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{
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"402000821_0": "「無駄だ。ヤントラ・サルヴァスパにそこまでの力はない。\\n あれは機械装置と認識したものにしか反応しないのだからな」",
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"402000821_1": "「それに、護衛が戻ればお前たちに勝機はない。\\n こんなことが上手くいくと思っているのか?」",
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"402000821_2": "「ハハハ、やってみなければわからないだろう。\\n それに――」",
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"402000821_3": "「所長、装者を連れてきました」",
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"402000821_4": "「ご苦労。\\n 護衛が戻ったら、なんだったかな?」",
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"402000821_5": "「すみません……」",
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"402000821_6": "「ごめんなさい」",
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"402000821_7": "「ノイズもこいつらの嘘だった。\\n アルカ・ノイズを使ってやがったんだ……」",
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"402000821_8": "「あなたたちまで捕まっていたなんて……」",
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"402000821_9": "「いや、無事なようでなによりだ」",
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"402000821_10": "「それで、こいつらは何をする気なんだ?」",
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"402000821_11": "「シャロンにミョルニルを制御させようとしている」",
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"402000821_12": "「そんなッ!?」",
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"402000821_13": "「その通り。さあ、希望が潰えたところで、\\n その子を渡してもらおう」",
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"402000821_14": "「嫌……」",
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"402000821_15": "「シャロンちゃんは、渡しませんッ!」",
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"402000821_16": "「邪魔をするなら、\\n お前たちにも痛い目を見てもらうことになる」",
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"402000821_17": "「装者も希少なものではあるが、3名もいるなら、\\n 1名くらいは失っても、問題はないだろうからな……」",
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"402000821_18": "「ッ!?」",
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"402000821_19": "「酷い……」",
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"402000821_20": "「腐ってやがるな……」",
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"402000821_21": "「なんとでも言うがいい。さあ、どうする?\\n その子を渡さないなら、血が流れることになるぞ?」",
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"402000821_22": "「そう、不要な者から死んでもらうこともできる。\\n ちょうどそこの研究員とかな……」",
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"402000821_23": "「わかった。ミョルニルの制御方法を教えよう」",
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"402000821_24": "「なんだと、どういうことだッ!?」",
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"402000821_25": "「私たちはミョルニルの制御方法を知っている、\\n そう言ったのだ」",
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"402000821_26": "「まさかッ!?\\n ……貴様、知っていて今まで黙っていたのか?」",
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"402000821_27": "「協力を拒んだのはそちらだろう」",
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"402000821_28": "「だが、我々に渡したあのデータの中には――」",
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"402000821_29": "「あのデータの中の情報は、ほんの一部に過ぎない」",
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"402000821_30": "「それを信用しろと言うのか?」",
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"402000821_31": "「なら、結果を見て判断したらどうだ?\\n 時間が無いのだろう?」",
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"402000821_32": "「ぐッ……、まあいい。\\n では、その方法を教えてもらおうか?」",
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"402000821_33": "「君、教えてやるといい」",
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"402000821_34": "「…………」",
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"402000821_35": "「女? 貴様、制御方法を知っているのか?」",
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"402000821_36": "「ええ、知っているわ。\\n もちろんヤントラ・サルヴァスパなんて必要ない」",
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"402000821_37": "「もし嘘ならば、その身を滅ぼすことになるぞ」",
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"402000821_38": "「嘘かどうかは試させればいいでしょ。\\n わたしをミョルニルのところに連れて行きなさい」",
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"402000821_39": "「<size=25 >なあ、いいのか?\\n 奴らに制御方法を教えちまって</size>」",
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"402000821_40": "「<size=25 >多少危険は伴うかもしれないが、仕方ない</size>」",
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"402000821_41": "「<size=25 >とは言え、みすみす奴らにミョルニルを渡すつもりもない</size>」",
