{ "321000932_0": "「これで――トドメデ――スッ!!」", "321000932_1": "「がああああ――――ッ!?」", "321000932_2": "「なんだ、これは……我が滅びるだと……ッ!?」", "321000932_3": "「夜を統べる王、不死である、この我があああぁぁぁ……」", "321000932_4": "「やった、のか……?」", "321000932_5": "「切歌ちゃんッ!」", "321000932_6": "「これで全部、終わった……デス……」", "321000932_7": "「見事やり遂げたな、暁」", "321000932_8": "「銀の弾丸から……声が……」", "321000932_9": "「まさかヴラドを完全に消滅させるとはな。\\n 我が一族が成しえなかったことを、お前が……」", "321000932_10": "「流石は当代のヴァンパイアハンターだ」", "321000932_11": "「クルースニクさんや先輩たちが力を貸してくれたおかげデス」", "321000932_12": "「時代を越えてこの戦いに携われたことを感謝する」", "321000932_13": "「そして何より、お前という良き友に会えたこともな」", "321000932_14": "「もし、俺の力が必要なことがあれば、いつでも言ってくれ」", "321000932_15": "「ありがとうデス」", "321000932_16": "「では、また会おう、暁。\\n 我が友よ……」", "321000932_17": "「勿論デス……。それまで、おやすみなさいデス」", "321000932_18": "「やりやがったな、コイツッ!\\n 流石は、あたしの後輩だッ!」", "321000932_19": "「ほんと、すごいよ切歌ちゃん。\\n あんな強い奴を1人でやっつけちゃうなんてさ」", "321000932_20": "「そんな……先輩たちのおかげデスよ」", "321000932_21": "「それと、何よりもクルースニクさんの」", "321000932_22": "「うん……そうだね」", "321000932_23": "「あッ! 調たちはッ!?」", "321000932_24": "「ちょうど、ナスターシャ教授から通信が来たよ」", "321000932_25": "「切歌、無事ですか?」", "321000932_26": "「みんな無事デス。\\n それより調たちはッ!?」", "321000932_27": "「安心なさい。こちらもみんな無事ですよ」", "321000932_28": "「ほんとデスかッ!?」", "321000932_29": "「ええ。一時は危険な状態でしたが、\\n 発作も嘘みたいに治まって――」", "321000932_30": "「あ、あなたたち、\\n まだ無理をしては――」", "321000932_31": "「切ちゃんッ!」", "321000932_32": "「調ッ!!」", "321000932_33": "「大丈夫? 怪我してない?」", "321000932_34": "「大丈夫デスよ。なんともないデス」", "321000932_35": "「ちょっとだけ疲れたデスけど……。\\n ああ、でも、お腹がへりんこファイアーデスよ」", "321000932_36": "「わかった。ご飯を沢山用意しておくね」", "321000932_37": "「あ……、わたしも安心したらなんだが……」", "321000932_38": "「アタシ以上のモンスターがいたデスッ!」", "321000932_39": "「ご飯って聞いたら急にね。\\n アハハハ……」", "321000932_40": "「響の分は、わたしが用意しておくよ」", "321000932_41": "「未来ッ!」", "321000932_42": "「響、クリス、お疲れ様」", "321000932_43": "「別に、ついでに言わなくてもいいっての」", "321000932_44": "「そんなことないよ」", "321000932_45": "「2人が一緒なら、ちゃんと切歌ちゃんを護ってくれるって、\\n 信じてたんだから」", "321000932_46": "「ま、まあな。\\n 先輩として当然のことをしただけどよ」", "321000932_47": "「あ。クリスちゃんたら照れてる」", "321000932_48": "「う、うっせーなッ!」", "321000932_49": "「よくやったわね、切歌」", "321000932_50": "「暁さん……助けてくれてありがとうございました」", "321000932_51": "「マリア……セレナ……無事でよかったデス」", "321000932_52": "「切ちゃん、みんなで待ってるから。\\n だから、早く帰ってきてね」", "321000932_53": "「すぐに飛んで帰るデスッ!」", "321000932_54": "「みんな見て、夜が明けるよッ!」", "321000932_55": "「はあ……、ようやく終わったって感じだな」", "321000932_56": "「こんなに日の光を恋しいと思ったことはないデスよ」", "321000932_57": "「それには、同感だ」", "321000932_58": "(そうデス……帰れるんデス。\\n みんなのところにッ!)", "321000932_59": "「さあ、それじゃ急いで帰るデスよッ!」", "321000932_60": "「帰るのはいいけど……どうやって帰ろう?」", "321000932_61": "「またクリスちゃんのミサイルにつかまるのだけは勘弁……」", "321000932_62": "「贅沢言うなッ!\\n つーか、もうクタクタでギアなんて使えないっての」", "321000932_63": "「ええッ!? でも、こんな森の奥深くじゃあ\\n ヘリで回収してもらうのも厳しいんじゃ……」", "321000932_64": "「おいおい……となると、歩いて森を出るしかないのか」", "321000932_65": "「そんなの余裕デースッ!!」", "321000932_66": "「なんだよ、コイツ。急に元気になりやがって。\\n 現金なやつだな」", "321000932_67": "「切歌ちゃんが一番疲れてるはずなのに……。\\n まさか、これが若さ……」", "321000932_68": "「言う程歳離れてないだろがッ!\\n てか、更に年上のあたしはどうなんだよ」", "321000932_69": "「冗談だよ、冗談~ッ!」", "321000932_70": "「ほらほら先輩たちッ!\\n グズグズしてると置いてくデスよッ!」" }