78 lines
7.3 KiB
JSON
78 lines
7.3 KiB
JSON
{
|
||
"337000931_0": "「――みんなッ!」",
|
||
"337000931_1": "「……板場さん……」",
|
||
"337000931_2": "「あんたまで、そんな顔しないでよ」",
|
||
"337000931_3": "「……でも……」",
|
||
"337000931_4": "「…………」",
|
||
"337000931_5": "「わたしたちの学校の生徒を狙う敵は――\\n わたしたちで決着をつけた」",
|
||
"337000931_6": "「それはもちろん、みんなのおかげ。\\n ――ありがとう……」",
|
||
"337000931_7": "「……うん……」",
|
||
"337000931_8": "「ねえ、響――彼女たち、こっちの板場さんたちなんだよね?\\n わたしも友達の端くれとして、説明がほしいんだけど……」",
|
||
"337000931_9": "「でも、どこから話そう?\\n いきなり襲われたところからかな? やっぱり――」",
|
||
"337000931_10": "「いきなり襲われたッ!?」",
|
||
"337000931_11": "「わああああッ、誤解というかなんというか、\\n こっちにもヤムニヤマレヌ事情があってね――」",
|
||
"337000931_12": "「今さら思いだしたくもない、とんだ黒歴史ですわ……」",
|
||
"337000931_13": "「うんうん。誰にもあるデスよね――黒歴史の1つや2つ」",
|
||
"337000931_14": "「切ちゃんにはありすぎだと思うんだけど……」",
|
||
"337000931_15": "「――あッ!?\\n 説明と言えば――大事なことを伝え忘れてたッ!」",
|
||
"337000931_16": "「事件の黒幕の事ッ!\\n あたしたちを争わせて、利用していたのは――」",
|
||
"337000931_17": "「――みなさんッ!」",
|
||
"337000931_18": "「ギャラルホルンのゲートエミュレーター……\\n 制限時間まで10カウントを切っていますッ!」",
|
||
"337000931_19": "「忘れてたわッ!」",
|
||
"337000931_20": "「待ってッ、あ、でも――\\n それこそどこから説明したらいいのか……」",
|
||
"337000931_21": "「端折ってくれッ!」",
|
||
"337000931_22": "「でも、世界の明日を救うヒーローには、\\n 全部を知っててもらいたい事だし、ああああああああ……」",
|
||
"337000931_23": "「落ち着いて。大丈夫だよ、板場さん。\\n わたしたちが知らなくても」",
|
||
"337000931_24": "「――ふえッ!?」",
|
||
"337000931_25": "「だって――わたしたちが帰還しても、\\n この世界には、みんなの明日を救うヒーローがいるから」",
|
||
"337000931_26": "「――ッ……」",
|
||
"337000931_27": "「――だったら、一言だけッ!!」",
|
||
"337000931_28": "「消えちゃった――\\n 帰っちゃったというべきなのかな……」",
|
||
"337000931_29": "「目の前で突然のお別れがありますと、\\n 並行世界の実在って、実感できますわね……」",
|
||
"337000931_30": "「あ、あれ――メックが……」",
|
||
"337000931_31": "「稼働限界でしょうか……\\n メックヴァラヌスも、騙し騙しの運用でしたものね……」",
|
||
"337000931_32": "「騙し騙しで稼働限界なのは、\\n あたしらだって同じだよ……」",
|
||
"337000931_33": "「――会長ッ!\\n 生徒会の皆さんッ!」",
|
||
"337000931_34": "「大丈夫ですかッ!?」",
|
||
"337000931_35": "「……ああ、うん……\\n 死ぬほど疲れて死ぬほど眠りたいだけだから……」",
|
||
"337000931_36": "「死ぬほどですけれど、\\n 死ぬわけではありませんので、ご安心を――」",
|
||
"337000931_37": "「何ともはや。うら若き女子高生が、\\n 揃いも揃って地べたに大の字になってる場合かね?」",
|
||
