42 lines
4.6 KiB
JSON
42 lines
4.6 KiB
JSON
{
|
||
"330000711_0": "不気味なまなざし",
|
||
"330000711_1": "「何故、彼女たちに向けてネメシスを撃ったのッ!?\\n 手は出さないという約束だったはずッ!」",
|
||
"330000711_2": "「なんだ、そんなことか」",
|
||
"330000711_3": "「そんなことか、ですってッ!?」",
|
||
"330000711_4": "「お前が目的を果たせずもたもたしているから、\\n わたしが直接出張ることになったんだ」",
|
||
"330000711_5": "「それに、殺すつもりはない。\\n 装者ならば退避できるよう着弾点をずらしている」",
|
||
"330000711_6": "「ふざけないでッ!\\n もしも当たっていたら、わたしは――ッ!」",
|
||
"330000711_7": "「安心しろ。あの女、風鳴翼の眼を通して\\n 全員の生存を確認している」",
|
||
"330000711_8": "「本当に全員? 怪我を負った人は……」",
|
||
"330000711_9": "「うるさいぞ。無事だと言っている」",
|
||
"330000711_10": "(……よかった。\\n みんなが無事で本当によかったわ)",
|
||
"330000711_11": "「せっかく眷属を増やしたというのに、\\n すぐに殺してしまっては意味がないからな」",
|
||
"330000711_12": "「どういうこと?」",
|
||
"330000711_13": "「あちらはアルゴスの眼の能力を知らない。\\n 無意識の密偵としてその視界を使わせてもらおう」",
|
||
"330000711_14": "「S.O.N.G.や国連の動向を探り、聖遺物の知識を得るのに\\n S.O.N.G.にいるあの女の存在は都合がいい」",
|
||
"330000711_15": "「翼の眷属化には、攻撃をさせないだけじゃなく\\n そんな狙いがあったというの……」",
|
||
"330000711_16": "「ああ。眷属化は消耗が大きく\\n 多用できないがな」",
|
||
"330000711_17": "「こんなことも見えるぞ。S.O.N.G.はお前を完全に敵として\\n 認識し、処分するために動くそうだ」",
|
||
"330000711_18": "「S.O.N.G.がわたしを……」",
|
||
"330000711_19": "(わかっていた、覚悟していたはず。\\n 翼と対峙し戦ったときに、あの怒りの眼を見たときに)",
|
||
"330000711_20": "(わたしはみんなのため、ここにいる。\\n どんな扱いを受けようと全てを受け入れると決めた……)",
|
||
"330000711_21": "(なのに、どうして……。\\n みんなから心が遠く離れていくのがこんなにも怖いなんて……)",
|
||
"330000711_22": "「ねえ……ん……わた……」",
|
||
"330000711_23": "「ッ!?」",
|
||
"330000711_24": "(この声は……この前もここで聞いた……。\\n よく聞き取れない……、一体どこから?)",
|
||
"330000711_25": "「では、次の段階へ進むとしようか」",
|
||
"330000711_26": "(……ッ!\\n この反応……ジャンヌには聞こえていないのかしら?)",
|
||
"330000711_27": "「ヘルメスの剣を手に入れるためにわたしの力が必要だったなら、\\n もう目的は果たしたでしょう?」",
|
||
"330000711_28": "「まだだ」",
|
||
"330000711_29": "「ヘルメスの剣は基底状態、力を発揮していない状態だ。\\n お前にはこれを起動してもらう」",
|
||
"330000711_30": "「聖遺物を起動させるためはフォニックゲインが必要、\\n そう言いたいわけね」",
|
||
"330000711_31": "「その通りだ。だが消耗している今のお前に試させても望みは\\n 薄いだろう。明日起動実験を行う。今日は身体を休めておけ」",
|
||
"330000711_32": "(どこかから聞こえる声……。気になるけれど、\\n 今はそれよりもジャンヌを何とかしないと)",
|
||
"330000711_33": "(……彼女は、一度聖遺物を保管しにでも行ったのかしら?)",
|
||
"330000711_34": "(ジャンヌがアジトとして使っているこの古城、内部構造は\\n まだほとんどわかっていないわ)",
|
||
"330000711_35": "(でも、聖遺物が保管される場所や、ネメシスを制御している\\n であろうコンピューターのありかがわかれば)",
|
||
"330000711_36": "(彼女を出し抜けるかもしれない……。つい弱気になって\\n しまったけれど、希望を捨てるには早すぎたわね)",
|
||
"330000711_37": "(わたしには迷う時間も資格もないわッ!)",
|
||
"330000711_38": "(最後まで戦い抜くと誓ったのは自分。それに、まだ最悪の\\n 事態に陥ったわけではない)",
|
||
"330000711_39": "(どんなに敵が強大でも、足掻き抜いてやる……ッ!)"
|
||
} |