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"402000821_42": "「さあ、どう制御するんだ。\\n やって見せてもらおうか?」",
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"402000821_43": "「……いいわ。見てなさい」",
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"402000821_44": "「言っておくが、ミョルニルを暴走させようとしても無駄だ」",
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"402000821_45": "「不用意に触れれば確かに雷をまき散らす代物だが、\\n それは向こうで見ている仲間のところまでは届かない」",
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"402000821_46": "「混乱に乗じて、などという浅はかなことを考えているなら、\\n やめておくんだな。余計なことをすれば、人質を殺す」",
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"402000821_47": "「黙って見てなさい」",
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"402000821_48": "(これは……間違いなくミョルニルだわ。\\n わたしの知ってるものと同じ――)",
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"402000821_49": "(ミョルニル……、\\n また、わたしに力を貸して)",
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"402000821_50": "「…………」",
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"402000821_51": "「まさか……信じられん……。\\n おいッ!」",
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"402000821_52": "「た、確かに安定していますッ!\\n 完全に制御されている模様ッ!」",
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"402000821_53": "「……言ったでしょ。制御できるって」",
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"402000821_54": "「どうやって制御したッ! 教えろッ!」",
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"402000821_55": "「…………」",
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"402000821_56": "(蹴散らすのは訳ないわね……。ミョルニルの力なら、\\n こんな建物、簡単に吹き飛ばせる)",
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"402000821_57": "(でも、人質がいるのならうかつに動けないわ。\\n それに、あの人との約束もある)",
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"402000821_58": "「まさか、昨日の今日でノイズが出現するとはな」",
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"402000821_59": "「お姉ちゃんたち、大丈夫かな……」",
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"402000821_60": "「あの子たちは強いわ。\\n 心配しなくても大丈夫」",
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"402000821_61": "「……少しいいか?」",
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"402000821_62": "「どうしたの、小声で? 聞かれてはまずいこと?」",
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"402000821_63": "「ああ」",
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"402000821_64": "「1つ確認したいのだが、\\n 君はミョルニルを制御する術を知っているのだな?」",
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"402000821_65": "「ええ、知っているわ」",
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"402000821_66": "「即答か……、\\n ならば手を貸してほしい」",
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"402000821_67": "「論点が見えないわ」",
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"402000821_68": "「まだ推測の域ではあるが、しびれを切らした研究員たちが、\\n 強引な手段に打って出る可能性が高い」",
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"402000821_69": "「まさか……、わたしたちは仮にもお客でしょう?」",
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"402000821_70": "「米国にとってはな。\\n だが、この研究所には、米国以外の手が加わっているようなのだ」",
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"402000821_71": "「米国以外の……?\\n まさか、他国の者がミョルニルを奪おうとッ!?」",
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"402000821_72": "「先ほども言ったが、まだ確証は得られていない。\\n だが、用心に越したことはないだろう」",
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"402000821_73": "「それじゃ、装者は……?」",
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"402000821_74": "「わからん。\\n だが、そのために我々から引き離したとも考えられる」",
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"402000821_75": "「……どうするの?」",
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"402000821_76": "「確実なのは、今の奴らは、\\n ミョルニルの制御のためならなんだってするということだ」",
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"402000821_77": "「そこで、機を見て、君をミョルニルに接触させる」",
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"402000821_78": "「それができれば苦労はしないんだけど」",
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"402000821_79": "「私がそうさせる。\\n だから君は、ミョルニルを使用し、奴らの隙を作ってくれ」",
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"402000821_80": "「ミョルニルがあれば、それくらい訳ないわ。\\n だけど、いいの? ミョルニルを奪って逃げることになるけど」",
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"402000821_81": "「奴らが米国の人間ではなく、\\n ミョルニルを奪うために入り込んでいる者たちだとしたら――」",
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"402000821_82": "「ミョルニルが制御できれば、我々は用済み。\\n 生かして帰すことはしないだろう」",
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"402000821_83": "「優先すべきは、君も含め我々が無事にミョルニルを手にし、\\n 日本へ帰ることだ」",