"337000931_38": "「これより、新たな任務を通達するから、\\n 整列してよく聞きたまえ」",
|
||
"337000931_39": "「――はあッ!? 任務ッ!?」",
|
||
"337000931_40": "「そう。任務であるッ!\\n 何も解決しておらんではないかッ!」",
|
||
"337000931_41": "「――ッ!?」",
|
||
"337000931_42": "「人類を脅かす特異災害ノイズに加え、\\n <ruby=ボキ>僕</ruby>たちは大きな陰謀の渦に巻き込まれてしまった――」",
|
||
"337000931_43": "「おじいちゃん……\\n ううん――、風鳴訃堂……」",
|
||
"337000931_44": "「抗える力――、<ruby=チミ>君</ruby>たちが纏うメックヴァラヌスも、\\n いまだ多くの謎に包まれており、危険極まりない代物だ」",
|
||
"337000931_45": "「それでも<ruby=ボキ>僕</ruby>たちは、\\n 屈することなく、今日を戦い抜かねばならん」",
|
||
"337000931_46": "「明日を救うために――だよね?」",
|
||
"337000931_47": "「そうだ。だからこそ――」",
|
||
"337000931_48": "「板場弓美、安藤創世、寺島詩織ら、\\n 竜姫の三名に新たな任務を通達するッ!」",
|
||
"337000931_49": "「――ッ!」",
|
||
"337000931_50": "「明日を救う戦いに備え、充分な休息を取りたまえッ!\\n 地べたで大の字など、言語道断であるッ!」",
|
||
"337000931_51": "「ちなみに。先ほど上層部に掛け合って、\\n ちょっとリッチなホテルの部屋を4つ押さえた有能な<ruby=ボキ>僕</ruby>である」",
|
||
"337000931_52": "「――4つッ!? \\n わたしたち竜姫は3人なのに、部屋4つッ!」",
|
||
"337000931_53": "「ちゃっかりしていますわね……\\n 他の職員の方々は、きっと安い部屋に違いありません」",
|
||
"337000931_54": "「――でも、まあ……\\n そんな任務なら、今は大歓迎だよ……」",
|
||
"337000931_55": "「あ、こら、だから地べたはよしたまえ。\\n <ruby=ボキ>僕</ruby>1人でリッチなホテルに向かうわけにもいかないだろうに」",
|
||
"337000931_56": "「――ところで、ユミ……\\n さっき言いかけてた、あれって何を言おうとしてたの?」",
|
||
"337000931_57": "「あれって?」",
|
||
"337000931_58": "「――だったら、一言だけッ!!」",
|
||
"337000931_59": "「…………」",
|
||
"337000931_60": "「事件の全貌よりも伝えたかった一言――」",
|
||
"337000931_61": "「…………」",
|
||
"337000931_62": "「あたしね、\\n あの子たちに酷い事を言ったんだ……」",
|
||
"337000931_63": "「あんたがデヴァステイターで暴走して、\\n あの子たちにやっつけられたと思い込んで――」",
|
||
"337000931_64": "「…………」",
|
||
"337000931_65": "「だから一言、謝りたかった。\\n ――『ごめん』って……」",
|
||
"337000931_66": "「…………」",
|
||
"337000931_67": "「…………」",
|
||
"337000931_68": "「伝えられなかった事……\\n 後悔しているのでしょうか?」",
|
||
"337000931_69": "「そりゃあ、もちろん……\\n 何だったらこっちから並行世界に行って、直接――」",
|
||
"337000931_70": "「でしたら、いつかにそうしましょう」",
|
||
"337000931_71": "「…………」",
|
||
"337000931_72": "「後悔だって、きっと前に進もうとする力です。\\n わたしたち、そんな友達を知っているではないですか」",
|
||
"337000931_73": "「……うん、そうだね。\\n そうだった」",
|
||
"337000931_74": "「…………」",
|
||
"337000931_75": "「また、逢わなきゃね……\\n みんなに――」"
|
||
} |