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2020-05-15 23:42:43 +02:00

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{
"402000331_0": "「ところで君たちはどうしてこちらに?」",
"402000331_1": "「はい、それが少々厄介な事態が起きていまして……」",
"402000331_2": "「厄介な事態……?」",
"402000331_3": "「これから話すことは、荒唐無稽に思えるかもしれませんが、\\n 全て事実です」",
"402000331_4": "「また、内容が内容だけに、日本政府や米国政府との共有も\\n 難しいかと思われます」",
"402000331_5": "「……情報の共有は、最小限の人数までとすることを、\\n 約束していただけますでしょうか」",
"402000331_6": "「……どうやらよほどのことらしいな」",
"402000331_7": "「ああ。聞いたらある意味、戻れない類の話だ」",
"402000331_8": "「……わかった。\\n 私の責任において、最小限に留めると約束しよう」",
"402000331_9": "「どちらにしても君たちのことを知る者は多くない。\\n 並行世界などというものは、表向きにできる話ではないからな」",
"402000331_10": "「ありがとうございます。それではお話しします。\\n 並行世界全てを巻き込む、脅威について――」",
"402000331_11": "「――以上です。\\n それで今、わたしたちは世界蛇に対抗するために動いています」",
"402000331_12": "「……なんとも、確かにとんでもない話だ」",
"402000331_13": "「響お姉ちゃん……」",
"402000331_14": "「大丈夫。みんなは、わたしたちが護るから」",
"402000331_15": "「その世界蛇と呼ばれる脅威は、\\n いつかこの世界にも来る可能性がある、ということだな」",
"402000331_16": "「はい。\\n ですが、あの蛇は順に並行世界を食らっています」",
"402000331_17": "「順番がくればあたしらの世界もこっちの世界もガブリ、だ」",
"402000331_18": "「カルマノイズがその尖兵ではないかという推測もあります。\\n 実際、アレは世界蛇から産み落とされたモなので……」",
"402000331_19": "「……そうか。だとすると、可能性の上では\\n 明日それが現れても不思議はない、ということか」",
"402000331_20": "「日本政府……いや、仮に世界中の国が協力しても、\\n 対処できるようなものではなさそうだ」",
"402000331_21": "「……勝算はあるのか?」",
"402000331_22": "「わかりません……でも、必ず勝ちますッ!\\n 勝ってみせますッ」",
"402000331_23": "「実際にアレを目の当りにしたら、ちょっとばかし不安だけど、\\n それでも、やるしかないならやるだけだッ」",
"402000331_24": "「わたしも同じです。\\n 護るために、戦う以外の道が無いのならそれを貫くまでです」",
"402000331_25": "「…………」",
"402000331_26": "「世界蛇への対抗手段として、今わたしたちはとある聖遺物を\\n 探しています。今回こちらに来たのもそれが目的です」",
"402000331_27": "「とある聖遺物?」",
"402000331_28": "「はい。先ほどの話にも出てきた、世界蛇を退けた雷撃を\\n 生み出した聖遺物『ミョルニル』です」",
"402000331_29": "「――ッ!?」",
"402000331_30": "「シャロンちゃん……?」",
"402000331_31": "「神の雷を生み出す槌、か……。\\n まさかその名を君たちの口から聞くことになるとは……」",
"402000331_32": "「何か知っているのですかッ!?」",
"402000331_33": "「ただ神話を知ってるとかじゃないよなッ!?」",
"402000331_34": "「……ああ、知っている。\\n この目で見たことがあるからな……」",
"402000331_35": "「詳しい話を聞かせてもらえますか?」",
"402000331_36": "「……わかった。事態が事態だ。\\n そういうことならば、話しておくべきだろう」",
