{ "320000321_0": "「相変わらずすごい数ね……」", "320000321_1": "「うん……やっぱり倒しても、龍脈に戻っていってるみたい」", "320000321_2": "「巫女神楽ができれば、なんとかなるのかな?」", "320000321_3": "「古文書の通りならそのはずデスよね」", "320000321_4": "「ええ。でも無い物ねだりをしても仕方ないわ。\\n 今はわたしたちにできることを――」", "320000321_5": "「無い物ねだりではありませんぞ」", "320000321_6": "「宮司さんッ!?」", "320000321_7": "「ちょ……危ないデスよッ!」", "320000321_8": "「下がってください、災禍の魔物が……」", "320000321_9": "「ええ、だから来たのですよ。あれが古文書にある災禍の\\n 魔であるなら、それを鎮めるのは私の役目です」", "320000321_10": "「……私もこの調神社の宮司として、見ているばかりは\\n できないのですよ」", "320000321_11": "「……私がなんとか鎮めてみます」", "320000321_12": "「掛けまくも畏き伊邪那岐の大神\\n 筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に――」", "320000321_13": "「禊祓給ひし時に、生り坐せる祓へ戸の大神たち、\\n 諸々の禍事・罪・穢れあらむをば――」", "320000321_14": "「祓へ給ひ清め給へと、白すことを聞こし召せと、\\n 恐み恐みも白す……」", "320000321_15": "「見るデスよッ!\\n 霧が、地面に戻らずに消えていくデスッ!」", "320000321_16": "「これが、鎮めの力……。\\n 今のうちになるべく多くの災禍の魔物を倒しましょうッ!」", "320000321_17": "「うん、姉さん」", "320000321_18": "「宮司さん、すごい……」", "320000321_19": "「――ッ!?\\n マズいわッ! 魔物が――ッ!?」", "320000321_20": "「恐み恐み――なッ!?」", "320000321_21": "「くッ……霧がまたッ!」", "320000321_22": "「今はどちらにしても倒すしかないよ」", "320000321_23": "「そうデスよ、マリアッ!」", "320000321_24": "「マリア姉さん」", "320000321_25": "「わかってるわ。今は祝詞や舞が有効ってわかっただけでも\\n 収穫よ。さあ、一気に決めましょうッ!」" }