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"402000821_84": "「だが、くれぐれも気を付けてくれ、\\n 君のことを信用していないわけでは無いが、物が物だからな」",
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"402000821_85": "「……わかったわ」",
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"402000821_86": "(……確証はない、なんて言っていたけど、\\n まさかここまで本当になるなんてね。大した男だわ)",
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"402000821_87": "(それじゃ、隙を作るついでに、このお馬鹿さんたちに、\\n 自分たちのしたことの責任を取ってもらうとしましょうか)",
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"402000821_88": "「聞いているのかッ!? 人質がどうなってもいいのかッ!」",
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"402000821_89": "「聞いているわ。……この腕輪の効果よ。\\n これをはめてミョルニルを手に取れば、自然と制御されるわ」",
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"402000821_90": "「そうか……それは制御のための聖遺物かッ!\\n まさかそんな物があったとはなッ!」",
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"402000821_91": "「そこに腕輪とミョルニルを置いて下がれ。\\n 断れば――」",
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"402000821_92": "「断らないわよ。\\n ……これでいいんでしょ」",
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"402000821_93": "「そうだ……フフ、これでついにミョルニルが我が手に――」",
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"402000821_94": "「…………」",
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"402000821_95": "「……ッ!?」",
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"402000821_96": "「響、どうかした?」",
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"402000821_97": "「う、うん……、\\n なんか今、ミーナさんが笑ったような……?」",
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"402000821_98": "「……なに?」",
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"402000821_99": "「<size=25 >いいか君たち。恐らくもうすぐ隙ができる。\\n その隙を突いて、ギアを取り返すんだ</size>」",
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"402000821_100": "「<size=25 >え? 隙って――</size>」",
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"402000821_101": "「<size=25 >確かに、あいつら今、ミョルニルに集中してる。\\n 取り返すなら今だッ!</size>」",
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"402000821_102": "「<size=25 >うん、やろうッ!</size>」",
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"402000821_103": "「さあ、ミョルニルよ。我が力となれッ!」",
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"402000821_104": "「なんだか……さっきと様子が違う?\\n 雷がどんどん強くなって――」",
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"402000821_105": "「な、なぜだッ!? 全く制御ができないッ!?\\n これは――」",
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"402000821_106": "「…………」",
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"402000821_107": "「貴様、これはどういうことだッ!?」",
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"402000821_108": "「そんな腕輪1つで、\\n ミョルニルの制御ができるわけないでしょう」",
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"402000821_109": "「なッ!? 騙したのかッ!?\\n だが、それならどうやって制御を……ぐあッ!」",
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"402000821_110": "「バ、バカなッ!? ミョルニルが手に吸い付いて――。\\n い、雷がッ!? うわああああああ――ッ!?」",
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"402000821_111": "「師匠譲りの当て身ッ!\\n おおおお――ッ!」",
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"402000821_112": "「うぐッ!? そんな……」",
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"402000821_113": "「貴様ッ! 抵抗するとは――」",
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"402000821_114": "「今だッ! くらえッ!」",
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"402000821_115": "「お姉ちゃんッ! ペンダントッ!」",
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"402000821_116": "「ありがとう、シャロンちゃんッ!」",
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"402000821_117": "「なッ!? くそッ!\\n どいつもこいつも――ッ!!」",
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"402000821_118": "「Killiter Ichaival tron――」",
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"402000821_119": "「し、しまったッ!? シンフォギアをッ!\\n くそッ!」",
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"402000821_120": "「今のあたしに、そんなもんが効くかッ!\\n ――眠っとけッ!」",
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"402000821_121": "「がッ……」",
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"402000821_122": "「どうやら、うまくいったようだな」",
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"402000821_123": "「ああ」",
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"402000821_124": "「ねえ、それよりあれ……」"
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