100 lines
10 KiB
JSON
100 lines
10 KiB
JSON
{
|
||
"201014311_0": "クリスマスキャロル",
|
||
"201014311_1": "「感謝するよ。忙しい中来てくれて」",
|
||
"201014311_2": "「忙しいとわかっているなら呼ぶな。\\n オレにはまだ終わっていない研究があるんだ」",
|
||
"201014311_3": "「本題に入ろうか、時間が無いのなら。\\n 実は頼みたいことがあるんだよ、キミにね」",
|
||
"201014311_4": "「奪われてしまったんだよ、クリスマスプレゼントが」",
|
||
"201014311_5": "「……は?」",
|
||
"201014311_6": "「僕が作ったのさ。子供たちのためにね」",
|
||
"201014311_7": "「しかし、はぐれ錬金術師に奪われてしまったんだ、\\n 日本の子供たちの分が現地でね」",
|
||
"201014311_8": "「どうやらそれを兵器にするつもりらしい、\\n 僕の魔力が込められているから」",
|
||
"201014311_9": "「子供たちへ届けてほしい、\\n クリスマスプレゼントを奪い返してね」",
|
||
"201014311_10": "「まさかそんなくだらないことのためにオレを呼んだのか。\\n こんなことに付き合っていられるか」",
|
||
"201014311_11": "「罪の償いになるのではないかな、人のために働くのは」",
|
||
"201014311_12": "「……」",
|
||
"201014311_13": "「まず、日本のどこに行けばいいのか教えろ。\\n プレゼントがどういうものかもな」",
|
||
"201014311_14": "「そう言ってくれると思ったよ、キミなら」",
|
||
"201014311_15": "「雪が降るんだ、キラキラと輝くね。さらに空を舞うんだよ。\\n エネルギーで作ったサンタクロースが」",
|
||
"201014311_16": "「何がサンタクロースだ。バカバカしい」",
|
||
"201014311_17": "「時に恐ろしい哲学兵装を生んでしまうことがある、\\n 子供たちの負の感情とは」",
|
||
"201014311_18": "「でも平和に繋がるのだよ、奇跡を信じさせれば」",
|
||
"201014311_19": "「フン、奇跡か」",
|
||
"201014311_20": "「必要になってくるのだよ、この世界には。\\n 定期的に与えるのも大事なんだ、夢をね」",
|
||
"201014311_21": "「……まあいい。その玩具を適当に配ってくればいいのだろう。\\n 手早く終わらせて来てやる」",
|
||
"201014311_22": "「持っていくといい、キミのラピス・フィロソフィカスだ」",
|
||
"201014311_23": "「これが終わったらオレはしばらく研究に集中する。\\n こんな任務は他のやつにやらせろ、いいな」",
|
||
"201014311_24": "「そういえば、もう1つ……」",
|
||
"201014311_25": "「これ以上、厄介事を頼まれるのはごめんだ。\\n オレはもう行くぞ」",
|
||
"201014311_26": "「行ってしまったか、人の話も聞かないで」",
|
||
"201014311_27": "「さて、まずは錬金術師どもを探すところからだが。\\n どこから手を付けるか」",
|
||
"201014311_28": "「いやですよ、マスター。\\n まさか何も考えずに飛び出してきたなんて言いませんよね」",
|
||
"201014311_29": "「かの者の魔力は特別なものです。\\n それを頼りに探ってみるのはいかがでしょう」",
|
||
"201014311_30": "「雲隠れされても面倒だ、地味に探索、派手に撃破」",
|
||
"201014311_31": "「のんびり探していたら敵に逃げられちゃうゾッ!」",
|
||
"201014311_32": "「早く終わらせるために全員を連れてきたが、\\n 街の中では悪目立ちするな……」",
|
||
"201014311_33": "「あッ、おねえちゃんッ!」",
|
||
"201014311_34": "「お前は、あのときの……」",
|
||
"201014311_35": "「なんだ?」",
|
||
"201014311_36": "(……何故オレの服の裾を引く? 馴れ馴れしい)",
|
||
"201014311_37": "「お姉ちゃん、わたしのパパ、知らない?」",
|
||
"201014311_38": "(なんだ、迷子か)",
|
||
"201014311_39": "「こんなところで何をしている。\\n また迷子にでもなったのか」",
|
||
"201014311_40": "「ううん、クリスマスツリーを見に来たのッ!」",
|
||
"201014311_41": "「クリスマス……」",
|
||
"201014311_42": "「あッ! でもね、今日は早く帰らないといけないから、\\n 見たらすぐに帰るんだよ」",
|
||
"201014311_43": "「そうか」",
|
||
"201014311_44": "「だって、サンタさんが来る日なんだよ。\\n 早く帰って待ってないとッ!」",
|
||
"201014311_45": "「サンタクロース……か。随分と楽しみにしているようだが、\\n そんなにいいものなのか?」",
|
||
"201014311_46": "「うんッ!」",
|
||
"201014311_47": "「そうなのか。子供にとって、そこまで重要な\\n 存在だったとはな」",
|
||
"201014311_48": "「じゃあ、またねッ!」",
|
||
"201014311_49": "「……あいつが言っていた奇跡を信じさせることが\\n 平和に繋がるというのも、あながち間違っていないのかもな」",
|
||
