{ "312000221_0": "「はああああッ!」", "312000221_1": "「あれ?\\n ……うーん」", "312000221_2": "「……気付いているか?」", "312000221_3": "「ああ。あのバカ、ギアが変化したっていうのに、\\n なにやってるんだ……」", "312000221_4": "(……そうか。\\n ギアがフリフリしてるから、いつもと勝手が違うんだ)", "312000221_5": "(おしゃれヒールで、足の踏ん張りもいつもと違うッ!)", "312000221_6": "「せっかく纏った可愛いギアなのに、\\n わたし、ドレスが似合ってないのかな?」", "312000221_7": "「大丈夫。だってそれは、響のギアじゃない」", "312000221_8": "「えッ!? この声ッ!?」", "312000221_9": "「Rei shen shou jing rei zizzl」", "312000221_10": "「未来ッ!?」", "312000221_11": "「どうしてあいつが?」", "312000221_12": "「俺が許可した」", "312000221_13": "「お願いです。わたしにも出撃させてください」", "312000221_14": "「だめだ。許可できん」", "312000221_15": "「響を見ていて分かったことがあるんです。\\n だから、わたしがいって力になりたいんです」", "312000221_16": "「だめだと言っている。君を戦場に出すくらいなら、\\n 俺が直接伝えにいくッ!」", "312000221_17": "「……それでもです」", "312000221_18": "「弦十郎さんにはない、この希望を、\\n わたしは手に入れてしまったから」", "312000221_19": "「それなのに、黙って見てるなんてできませんッ!」", "312000221_20": "「……」", "312000221_21": "「お願いです。わたしを響の隣にいかせてくださいッ!」", "312000221_22": "「あんなにまっすぐな目をした希望、\\n 届けないわけにはいかないだろう」", "312000221_23": "「なれないのは、わたしだって同じ。\\n 新しい一歩は誰だって怖いもの」", "312000221_24": "「でもね? なれないフリフリでも、\\n おしゃれなヒールでも、響は響じゃない」", "312000221_25": "「……わたしはわたし?」", "312000221_26": "「……ありがとう。\\n わたしに、踏み出す勇気を分けてくれて」", "312000221_27": "「おしゃれヒールが高いなら――ッ!」", "312000221_28": "「踏ん張りがきくように、ヒールを壊したのかッ!」", "312000221_29": "「違うよ、壊したんじゃない。\\n ちゃんと『はずれてくれた』」", "312000221_30": "「ギアがわたしらしさを認めてくれてるんだッ!」", "312000221_31": "「どんなにフリフリだって、おしゃれなヒールだってッ!\\n ずっと一緒に強くなってきた、この胸のガングニールならッ!」", "312000221_32": "「おおおおおッ!」", "312000221_33": "「ちゃんと、『自分らしく』で戦えるッ!!」" }