{ "387000711_0": "可能性", "387000711_1": "「やはり対超常連合軍の再編は困難です。\\n 前回の戦いでの被害が重く、どの国も戦力が不足しています」", "387000711_2": "「今は独力で対処する他ないか……」", "387000711_3": "「だがイシムへの対抗手段は揃いつつある。\\n 冷静かつ迅速に準備を進めてくれ」", "387000711_4": "「はいッ!」", "387000711_5": "「司令ッ!\\n イシムの反応を検知しましたッ!」", "387000711_6": "「何ッ!? こちらの想定よりも動きが早い……ッ!\\n 前回と同じく大規模な侵攻かッ!?」", "387000711_7": "「いいえ、違いますッ!\\n 反応は1つ――イシム単独ですッ!」", "387000711_8": "「まっすぐにここ、\\n S.O.N.G.本部へと向かっています」", "387000711_9": "「なん、だとォッ!?」", "387000711_10": "「忌々しい、腹立たしい、憎らしいッ!\\n このわたくしがサル共に退けられたなどッ!」", "387000711_11": "「アヌンナキに、そしてガーディアン共に、\\n 裏切られて以来の屈辱ですわッ!」", "387000711_12": "「ですが、わたくしの想像を超えていたことは事実。\\n もはやサルの如きと侮りはしません」", "387000711_13": "「人類はアヌンナキに選ばれるに足る、\\n 可能性を秘めた生き物だと認めて差しあげますわ」", "387000711_14": "「故に、最早絶望は必要ないッ! 屈服など求めはしませんッ!\\n 目についた人間は全て塵としましょうッ!」", "387000711_15": "「数に任せた眷属など不要ッ!\\n 全ての力をこの身に集約し、抵抗する人間の本拠地を潰すッ!」", "387000711_16": "「そしてこの世界を我が手中に収めるのですッ!」", "387000711_17": "「見ていなさい明日香ッ!\\n あなたの望む、何者にも勝る力をお見せしますわッ!」", "387000711_18": "「――そんなもの、明日香は望んでないよ」", "387000711_19": "「……あなたは、\\n 先の戦いで並行世界から落ちてきた人間ですか」", "387000711_20": "「たった1人でわたくしの前に立つなど、\\n 自殺願望でもおありで?」", "387000711_21": "「ああ、もしやベアトリーチェとやらに期待していますの?\\n あれならわたくしの障壁を超えて逃げ出しましたわ」", "387000711_22": "「最後の希望を奪って申し訳ありませんが――。\\n あなたには絶望する間もなく消えていただきますわッ!」", "387000711_23": "「イシム、だよね。\\n 案外ガーディアンに向いてたんじゃない?」", "387000711_24": "「……どういう意味ですの?」", "387000711_25": "「だって人間に親切だから。\\n 聞きたかったことを全部教えてくれた」", "387000711_26": "「響が気にしてた『ベルちゃん』は無事。\\n でもベアトリーチェからの邪魔は入らない」", "387000711_27": "「ならわたしがお前を倒すのに、\\n なんの障害もないッ!」", "387000711_28": "「――ッ!」", "387000711_29": "「エレクライト、スイッチオンッ!」" }