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{
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"402000211_0": "世界蛇とギャラルホルン",
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"402000211_1": "「いやー、さっきのパフェおいしかったねーッ!」",
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"402000211_2": "「うん、あの値段だけのことはあったよね。\\n フルーツが甘くて、クリームはフワフワで……」",
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"402000211_3": "「わたし、あれならもう2、3杯は食べられたかも」",
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"402000211_4": "「そんなに食べたら流石に晩御飯が食べられなくなっちゃうよ。\\n でも、その気持ちはわかるなぁ……」",
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"402000211_5": "「だよねッ、だよねッ!\\n 次は季節限定のやつも食べてみたい――」",
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"402000211_6": "「どうも、おふたりさん」",
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"402000211_7": "「あ、こんにちは。\\n ん……? って、ええええッ!?」",
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"402000211_8": "「ミ、ミーナさんッ!?」",
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"402000211_9": "「久しぶり……というほどでもないかな。\\n 元気そうだね」",
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"402000211_10": "「立ち話もなんだし、どこかに入らない?」",
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"402000211_11": "「あ、それならわたしたちの部屋に来ませんか?\\n 部屋なら周りの耳目も気にしなくて済みますし……」",
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"402000211_12": "「学生寮なんですけど、許可をもらえば入れると思います」",
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"402000211_13": "「そう? いきなり迷惑じゃないかしら」",
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"402000211_14": "「そんなことないですッ!」",
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"402000211_15": "「ミーナさんにはいろいろと助けてもらいましたから」",
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"402000211_16": "「わかった。それじゃ行きましょう」",
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"402000211_17": "「お邪魔します。ここが君たちの部屋か。\\n 結構片付いてるね」",
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"402000211_18": "「はいッ!\\n ……といっても、片付けてるのは大体未来ですけど」",
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"402000211_19": "「そんなことないよ。\\n 響だって手伝ってくれてるじゃない」",
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"402000211_20": "「アハハ……でも、散らかすのもわたしだし……」",
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"402000211_21": "「フフ、君たちは本当に仲がいいんだね」",
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"402000211_22": "「それだけは自信がありますッ!」",
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"402000211_23": "「長い付き合いなので」",
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"402000211_24": "「あ、ちょっと待っててくださいね。\\n お茶の準備をしますから」",
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"402000211_25": "「はい、どうぞ」",
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"402000211_26": "「ありがと」",
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"402000211_27": "「ところで、ミーナさんはどうしてこちらに?\\n 観光……ってわけじゃないですよね?」",
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"402000211_28": "「ええ、それなんだけど。スクルドの方で方針が固まったから、\\n 装者のみんなにも協力してもらいたいと思って」",
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"402000211_29": "「はい、もちろんOKですッ!」",
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"402000211_30": "「ちょっと待って。\\n そんな大事なこと、わたしたちで決めちゃダメでしょッ!」",
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"402000211_31": "「ちゃんと弦十郎さんに話を通さないと」",
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"402000211_32": "「そ、そうだよね」",
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"402000211_33": "「君たちの所属って確か――」",
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"402000211_34": "「ええと、S.O.N.G.っていう組織です」",
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"402000211_35": "「紹介してもらえないかな。\\n 正式に協力をお願いしたいから」",
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"402000211_36": "「わかりました」",
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"402000211_37": "(あれ? ミーナさん、全然お茶を飲んでない……。\\n もしかして、口に合わなかったのかな?)",
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"402000211_38": "「君がミーナくんか。話は聞いている。\\n よろしく頼む」",
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"402000211_39": "「あなたがS.O.N.G.の司令さんね。\\n よろしく」",
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"402000211_40": "「早速だけど、わたしたちスクルドの作戦に装者の協力を\\n お願いしたいの」",
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"402000211_41": "「もちろんだ。事は一世界にとどまる問題ではない。\\n できうる限りの協力を約束しよう」",
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"402000211_42": "「ありがと。S.O.N.G.の協力、感謝するわ」",
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"402000211_43": "「ああ。それで協力するにあたって――」",
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"402000211_44": "「ごめんなさい……。\\n ちょっと待ってくれるかしら」",
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"402000211_45": "「ユリウス、どうかした?」",
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"402000211_46": "「ミーナ、今どこにいる?」",
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"402000211_47": "「装者たちが所属している組織に来ているわ。\\n ちょうど今、協力をお願いして了解してもらったところ」",
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"402000211_48": "「……そうか。ならそっちの話が終わったら、\\n 戻ってくれ。懸案事項が溜まっている」",
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"402000211_49": "「わかったわ」",
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"402000211_50": "「君の仲間か?」",
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"402000211_51": "「ええ、後で紹介するわ」",
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"402000211_52": "「そうか。それで、先ほどの話の続きだが――」",
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"402000211_53": "「こちらで保持している世界蛇の情報は限られている。\\n できれば詳細な情報を開示してもらいたい」",
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"402000211_54": "「もちろんよ。\\n 少し待ってくれるかしら」",
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"402000211_55": "「データの送り先は?」",
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"402000211_56": "「こちらにお願いします」",
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"402000211_57": "「わかったわ。……はい、完了っと」",
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"402000211_58": "「確認しますね」",
