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"402000711_0": "森の中の研究所",
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"402000711_1": "「到着しました。降車ください」",
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"402000711_2": "「木がたくさん……」",
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"402000711_3": "「うん。すごい森の中。\\n こんなところに研究所があるんだ」",
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"402000711_4": "「不便そうだけど、隠れて研究するには都合がよさそうね」",
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"402000711_5": "「こりゃ、いろいろ買い込んできて正解だったな」",
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"402000711_6": "「うん……」",
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"402000711_7": "「聖遺物の実験を行う場所だ。\\n こういった場所でないと厳しいのだろう」",
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"402000711_8": "「ようこそ、日本政府の方々。\\n 歓迎いたします」",
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"402000711_9": "「ああ。研究所の責任者に取り次いでもらえるか？」",
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"402000711_10": "「もちろん。ではこちらへ。\\n ご案内させていただきます」",
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"402000711_11": "「……ようこそお越しくださいました。\\n 私がここの所長のジャイルズです」",
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"402000711_12": "「初めてお目にかかる。私が特異災害対策機動部二課の――」",
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"402000711_13": "「風鳴八紘司令ですね。存じてます。\\n 他の者は護衛と、研究者で間違いないですかな？」",
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"402000711_14": "「……どうも、そうは見えないのですがね。\\n まるで修学旅行の学生と引率の教師だ」",
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"402000711_15": "「そちらがどう思うかは勝手だが、\\n 彼女たちは優秀な護衛と研究者たちである」",
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"402000711_16": "「そうですか。まあどちらでも構いませんが。\\n ……しかし、その子供は――」",
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"402000711_17": "「――ッ！？」",
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"402000711_18": "「やはり、前所長の……」",
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"402000711_19": "「そうだが、何か？」",
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"402000711_20": "「……いえ、日本政府が保護しているとなれば、\\n 前所長も安心でしょうね」",
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"402000711_21": "「……それより、ミョルニルは？\\n ここで制御の実験をしているんでしょう？」",
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"402000711_22": "「ええ、やっていますよ」",
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"402000711_23": "「それならば我々にも現物を確認させてもらおうか。\\n 共同研究員としての立場からも、状況を見せていただきたい」",
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"402000711_24": "「それはお断りします。これは我が国の最重要機密。\\n 軽々に他国の研究員を入れるわけにはいかないのでね」",
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"402000711_25": "「なッ……」",
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"402000711_26": "「……それはどういう意味だか計りかねるが。\\n 我々は貴国に招かれて、研究のためにやってきたのだ」",
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"402000711_27": "「言葉通りと捉えていただいて構いません。\\n 文句があるなら、政府経由で苦情でもなんでも出せばいい」",
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"402000711_28": "「この研究所は私の城、ここでは私がルールです。\\n この研究は、私たちのみで達成することに意義がある」",
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"402000711_29": "「ミョルニルの実験は我々で行う。\\n あなたたちの出番はありません」",
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"402000711_30": "「先ほども言ったが、我々は、米国政府に招かれて来ている。\\n 一研究員であるあなたの意見など関係ない」",
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"402000711_31": "「こちらも言っているでしょう？\\n ここでは私がルールだと」",
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"402000711_32": "「ちょっと、横暴すぎないかしら。\\n わたしたちは――」",
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"402000711_33": "「いや、もういい」",
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"402000711_34": "「でもッ！」",
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"402000711_35": "「どうやら、\\n 我々が持ってきたミョルニルのデータも不要だったようだな」",
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"402000711_36": "「――ッ！？\\n ミョルニルのデータだと？」",
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"402000711_37": "「私が過去にミョルニルの起動実験に立ち会った際に計測した物だ。\\n 提供すると伝えたはずだが……」",
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"402000711_38": "「まあ、今となっては関係ないか。\\n お前たちには不要らしいからな」",
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"402000711_39": "「ま、まてッ！」",
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"402000711_40": "（……はったりか？ いや、奴が過去にミョルニルの起動実験に\\n 立ち会ったのは事実……）",
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"402000711_41": "（我々には無い情報を持っている可能性は十分にあり得る……）",
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"402000711_42": "「くッ！ ……わかりました。案内しましょう」",
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"402000711_43": "「やったッ！」",
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"402000711_44": "「響、静かに」",
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"402000711_45": "「あ……」",
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"402000711_46": "「初めからそう言えばいいものを。\\n 無駄な時間を過ごしたな」",
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"402000711_47": "「……さあ、データをこちらに渡してください」",
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"402000711_48": "「案内が先だ。先ほどの対応を見るに、\\n こちらも慎重にならざるを得ないからな」",
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"402000711_49": "「わかりました。案内してあげなさい」",
