{ "332000311_0": "調査開始", "332000311_1": "「失礼します」", "332000311_2": "「お待たせしました」", "332000311_3": "「ああ、ご苦労」", "332000311_4": "「話ってなんデスか?」", "332000311_5": "「なんだか、重苦しい空気……」", "332000311_6": "「先日話していた調査任務について、進展があってな」", "332000311_7": "「わたしたちが呼ばれるということは……」", "332000311_8": "「進展と言っても、いい方じゃない、と」", "332000311_9": "「ご明察だ。\\n 本格的な対応が必要という事態になった」", "332000311_10": "「あの……そもそも、今回の調査対象というのは、\\n 一体なんなんですか?」", "332000311_11": "「君たちも耳にしているかもしれないな。\\n 最近この街の近郊に出現したという、謎の洋館についてだ」", "332000311_12": "「謎の洋館って、あの……」", "332000311_13": "「の、呪いの人形の館デスかッ!?」", "332000311_14": "「やはり、既に聞いていたか」", "332000311_15": "「はい。最近、学園ではこの噂で持ちきりですから」", "332000311_16": "「それで、わたしたちの出番ということは……」", "332000311_17": "「いよいよ本物ということデス?」", "332000311_18": "「ああ。調査を進めたところ、件の館で数グループ、\\n 実際に行方不明者が出ていたことが判明してな」", "332000311_19": "「そこで先日、調査部の人間が捜索と調査を兼ねて\\n 直接洋館内へと入ったのだが……」", "332000311_20": "「だが、ってことは……」", "332000311_21": "「直後に連絡が途絶し、そのまま戻ってこなかった」", "332000311_22": "「ミイラ取りがミイラに……」", "332000311_23": "「入ったら誰も出てこられないって噂は……」", "332000311_24": "「本当だったデスよッ! だから言ったデスッ!!」", "332000311_25": "「原因は分かってるんですか?」", "332000311_26": "「いや。今の所、手がかりも無い状況だ」", "332000311_27": "「調査部が潜入した際、ボクたちもモニタリングしていましたが、\\n ノイズやそれに類似する反応は一切検知されませんでした」", "332000311_28": "「では、今回の元凶はアルカ・ノイズとかではない、と……」", "332000311_29": "「恐らくはな。\\n だが、何か超常の類いと遭遇した可能性は少なくないと見ている」", "332000311_30": "「はい、状況から見て、\\n 人間に害をなす存在がいる可能性は高いと思われます」", "332000311_31": "「館に棲みついた人形の仕業デスってばッ!」", "332000311_32": "「そういう噂だけど、\\n でもその噂の出所がわからないんだよね……」", "332000311_33": "「学園を中心に噂も集めているんだけど、\\n 直接の目撃報告は見つからないの……」", "332000311_34": "(板場さんも人づてに聞いただけって言ってたっけ……)", "332000311_35": "「噂なんてそういうものじゃないでしょうか?」", "332000311_36": "「確かに尾ひれが付いてるだけの可能性もあると思うけど、\\n 実際に被害が出てるとなると無視できないね……」", "332000311_37": "「そうだな。既に民間人に行方不明者が多数出ている以上、\\n 早急な捜索と原因解明が必要だ」", "332000311_38": "「館内では未知の敵との交戦も予想されるため、\\n 次回は調査員ではなく、装者の派遣に踏み切ることになった」", "332000311_39": "「って、いうことは。\\n 行くのはやっぱり……」", "332000311_40": "「今はわたしたちしかいないよね?」", "332000311_41": "「やっぱりデスッ!?」" }