"201014311_50": "「……ところでずっとこちらの様子を伺っているようだが\\n 仕掛けては来ないのか?」",
|
||
"201014311_51": "「チッ、気づいていたのかッ!」",
|
||
"201014311_52": "「オレを誰だと思っている。\\n それだけ気配をさせていて隠れていたつもりとはなッ!」",
|
||
"201014311_53": "「こいつらぶっ飛ばしてもいいのか?」",
|
||
"201014311_54": "「殺さない程度にやれ。\\n こいつらが奪ったものの所在を聞かなければいけないからな」",
|
||
"201014311_55": "「では、そのように」",
|
||
"201014311_56": "「これを試すにはちょうどいい相手のようだな、行けッ!」",
|
||
"201014311_57": "「アルカ・ノイズを数体持っているだけで\\n それほどの威勢を張れるとは、いい度胸ですねえ」",
|
||
"201014311_58": "「だがこのアルカ・ノイズは他のものと\\n 地味に違っているようだ」",
|
||
"201014311_59": "「おい、なんだそのふざけた見た目は……」",
|
||
"201014311_60": "「ふざけてなどいないッ! あのプレゼントの魔力を使って\\n 改造したらこうなったんだぞ」",
|
||
"201014311_61": "「急に変なのが空を舞って、雪が降って……、\\n こっちが驚いたというのにッ!」",
|
||
"201014311_62": "「しかしッ! こう見えても、他のアルカ・ノイズとは違うのだ。\\n 甘く見るんじゃないぞッ!」",
|
||
"201014311_63": "「……なるほど、確かに力は上がっているようですね」",
|
||
"201014311_64": "「まったく、面倒なものを作ってくれたな。\\n だが、力をいくら上げようとオレの前では無意味だッ!」",
|
||
"201014311_65": "「さあ、こんな面倒事はさっさと終わらせるぞッ!」",
|
||
"201014311_66": "「あら? マスター、随分と浮かれているようですが、\\n 何かいいことでもあったんです?」",
|
||
"201014311_67": "「お前は何を言って――」",
|
||
"201014311_68": "「ッ!?\\n ど、どうなっているんだ、これはッ!?」",
|
||
"201014311_69": "「マスターのローブが可愛くなっているゾ」",
|
||
"201014311_70": "「かなり大胆なイメージチェンジをしましたね」",
|
||
"201014311_71": "「オレがこんなふざけた真似をするわけがないだろうッ!\\n 一体、どうなっているんだ」",
|
||
"201014311_72": "「お、おい、そっちの事情は知らないが、\\n 戦うのか、戦わないのかッ!」",
|
||
"201014311_73": "「今すぐ消されたくなかったら、しばらく黙っていろッ!」",
|
||
"201014311_74": "「……」",
|
||
"201014311_75": "「何故ここに黒電話が」",
|
||
"201014311_76": "「おい、どうなっているんだ。\\n オレのファウストローブに何をしたッ!」",
|
||
"201014311_77": "「怒鳴られるとは思わなかったよ、いきなりね。\\n キミだよ、あの時僕の話を聞かなかったのは」",
|
||
"201014311_78": "「そういえば、何か言おうとしていた気がしなくもないな……」",
|
||
"201014311_79": "「改造しておいたんだよ、念のために。\\n 戦えるようにね、寒冷地に行ったとしても」",
|
||
"201014311_80": "「だからと言って、こんな見た目にする必要はないだろうッ!」",
|
||
"201014311_81": "「そう荒げなくてもいいんじゃないかな、声をね」",
|
||
"201014311_82": "「プレラーティも忙しそうだったからね。\\n 彼女なりの粋な計らいじゃないかな、恐らくね」",
|
||
"201014311_83": "「覚えておけよ、お前だけじゃなく、あの女もだッ!」",
|
||
"201014311_84": "「マスターのローブ、あたしは可愛いと思うゾ。\\n とっても似合ってるゾッ!」",
|
||
"201014311_85": "「私も素敵だと思います。\\n いい調整をされたのではないでしょうか」",
|
||
"201014311_86": "「派手なローブ、マスターに相応しいものだと」",
|
||
"201014311_87": "「ホント可愛いですよ、羨ましいです。\\n お人形さんみたいですねー」",
|
||
"201014311_88": "「いい加減にしろッ!」",
|
||
"201014311_89": "「おや、そんなに怒ることですかね。\\n でしたら、あたしもちょこっと衣装替えしましょうか」",
|
||
"201014311_90": "「ほらほら、どうですか。マスターとお揃いですよ。\\n 2人ならそんな衣装でも恥ずかしくないですよね」",
|
||
"201014311_91": "「それでオレが喜ぶわけがないだろう」",
|
||
"201014311_92": "「……今、そんな衣装って言わなかったか?」",
|
||
"201014311_93": "「アハハ、気のせいですよ」",
|
||
"201014311_94": "「お前たち、人をおちょくるのも大概にしろ。\\n こっちはいつだって戦う準備ができているんだッ!」",
|
||
"201014311_95": "「向こうはもう待てないみたいですね、マスター。\\n 可愛いまま戦っちゃいますー?」",
|
||
"201014311_96": "「アルカ・ノイズと戦うために必要なものだ。\\n 今はこれで我慢するしかないだろう」",
|
||
"201014311_97": "「だが、できるだけ迅速に終わらせるぞ。\\n ついてこいッ!」"
|
||
} |