{
"101000912_0": "「……よく頑張ったな。\\n 響くん、迷える君にこの言葉を送ろう」",
"101000912_1": "「はい、なんでしょう……?」",
"101000912_2": "「相手と対峙した際、振るうべき正しい拳というものは、\\n 己と向き合い対話した結果導かれるものだという」",
"101000912_3": "「……?」",
"101000912_4": "「大いに迷い、悩むことだ。迷いこそが己を育て、\\n 強く大きく育てる為の糧となるッ!」",
"101000912_5": "「全然分かりませんッ!\\n でも、頑張って悩んでみますッ!」",
"101000912_6": "「ただいま~。\\n はぁ~、おなかへったよ~」",
"101000912_7": "「もう、帰ってくるなりなに?」",
"101000912_8": "「だって、朝からずっと特訓してたからさ~」",
"101000912_9": "「しょうがないなぁ。だったら、これからふらわーに行かない?\\n わたしも朝から何も食べてないから、お腹ぺこぺこなんだ」",
"101000912_10": "「ふらわーッ! 行く行くッ!\\n 未来もお腹すいているなら、すぐに行こッ!」",
"101000912_11": "「ふふ、待って。すぐに出かける準備するから」",
"101000912_12": "「はあ~、ふらわーのお好み焼き~。\\n 想像しただけでお腹が鳴りそうだよ~」",
"101000912_13": "「って、あれ、電話だ……何だろう?」",
"101000912_14": "「もしもし……。え? その……わたしが?\\n 分かりましたッ! そういう事なら任せてくださいッ!」",
"101000912_15": "「あのね……未来……」",
"101000912_16": "「もしかして、急用?」",
"101000912_17": "「うん……ごめん……」",
"101000912_18": "「気にしないで。わたしも返さないといけない本があるから、\\n 今日は図書室にでも行ってくる」",
"101000912_19": "「ほんとに、ほんとにごめん未来ッ!\\n この埋め合わせは絶対するから――ッ!」",
"101000912_20": "(響、なんだか遠くに行っちゃってる気がする……。\\n わたしの追いつけないどこか遠く……遙か遠くまで……)",
"101000912_21": "「ふう……」",
"101000912_22": "(……そういえば、この向かいの建物。\\n 翼さんが入院しているっていう病院だっけ……)",
"101000912_23": "「そういえば響、翼さんのことすごく心配してたよね……。\\n ……――え?」",
"101000912_24": "(どうして、響が翼さんと一緒に……?)",
"101000912_25": "「…………」"
}