{ "402001311_0": "迷宮からの試練", "402001311_1": "「石屋」", "402001311_2": "「石屋ったら。\\n わたしが呼んだら早く来なさい」", "402001311_3": "「ベアトリーチェ様。\\n 現在、石屋様は所用で不在にしております」", "402001311_4": "「あら、そう」", "402001311_5": "(放置でいいと言ったはずだけど……、\\n まったく、仕事熱心ね)", "402001311_6": "(でも、\\n これはこれで、面白いわ)", "402001311_7": "「それなら、戻ってくる時のお土産に\\n 期待してることにするわ」", "402001311_8": "「はッ。石屋様ならば、必ずやベアトリーチェ様の\\n ご期待に沿うものを持って戻るかと思います」", "402001311_9": "「……ええ、そうかもね」", "402001311_10": "(私を退屈させないだけの土産、楽しみにしてるわ……)", "402001311_11": "「……とても、やつらにパズルを攻略できるとは思えませんが」", "402001311_12": "「私もそう思います。なによりもドヴェルグは大の人間嫌い、\\n 力を貸すなんてことはあり得ません」", "402001311_13": "「でしたら、我々が赴く意味はないのでは?」", "402001311_14": "「ミョルニルを失ったスクルドはどうと言うことはありません。\\n ですが――」", "402001311_15": "「あの装者たち、特にガングニールの少女は、我々にはわからない\\n 不確定要素を孕んでいるように感じるんですよ」", "402001311_16": "「特にベアトリーチェ様のお気に入りである、あの少女ですか?」", "402001311_17": "「ええ、ベアトリーチェ様はそれを楽しんでおられるが、\\n 不確定要素は、無いに越したことはありません」", "402001311_18": "「了解しました。\\n 我々がそれを取り除いてみせましょう」", "402001311_19": "「――カオスビースト。\\n こんなところに巣を張っていたんですね……」", "402001311_20": "「偶然ではありますが、我々には好都合。\\n さあ、急ぎましょう」", "402001311_21": "「はい。世界蛇の加護のある我々は、カオスビーストからは\\n 敵視されませんからね」", "402001311_22": "(さて、敵はパズルにたどり着いているでしょうか……)" }