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"402000211_59": "「ああ、頼む」",
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"402000211_60": "「俺たちも」",
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"402000211_61": "「ええ」",
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"402000211_62": "「これが世界蛇……」",
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"402000211_63": "「デカすぎるだろッ! 現れただけで都市が崩壊するぞ」",
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"402000211_64": "「でも、以前出現した影の大きさを重ねると、間違いなさそう」",
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"402000211_65": "「全て事実よ。世界蛇の本体は世界を食らい尽くす\\n 『9つの頭を持つ巨大な蛇』」",
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"402000211_66": "「先日は、身体の一部しか現出していなかったけど、\\n 全体が降臨すれば、その世界は瞬く間に食らい尽くされるわ」",
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"402000211_67": "「あの時、ちょっとだけ顔みたいなものが見えたけど、\\n 近づくことすらできなかった……」",
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"402000211_68": "「それが、9つもある……」",
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"402000211_69": "「とんでもないな……」",
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"402000211_70": "「ああ。エクスドライブの力でも通じず、\\n 彼女たちの力で押し返すのがやっとだったというのに……」",
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"402000211_71": "「それに……ギャラルホルンがまさか、\\n 世界蛇本体の外殻から作られた物だっただなんて……」",
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"402000211_72": "「元来並行世界とは、混じることのない可能性の世界。\\n それを繋ぐことなんて、普通は不可能」",
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"402000211_73": "「けれど、世界蛇は例外的に、\\n その『可能性を殺す』ために作られた物なの」",
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"402000211_74": "「だから、世界蛇の外殻を利用したギャラルホルンは、\\n 可能性の世界を繋ぐことができるってわけ」",
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"402000211_75": "「可能性の観測と干渉……。\\n しかし、どうしてそんな物が……」",
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"402000211_76": "「確か前に、ミーナさんは、ギャラルホルンには、\\n 世界蛇を倒してほしいという願いが込められているって……」",
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"402000211_77": "「ええ、そうよ。\\n ギャラルホルンが作られた目的は、世界蛇を倒すため」",
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"402000211_78": "「並行世界を移動し、世界を食らう世界蛇に対抗するため、\\n わたしたちスクルドの先祖たちが作った物」",
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"402000211_79": "「ミーナさんの先祖が?」",
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"402000211_80": "「ええ、だけど……、世界蛇の強大な力の前に、\\n 倒すことは叶わず、多くの者の命が奪われた」",
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"402000211_81": "「そこで、スクルドの先祖たちは、\\n ギャラルホルンを他の並行世界へ送ったのよ」",
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"402000211_82": "「世界蛇の存在を知らせるため、そして、何処かの世界に、\\n 世界蛇を倒してくれる者がいると願って」",
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"402000211_83": "「そうだったんですね……」",
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"402000211_84": "「なるほど、全てが、あの世界蛇に通じていたというわけか……」",
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"402000211_85": "「わたしたちスクルドの悲願は、当然、あの世界蛇を倒すこと。\\n 世界蛇を倒し、自らの手で『未来』を切り拓くことなの」",
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"402000211_86": "「それで、『スクルド』なんですね」",
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"402000211_87": "「そういうこと。\\n だから、あなたたちにもその戦いに協力してほしいの」",
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"402000211_88": "「もちろんですッ! 一緒に世界蛇を倒しましょうッ!」",
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"402000211_89": "「響ったら、また先走っちゃって」",
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"402000211_90": "「あッ! ご、ごめんなさい、師匠……」",
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"402000211_91": "「なに、謝る必要なんてない。\\n 俺の――、いや、S.O.N.G.としての答えも同じだ」",
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"402000211_92": "「……このデータを見て、より協力の必要性も高まった」",
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"402000211_93": "「並行世界の全てを巻き込む特異災害……」",
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"402000211_94": "「特異災害なら、S.O.N.G.にお任せデスよッ!」",
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"402000211_95": "「うん、わたしたちシンフォギア装者の役目」",
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"402000211_96": "「ありがとう」",
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"402000211_97": "「あなたたちがギャラルホルンを受け取ったのは、\\n もしかしたら運命的なものかもしれないわね」",
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"402000211_98": "「運命……」",
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"402000211_99": "「続けてで悪いが、\\n ウロボロスという組織についても教えてほしい」",
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"402000211_100": "「世界蛇の降臨を企む組織なのだろう?」",
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"402000211_101": "「ええ。ウロボロスも、スクルドと同じように\\n 並行世界を移動する手段を持った組織よ」",
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"402000211_102": "「ただ、その目的は、並行世界に世界蛇を降臨させて、\\n 食わせ、世界蛇を成長させること」",
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"402000211_103": "「1つ疑問なんですが、\\n 世界蛇は、操れるものなんですか?」",
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"402000211_104": "「普通は不可能よ。\\n あんな怪物、人間に操ることなんでできるわけがない」",
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"402000211_105": "「でも、アイツだけは例外――」",
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"402000211_106": "「ウロボロスを束ね、\\n 世界蛇の巫女として存在するベアトリーチェならね」",
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"402000211_107": "(ベルちゃん……)",
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"402000211_108": "「あたしも見たけど、おっかねえガキだったな」",
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"402000211_109": "「見た目は少女の姿をしているけど、\\n その正体は、内にフィーネを宿した悪魔よ」",
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"402000211_110": "「装者たちから報告を受けた際は、\\n 何かの間違いかとも思ったが、本当なんだな……」",
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"402000211_111": "「ええ、全て事実よ」",
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"402000211_112": "(再び、俺たちの前に立ちはだかるか……)",
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"402000211_113": "「先ほど送ったデータに、ウロボロスの情報も載せているわ。\\n 詳しくは、それを見てちょうだい」",
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"402000211_114": "「はい、ありがとうございます」"
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