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"104500222_0": "「アルカ・ノイズの反応、全て消失」",
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"104500222_1": "「施設内の通信設備についても掌握、\\n 管理者と思われる人物より、投降の連絡あり」",
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"104500222_2": "「よし。\\n ――お前たち、聞こえるか?」",
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"104500222_3": "「はい、師匠」",
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"104500222_4": "「研究施設内部より、投降の連絡があった。\\n 戦いは終了だ。迎えを送るから帰投してくれ」",
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"104500222_5": "「了解しました」",
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"104500222_6": "「なんだよ、アルカ・ノイズが少しだけか」",
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"104500222_7": "「建物の規模も小さいしね。まあ、いくらなんでもこの日本で\\n 大規模な隠れ家なんて作るのは難しいだろうけど」",
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"104500222_8": "「いつもこれくらい楽だといいデスね」",
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"104500222_9": "「うん、これならタイムセールにも間に合いそう」",
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"104500222_10": "「みなさん、お待たせしました。\\n 後は僕たち調査部の方で引き受けます」",
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"104500222_11": "「緒川さん、よろしくお願いします」",
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"104500222_12": "「はい」",
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"104500222_13": "「装者の回収が完了しました。\\n 続けて、投降を表明していた結社の関係者を移送します」",
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"104500222_14": "「これで一安心かな。\\n 後は結社の建物から何が出てくるかですね……」",
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"104500222_15": "「規模が規模だからな。\\n あまり重要なデータなどは期待できないかもしれないが――」",
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"104500222_16": "「ですが、先日の戦いの中心地であるこの日本に作っていた研究施設です」",
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"104500222_17": "「考えようによっては、重要度の高い情報だけを扱っている\\n ということもあるかもしれません」",
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"104500222_18": "「確かに、その可能性もあるな。\\n ならば、緒川たちに期待するとしよう」",
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"104500222_19": "「――司令、それが残念なお知らせです」",
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"104500222_20": "「どうした?」",
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"104500222_21": "「S.O.N.G.の司令、風鳴弦十郎だな?」",
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"104500222_22": "「ああ」",
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"104500222_23": "「我々は風鳴機関の者だ。\\n 護国災害派遣法に則り、今回の事態を収拾しに来た」",
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"104500222_24": "「……事態を収拾って、全部終わってから何しに来たんだか。\\n どうせ横取りが目的だろ」",
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"104500222_25": "「……しッ、声が入るわよ」",
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"104500222_26": "「パヴァリア光明結社のものと思われる研究施設及び、\\n 拘束した研究者を、こちらに引き渡してもらおう」",
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"104500222_27": "「……身分証の提示を」",
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"104500222_28": "「もちろんだ」",
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"104500222_29": "「……間違いないな。わかった。\\n 緒川、引き渡しについて頼む」",
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"104500222_30": "「わかりました」",
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"104500222_31": "「そちらの調査に合わせて、こちらの調査人員も入れたい。\\n 許可を貰えないか?」",
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"104500222_32": "「もちろん内部で確認された情報については、全て開示する」",
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"104500222_33": "「……それについては許可できない。\\n 我々には日本国内における優先行動が保証されている」",
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"104500222_34": "「そちらの調査については、我々の調査終了以後にしてもらおう」",
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"104500222_35": "「……わかった。\\n では調査が終了し次第、こちらに連絡を頼みたい」",
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"104500222_36": "「いいだろう。\\n 我々が調査を行っている間、周辺封鎖に当たってくれ」",
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"104500222_37": "「了解した」",
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"104500222_38": "「……ふぅ、流石に場所が日本国内ではどうにもならんか」",
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"104500222_39": "「最近多いですね、このパターン……」",
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"104500222_40": "「護災法なんてものがあるからね。まさかそれを盾に、\\n こんな横取り行為を繰り返してくるとは思わなかったけど」",
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"104500222_41": "「鎌倉の動きが活発になってきていますよね……」",
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"104500222_42": "「ああ。緒川からも、何度か鎌倉の密偵とバッティングしたとの\\n 報告もある。本格的に風鳴機関が動いているのは間違いない」",
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"104500222_43": "「……何か目的があるのでしょうか?」",
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"104500222_44": "「……恐らくな。パヴァリア光明結社の残党――錬金術師たちの\\n 保持する情報の中に、ほしいものがあるんだろう」",
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"104500222_45": "「何かロクでもないこととかじゃなければいいんですけど……」",
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"104500222_46": "「そうだな……」",
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"104500222_47": "「…………」",
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"104500222_48": "(八紘の兄貴からもあったが、恐らく狙いは神の力――)",
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"104500222_49": "(そうなれば、いずれその依り代たる響くんや未来くんを\\n 狙うことも考えられる……)",
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"104500222_50": "(既に緒川の手の者が、影から2人の護衛には付いているが、\\n 相手が風鳴機関では油断はできない)",
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"104500222_51": "「……警備体制について、更に強化が必要かもしれんな」",
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"104500222_52": "「……ッ!」",
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"104500222_53": "「警備体制? どこのですか?」",
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"104500222_54": "「……いや、聖遺物関連の話だ」",
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"104500222_55": "「警備なんていくら厳重にしても、相手が鎌倉じゃ\\n 『寄越せ』の一言で持ってかれるじゃないですか……」",
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"104500222_56": "「現に魔法少女事変の時のチフォージュ・シャトーの残骸や、\\n この前の戦いで利用されたアンティキティラの歯車だって」",
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"104500222_57": "「こう言ってはなんですけど、全部響ちゃんたちが必死に戦って、\\n その結果、解決できた事件の副産物なんですけどね……」",
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"104500222_58": "「何か成果を挙げるどころか、ディバインウェポンの件では、\\n 響ちゃんごと殺そうとしたやつらに持ってかれるなんて……」",
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"104500222_59": "「護国災害派遣法……正直、私たちにとっては\\n 目の上のたんこぶとしか言えませんよね……」",
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"104500222_60": "「……そのくらいにしておけ。\\n まがりなりにも、俺たちの国の正式な法律だ」",
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"104500222_61": "(だが、もし仮に護災法を盾に響くんたちの引き渡しを\\n 命じてきたらどうする……)",
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"104500222_62": "(鎌倉の方針は国土の防衛。そこに住む人は含まれていない)",
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"104500222_63": "(国土防衛の力となるなら、鎌倉は躊躇なく響くんたちに神の力を\\n 降ろすだろう。それが人としての彼女を殺すことになっても)",
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"104500222_64": "(そんな者たちに、響くんや未来くんを渡せるか……?)",
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"104500222_65": "(――考えるまでもない。\\n 俺たちが真に護るべきは『人』だ。国ではないのだから)",
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"104500222_66": "「あの……弦十郎さん……」",
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"104500222_67": "「心配するな。\\n 鎌倉の動きについては少し調べてみる」",
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"104500222_68": "「全てが杞憂で終わればいいのだが、\\n そうも言っていられないだろうからな……」"
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