xdutranslations/Missions/main4_5/104500431_translations_jpn.json
2020-05-15 23:42:43 +02:00

37 lines
4.1 KiB
JSON
Raw Permalink Blame History

This file contains invisible Unicode characters

This file contains invisible Unicode characters that are indistinguishable to humans but may be processed differently by a computer. If you think that this is intentional, you can safely ignore this warning. Use the Escape button to reveal them.

{
"104500431_0": "「データを開いてみるでありますか?」",
"104500431_1": "「……そうね。先史文明期に関わるデータだもの。\\n 訃堂がほしがる内容かもしれないし」",
"104500431_2": "「では、開くであります」",
"104500431_3": "「やあ、フィーネ」",
"104500431_4": "「きてくれたのね、エンキ……」",
"104500431_5": "「ああ、ここまで文明が進んできたら、もう俺が直接何かを\\n することもないからね。あとは見守るだけさ」",
"104500431_6": "「それなら、一緒に下に住んでみる気は無い?\\n あなたたちが創った人間たちを、間近で見られるし」",
"104500431_7": "「いや、それは遠慮しておくよ。\\n 俺たちはヒトに近づきすぎるべきじゃない」",
"104500431_8": "「……どうして?\\n あなたこそが私たちの『神』なのに……」",
"104500431_9": "「ヒトを導くのはヒトであるべきだ。\\n 俺は、巫女である君の手助けができればそれでいい」",
"104500431_10": "「…………」",
"104500431_11": "「それに仲間たちは軌道衛星上で待機しているのに、\\n 俺だけがこの星で神を気取るわけにもいかないさ」",
"104500431_12": "「ヒトとの関わりを最小限に留めるのが、\\n 俺たち全体の方針だからね」",
"104500431_13": "「……どうして、人との関わりを最小限に?」",
"104500431_14": "「……俺たちは万能の神じゃないってことさ。\\n これまでに何度も失敗してきているんだ」",
"104500431_15": "「失敗?」",
"104500431_16": "「俺たちは最初、完全・完璧を求めて人類のプロトタイプを\\n 創造した。それは確かに完全で完璧なものだった」",
"104500431_17": "「聡明な頭脳と老いることのない強靭な肉体を持ち、\\n 決して間違いも犯さない」",
"104500431_18": "「どうしてそれが『失敗』なの……?」",
"104500431_19": "「完璧すぎたんだ。完全で完璧であるからこそ、不完全を\\n 理解できず、また認められない」",
"104500431_20": "「だから、完璧であるそのプロトタイプは、不完全を排除して\\n 完全なものだけで世界を覆おうとした……」",
"104500431_21": "「……真に完全なもの、完璧なものなどこの世には無い。\\n いや、あってはならないと、その時に気づいたんだ」",
"104500431_22": "「……」",
"104500431_23": "「完全、完璧……それは進化の極致であり、最終形。\\n その先に進歩や進化は存在せず、ただ永遠の停滞があるだけだ」",
"104500431_24": "「そんな停滞を嫌ったからこそ、\\n 俺たちはヒトを創ろうとしたというのに……」",
"104500431_25": "「俺たちがほしいのは未来だ。あくなき探求心で先へと進み続ける\\n 不完全な存在こそが、俺たちが求めたヒトなんだ」",
"104500431_26": "「不完全であるがゆえに失敗を恐れず、まだ見ぬ未来へと手を\\n 伸ばし続ける……君たちにそうあってほしいと思っている」",
"104500431_27": "「手を……伸ばし続ける……」",
"104500431_28": "「そうだ」",
"104500431_29": "「私たちは、あなたの思うヒト……人間になれている?」",
"104500431_30": "「ああ、そう思うよ。そして君たちなら、これからも\\n 変わらずにそうあってくれると信じている」",
"104500431_31": "「……それなら、私にも手を伸ばしたいものがあるわ。\\n まだ見ぬ、望む未来が……この胸にあるの」",
"104500431_32": "「フィーネ?」",
"104500431_33": "「だから、私も手を伸ばすわ。届かないかもしれない、失敗する\\n かもしれない。でも、私は貴方の望むヒトでありたいから……」",
"104500431_34": "「……君の望む未来か。\\n それなら、俺も手助けせずにはいられないな……」"
}