"402000331_37": "「『ミョルニル』は、米国政府保有の聖遺物だ。\\n 過去、その起動実験が行われたことがある」",
"402000331_38": "「その実験には、当時F.I.S.の研究員だったオズワルド、\\n 日本政府からの協力員の私、そして――」",
"402000331_39": "「オズワルドの妻で、この世界唯一の装者だったティナも\\n 立ち会っていた」",
"402000331_40": "「ティナさんって、確か……」",
"402000331_41": "「お母さん……」",
"402000331_42": "「そうだな。シャロンの母親でもある。\\n ちょうど君が生まれたばかりの頃だ……」",
"402000331_43": "「もうすぐ、もうすぐだッ! このミョルニルさえ起動すれば、\\n 特異災害など恐れるに足りんッ」",
"402000331_44": "「このデータは間違いないのか?\\n 起動時の予想出力がとんでもない数値になっているが……」",
"402000331_45": "「ああ。私も何度も計算しなおしたさ。しかし、間違いない。\\n この聖遺物にはとんでもない可能性があるってことだッ」",
"402000331_46": "「もう、この人ったら興奮しっぱなしで……」",
"402000331_47": "「ティナ、君も休まなくていいのか?\\n 先日出産を終えたばかりだろう」",
"402000331_48": "「ええ。でも、この人の夢がもうすぐ叶うかもしれないんです。\\n そのためなら、私が唄わないと」",
"402000331_49": "「……ああ、私の夢だ。\\n だがそれは、君の夢でもある」",
"402000331_50": "「え……?」",
"402000331_51": "「唯一の装者として、ただ1人ノイズと戦う……。\\n だが君は思っていたはずだ。普通の人として暮らしたいと……」",
"402000331_52": "「――ッ!?」",
"402000331_53": "「この実験が上手くいけば、理論上ではあるが、\\n 特異災害を瞬時に消滅させるだけの威力も期待できる」",
"402000331_54": "「そうすれば、もう君だけが戦う必要なんてない。\\n 娘と平和に暮らしていくことだって――」",
"402000331_55": "「あなた……」",
"402000331_56": "「オズワルド……お前、そのために今まで――」",
"402000331_57": "「ああ、そうだ。ティナを自由にしてやりたい、ずっと\\n そう思って研究に打ち込んできた」",
"402000331_58": "「誰か1人――いや、ティナが世界の犠牲になるなんて許せない。\\n だから私は、特異災害を装者に頼らず、打倒したいんだ」",
"402000331_59": "「そうして、我々は起動実験を開始した。\\n ミョルニルはティナの歌声で無事起動した。しかし――」",
"402000331_60": "「ミョルニルのエネルギー反応が増大していますッ!\\n このままでは――暴発しますッ」",
"402000331_61": "「制御装置はッ!?」",
"402000331_62": "「ダメですッ! まったく制御を受け付けませんッ!」",
"402000331_63": "「もう少し、もう少しだというのに――ッ!!」",
"402000331_64": "「オズワルドッ! これ以上は危険だッ!\\n 実験中止の判断をッ」",
"402000331_65": "「だが――」",
"402000331_66": "「オズワルドッ!!」",
"402000331_67": "「クッ――実験中止だッ!\\n ミョルニルの再封印を――」",
"402000331_68": "「ダ、ダメですッ!\\n ミョルニルが一切の制御を受け付けませんッ」",
"402000331_69": "「もう暴発は時間の問題ですッ!!\\n もし暴発すれば、付近一帯が焦土に――」",
"402000331_70": "「――仕方ない、全員待避だッ!\\n 急いで研究所から離れろッ」",
"402000331_71": "「…………」",
"402000331_72": "「ミョルニルは制御を受け付けなかった。\\n 無尽蔵にエネルギーを吸収し、暴発は時間の問題だった」",
"402000331_73": "「だが、退避しようとする私たちの背後で、歌が聴こえた――」",
"402000331_74": "「~~♪ ~~♪」",
"402000331_75": "「この歌はッ!?\\n まさか……ティナッ」",
"402000331_76": "「ティナ、何をしているッ!\\n 君も待避するんだッ」",