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"402000711_50": "「は、はい……」",
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"402000711_51": "「やるな、おっさんッ！」",
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"402000711_52": "「おじちゃんはすごいんだよッ！」",
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"402000711_53": "「うんッ！」",
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"402000711_54": "「…………」",
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"402000711_55": "「あの……、こちらへどうぞ」",
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"402000711_56": "「なんだか、怪しそうなものが沢山……」",
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"402000711_57": "「ちょっと待って、あれッ！」",
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"402000711_58": "「どうしたの、未来……？\\n って、えッ！？」",
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"402000711_59": "「こ、このカプセルは、まさか……ッ！」",
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"402000711_60": "「あの、こちらの研究所は我が国の機密を扱っておりますので、\\n あまりあちこちを見たり、触ることはお控えください」",
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"402000711_61": "「わッ、すみませんッ！」",
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"402000711_62": "「いえ……こちらです」",
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"402000711_63": "「…………」",
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"402000711_64": "「こちらで少しお待ちください。\\n 今、ミョルニルの準備をしておりますので」",
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"402000711_65": "「わかった」",
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"402000711_66": "「それでは失礼いたします」",
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"402000711_67": "「まさか、この研究所では、アルカ・ノイズを作ってるの……？」",
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"402000711_68": "「さあな、どっかで手に入れたものを\\n 研究しているのかもしれないけど……」",
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"402000711_69": "「アルカ・ノイズというのは、先ほど見ていたカプセルか。\\n アレはどういった代物なんだ？」",
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"402000711_70": "「……人造のノイズです。\\n 普通のノイズと違って、人間が操作できるんです」",
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"402000711_71": "「……噂には聞いていたが、アレがそうなのか」",
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"402000711_72": "「どこの世界でも、辿る道は同じね……」",
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"402000711_73": "「ああ、そうらしいな」",
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"402000711_74": "「君たちはアレが使われているのを見たことがあるのか？」",
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"402000711_75": "「はい。わたしたちの世界や、他の世界でも何度か」",
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"402000711_76": "「ほとんどは戦争の道具として利用されてる。\\n それでもたらされた被害は計り知れない……」",
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"402000711_77": "「酷い……」",
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"402000711_78": "「ノイズの恣意的利用とは。\\n それは、確かに恐ろしいことだな……」",
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"402000711_79": "「……こっちも、お姉ちゃんたちが見てきた世界と\\n 同じようになっちゃうのかな？」",
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"402000711_80": "「そんなことは断じてさせん……と言いたいところだが、\\n 米国政府が手を染めているとなるとな……」",
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"402000711_81": "「しかし、研究の発端は一体……？\\n 元々の米国にそんな技術者はいなかったはずなんだが……」",
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"402000711_82": "「錬金術師が入り込んでるのかもしれない」",
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"402000711_83": "「錬金術師、だと……？」",
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"402000711_84": "「あたしらの知る世界では、\\n アルカ・ノイズは錬金術師が作り出した物だった」",
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"402000711_85": "「こっちでもその可能性は高いんじゃないか？」",
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"402000711_86": "「……錬金術師か。\\n わかった。調べてみよう」",
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"402000711_87": "「……欧州方面との繋がりの噂、人造ノイズの技術、\\n そして、欧州で生まれた錬金術――」",
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"402000711_88": "「どうやら状況が線で繋がってきたな」",
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"402000711_89": "「お待たせしました。\\n 準備が整いましたので、こちらにどうぞ」",
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"402000711_90": "「――ッ！？」",
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"402000711_91": "「あれが……ミョルニル？」",
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"402000711_92": "「離れすぎていてよく見えないけど……」",
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"402000711_93": "「もう少し近くでは見られないのか？」",
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"402000711_94": "「それは……」",
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"402000711_95": "「先ほど実験をしたばかりのため、\\n これ以上近くに寄るのは危険です」",
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"402000711_96": "「安全が確認されたら、近くまで案内いたしますよ」",
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"402000711_97": "「確かに、なんだか電気を帯びていて危険そう……」",
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"402000711_98": "「データを渡していただいても？」",
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"402000711_99": "「……まあ、いいだろう」",
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"402000711_100": "「確かに、では、私はこれで。\\n 何かあれば、部下にお伝えください」",
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"402000711_101": "「わかった」"
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