{ "103000822_0": "「ぐあああああッ!?」", "103000822_1": "「ぐうう……ッ!?\\n 何という力だッ!」", "103000822_2": "「まるで絶唱じゃねぇか……」", "103000822_3": "「もう抵抗は終わりか?」", "103000822_4": "「く……ッ!」", "103000822_5": "「唄うわけでもなく、こんなにも膨大なエネルギー……。\\n いったい、どこから……」", "103000822_6": "「想い出の焼却です」", "103000822_7": "「想い出の……?」", "103000822_8": "「キャロルやオートスコアラーの力は、\\n 想い出という脳内の電気信号を変換錬成したもの」", "103000822_9": "「造られて日の浅いものには力に換えるだけの想い出がないので、\\n 他者から奪う必要があるのですが……」", "103000822_10": "「数百年を長らえて相応の想い出が蓄えられたキャロルは――」", "103000822_11": "「それだけ強大な力を秘めている」", "103000822_12": "「力へと換えた想い出はどうなる?」", "103000822_13": "「燃え尽きて失われます」", "103000822_14": "「………………」", "103000822_15": "「キャロルは、この戦いで結果を出すつもりです」", "103000822_16": "「……まだよッ!\\n 翼たちはまだ立ち上がれるはずよッ!」", "103000822_17": "「イグナイトモジュールの可能性はこれからです」", "103000822_18": "「イグ……ナイト……」", "103000822_19": "「はあ、はあ……くそったれが……」", "103000822_20": "「……大丈夫か、雪音?」", "103000822_21": "「『アレ』を試すくらいには、\\n ギリギリ大丈夫ってとこかな……」", "103000822_22": "「ふ……。玉を隠しているなら見せてみろ。\\n オレは、お前らの全ての希望をブチ砕いてやる」", "103000822_23": "「つき合ってくれるよな?」", "103000822_24": "「無論、ひとりで行かせるものか」", "103000822_25": "「イグナイトモジュール、抜剣ッ!」", "103000822_26": "「かッ……くはッ……ぐッ……ぐふ……くっくっくく……ッ!」", "103000822_27": "「くあ……かッ……がッ……ああッ……ぐ、あ……ああ……ッ!」", "103000822_28": "「っうぅ……はらわたをかき回すような、\\n これが……この力が……ッ!」", "103000822_29": "「Project IGNITEだ」", "103000822_30": "「シンフォギアには絶唱とエクスドライブモードの他に、もう\\n ひとつ決戦機能があるのをお忘れですか。それは……暴走です」", "103000822_31": "「立花の暴走は搭載機能ではないッ!」", "103000822_32": "「とんちきな事を考えてないだろうなッ!」", "103000822_33": "「暴走を制御することで純粋な戦闘力へと変換錬成し、\\n キャロルへの対抗手段とする」", "103000822_34": "「これが、Project IGNITEの目指すところです」", "103000822_35": "「うああああああッ!」", "103000822_36": "(あのバカは、ずっとこんな衝動に晒されてきたのか……ッ!)", "103000822_37": "(気を抜けば、まるで深い闇の底に……ッ!)", "103000822_38": "「モジュールのコアとなるダインスレイフは\\n 伝承にある殺戮の魔剣」", "103000822_39": "「その呪いは誰もが心の奥に眠らせる闇を増幅し、\\n 人為的に暴走状態を引き起こします」", "103000822_40": "「それでも人の心と英知が\\n 破壊衝動を捻じ伏せることができれば……」", "103000822_41": "「シンフォギアは、キャロルの錬金術に打ち勝てます」", "103000822_42": "「心と英知で……」", "103000822_43": "「システムから逆流する負荷に、\\n 2人の精神が耐えられませんッ!」", "103000822_44": "「このままでは、翼さんとクリスちゃんが……ッ!」", "103000822_45": "「暴走……」", "103000822_46": "「やはり、ぶっつけ本番では……」", "103000822_47": "「だとしても、信じてあげてください」", "103000822_48": "「翼さんと、クリスさんを……」", "103000822_49": "「ああああああああッ!」", "103000822_50": "「……ッ!?」", "103000822_51": "「すまないな……雪音の手でも握ってないと、\\n 底なしの淵に飲み込まれてしまいそうなのだ……」", "103000822_52": "「へッ、おかげでこっちもいい気付けになったみたいだ……」", "103000822_53": "「不発?」", "103000822_54": "「――はあッ! はあ、はあ……」", "103000822_55": "「――ぐッ! はぁ……はぁ……」", "103000822_56": "「尽きたのか? それとも折れたのか?」", "103000822_57": "「いずれにせよ、立ち上がる力くらいはオレがくれてやる」", "103000822_58": "「くッ、ここにきてアルカ・ノイズを……ッ!」", "103000822_59": "「ちくしょう、街が……ッ!」", "103000822_60": "「いつまでも地べたに膝をつけていては、\\n 市街の被害は抑えられまい」", "103000822_61": "「くぅぅぅ……ッ!」", "103000822_62": "(天を衝く力を……ッ!)", "103000822_63": "「うぅぅぅ……ッ!」", "103000822_64": "(奴に突き立てる牙を……ッ!)" }