"402000331_77": "「ごめんなさい、あなた。\\n でも、このままじゃみんなが――」",
"402000331_78": "「わたしの絶唱なら、完全には無理でもミョルニルの暴発を\\n 少しは相殺できるかもしれない……だからッ」",
"402000331_79": "「何を言っているッ!?\\n どうして君ばかりがそうして――ッ」",
"402000331_80": "「八紘、オズワルドをお願い。\\n 私はなんとかしてみるから――」",
"402000331_81": "「……ティナ、死ぬなよッ!\\n ――オズワルドッ 今はここを離れるんだッ」",
"402000331_82": "「ありがとう。死ぬつもりなんてないわ。\\n だって可愛い娘と放っておけない旦那がいるんだもの」",
"402000331_83": "「<size=40>ティナ――――ッ!!</size>」",
"402000331_84": "「オズワルドッ! 行くぞッ!」",
"402000331_85": "「ティナの絶唱によって、ミョルニルの暴発は抑えられ、\\n 結果として我々は助かり――」",
"402000331_86": "「ティナ本人も絶唱のダメージを受けたが、\\n なんとか一命は取り留めた」",
"402000331_87": "「――しかし後日、そのダメージが抜けきらないまま、\\n ティナはイズとの戦いに出て、命を落とした……」",
"402000331_88": "「戦える者が、代わりの装者がいないが故に、\\n ティナは戦いに出るしかなかった……」",
"402000331_89": "「…………」",
"402000331_90": "「シャロンちゃん……」",
"402000331_91": "「……大丈夫。\\n もう知っている話だから……」",
"402000331_92": "「……その後、ミョルニルはどうなったんですか?」",
"402000331_93": "「他の研究者によって、制御についてはその後も試みられたが、\\n 成功はしなかったようだ」",
"402000331_94": "「そしてその後は、厳重に米国政府によって保管されていた。\\n ――今までは」",
"402000331_95": "「……今まではって、どういうことだ?」",
"402000331_96": "「それは――いや、情報の出し惜しみをしている場合ではないな」",
"402000331_97": "「つい先日、新たにミョルニルの制御実験を行う旨と、\\n その立ち会いについての打診があった」",
"402000331_98": "「過去にそんな事故があったというのに、なぜッ!?」",
"402000331_99": "「オズワルドが行ったヴィマーナの起動、\\n さらにはデモンストレーションによる力の誇示」",
"402000331_100": "「それが引き金となり、今や世界規模で、\\n 聖遺物に対しての関心が高まってしまったからだ」",
"402000331_101": "「まだ、表立っての動きは見られないが、\\n 複数の国で、不穏な動きが報告されている」",
"402000331_102": "「あんな恐ろしい力を見て、\\n それを、利用したいだなんて、どうして……」",
"402000331_103": "「……それが、人間ってやつなんだよ」",
"402000331_104": "「しかし、だからとて、制御できる保証は無いのでは?」",
"402000331_105": "「オートマシンを手に入れたことも大きな要因の1つだ」",
"402000331_106": "「もしもの場合でも、それを盾として人的被害は抑えられると\\n いった考えなのだろう」",
"402000331_107": "「わたしたちなら――いえ、きっと、ミーナさんならミョルニルを\\n 制御する方法を知ってるはずですッ だから――」",
"402000331_108": "「……私の一存ではどうにもできない。あれは米国政府の\\n 資産であり、日本政府のものでも、二課のものでもない」",
"402000331_109": "「それに、もし米国政府がミョルニルを正しく制御し、\\n この世界の安寧のために運用できるというのならば――」",
"402000331_110": "「この世界に生きる者として、例え君たちが相手でも\\n 渡すことには同意できない」",
"402000331_111": "「んなこと言って、世界蛇が来たらどうするんだよッ!」",
"402000331_112": "「脅威については理解している……。\\n ――だから、私からつ提案をさせてくれ」",
"402000331_113": "「提案……?」"
}