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"337001111_0": "主役になれない三人でいい",
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"337001111_1": "物語の結びは、ふたたび元の世界にて",
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"337001111_2": "「悪寒に発熱。加えて身体の節々の痛み――\\n 風邪の諸症状にも似た謎の体調不良から復活したものの……」",
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"337001111_3": "「長期に学校を休んでしまったせいで、\\n またも体調不良になりかねないくらいの課題が……」",
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"337001111_4": "「そりゃあ、今でもあたしは、\\n ヒーローは孤独であるべきが持論だけどさ……」",
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"337001111_5": "「それはヒーローに限ってであって、\\n JKが課題をこなすのに孤独である必要は無いと思うんだよね」",
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"337001111_6": "「手伝ってあげようにも、こっちも手一杯だよ」",
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"337001111_7": "「3人とも同じだけの課題が出ているので、\\n お手伝いを頼むのなら、わたしたち以外にお願いすべきです」",
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"337001111_8": "「あああああああああああああ……」",
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"337001111_9": "「山と積まれた課題に押し潰されそうになるなんて、\\n まるで昭和のアニメ。誰かさんじゃないんだからさ……」",
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"337001111_10": "「みんなーーーッ!\\n びえええッ、くしょんッ!!」",
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"337001111_11": "「うわあッ、あいさつかと思ったらクシャミだったッ!\\n ここにも風邪の諸症状がッ!?」",
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"337001111_12": "「しかも、垂れた鼻水が、だらーんと……」",
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"337001111_13": "「やっぱり、あんたってば\\n どこもかしこも昭和のアニメ出身だよね……」",
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"337001111_14": "「はううう、ずびばぜん」",
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"337001111_15": "「いいから響、拭いて。かみ直して。チーンして」",
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"337001111_16": "「どこかで誰かが、わたしの噂をしてたんだよお」",
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"337001111_17": "「――で、何しに来たの?」",
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"337001111_18": "「任務で学校を休んでいる間、\\n みんなも具合が悪くて学校を休んでたと聞いたから……」",
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"337001111_19": "「もしかして課題、手伝ってくれるのッ!?」",
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"337001111_20": "「もちろん、まかせて」",
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"337001111_21": "「――いや、やっぱり遠慮しておく……\\n 今日ほど他人をアテにしちゃいけないと思えた事はないわね」",
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"337001111_22": "「なーんーでーだーよーッ!」",
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"337001111_23": "「課題を手伝うのは無理だけど……\\n 元気が出るように、お菓子とジュースをたくさん買ってきた」",
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"337001111_24": "「おお~ッ!」",
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"337001111_25": "「やっぱり未来さんは、気が利きますわね」",
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"337001111_26": "「じゃあ、キリのいいところまで頑張ったら、\\n お菓子をつまみながらの休憩タイムにしちゃおうかな?」",
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"337001111_27": "「ついでに流したいアニメもあるんだよね……」",
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"337001111_28": "「その物語は、外宇宙に進出した人類が、\\n 異星文明と遭遇するところから始まるんだけど――」",
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"337001111_29": "「相互不理解から異星人との間に諍いが起きてしまい、\\n あれよあれよという間に激化の一途、戦争になってしまうんだ」",
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"337001111_30": "「毎回毎回、息も詰まるような展開が続いていくんだけど……\\n 視聴者と登場人物の願いも空しく最後は打ち切り、全滅エンド」",
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"337001111_31": "「重いよッ、病み上がりに観るには重すぎるよッ!」",
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"337001111_32": "「――というより、観る前にオチが語られたような気がしますッ!\\n 他に候補は無いのでしょうか?」",
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"337001111_33": "「……うーん、そう言われても……」",
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"337001111_34": "「――あッ!」",
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"337001111_35": "「お、何かひらめいたっぽい?」",
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"337001111_36": "「あたしたちが倒れてた間、あんたが頑張ってた任務――\\n 話せる範囲で構わないから、その冒険譚を聞かせてよ」",
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"337001111_37": "「えええええええええええええッ!?」",
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"337001111_38": "「あ、それはわたしも詳しく聞きたいかも」",
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"337001111_39": "「いやー、何というか……複雑な人間模様とでもいうか、\\n とても込み入った話でね、うまく話せるかな……?」",
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"337001111_40": "「ややこしくなったら、\\n アニメで例えてくれれば大丈夫ッ!」",
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"337001111_41": "「それがその……\\n 実にアニメみたいな顛末で――」"
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