{ "401001532_0": "「どうして……」", "401001532_1": "「こんなにも無謀なやつらは初めてだ」", "401001532_2": "「貫けえええッ!」", "401001532_3": "「ぐ――ッ!! かはッ……」", "401001532_4": "「翼ッ!」", "401001532_5": "「……心配しないで。\\n わたしはこの程度で折れたりしないッ!」", "401001532_6": "「勝てるわけない、\\n それなのに、どうして……?」", "401001532_7": "「ミーナ行くぞッ!\\n あの装者たちは諦めろッ!」", "401001532_8": "「……諦める? あの子たちを……」", "401001532_9": "「ミーナッ!」", "401001532_10": "「はああああああッ!」", "401001532_11": "「デストローイッ!!」", "401001532_12": "「どうして、誰1人として諦めないの……」", "401001532_13": "「セレナッ、合わせてッ!」", "401001532_14": "「はい、月読さんッ!」", "401001532_15": "「ミーナッ! もはや猶予はないッ!\\n 敵も増え続けている、退避をッ!」", "401001532_16": "「歌……装者たちの……歌が聴こえる、響いている……」", "401001532_17": "「ミーナ、歌の力を信じなさい。\\n 歌には人の想いが、可能性が詰まっている」", "401001532_18": "「それは誰かを慈しむ心、護ろうとする魂の輝き。\\n 歌は生命そのものなんだよ……」", "401001532_19": "「例え世界が、星が滅んだとしても、\\n そこに生き続けた者たちの想いは、歌に残る――」", "401001532_20": "「また来たわッ! 抑えるわよッ!」", "401001532_21": "「はいッ! アイギスの力で――ッ!」", "401001532_22": "「街の人たちが空に舞い上がっていく……」", "401001532_23": "「……これが、世界蛇による捕食?」", "401001532_24": "「早く、街の人たちを助けないとッ!」", "401001532_25": "「やめろ……」", "401001532_26": "「やめろおおおおッ!」", "401001532_27": "「響ッ!」", "401001532_28": "「あのバカッ! 1人で突っ込んで行きやがったッ!」", "401001532_29": "「わたしが、響をッ!」", "401001532_30": "「はああああああ――ッ!!」", "401001532_31": "「世界蛇から、何かが来るッ!\\n 響、危ないッ!」", "401001532_32": "「ぐああああああッ!」", "401001532_33": "「また来るッ! 響――、間に合ってッ!」", "401001532_34": "「きゃああああああッ!」", "401001532_35": "「立花、小日向ッ!?」", "401001532_36": "「ぐッ……、身体が思うように動かない……」", "401001532_37": "「翼、大丈夫かッ!?」", "401001532_38": "「なんとか……、\\n でも、エクスドライブももう限界みたい……」", "401001532_39": "「あたしも同じだ……、終わりが近い」", "401001532_40": "「いくらなんでも規格外すぎるだろッ!\\n ……マジで触れることすらできないなんてッ!」", "401001532_41": "「カルマノイズは増え続けてるし、\\n あの蛇のバケモノまで、次々と……打つ手なしデスか?」", "401001532_42": "「ねえ、切ちゃん、これって現実なのかな……?」", "401001532_43": "「……セレナ、大丈夫?」", "401001532_44": "「姉さん……わたし、身体の震えがとまらないの……」", "401001532_45": "「このまま、もうマムにも会えなくなるんじゃないかって、\\n 姉さんやみんなとももう……」", "401001532_46": "「そんなこと、絶対にわたしがさせないわッ!」", "401001532_47": "(いざとなれば、セレナだけでも元の世界へ……)", "401001532_48": "(だけど、一体どうすれば……)", "401001532_49": "(わたしたちが相手にしているのは、\\n とても戦えるようなものではない)", "401001532_50": "(防ぐことのできない、超規模災害……。\\n こんなのが、存在していたなんて……)", "401001532_51": "「まだ……まだ終わってないッ!」", "401001532_52": "「諦めないッ! 絶対にッ!」", "401001532_53": "「うん、わたしだって、まだ戦える……ッ!」", "401001532_54": "「ミーナッ!!」", "401001532_55": "「…………」", "401001532_56": "「ミョルニルを準備しなさい」", "401001532_57": "「……は?」", "401001532_58": "「聞こえなかったの?\\n ミョルニルの準備をしてッ!」", "401001532_59": "「正気かッ!?」", "401001532_60": "「もちろん正気よッ! わたしたちも戦うのッ!!\\n あの装者たちを……死なせるわけにはいかないわッ!!」", "401001532_61": "「し、しかしこの場に勝ち目は――。\\n それにミョルニルの出力はもう……」", "401001532_62": "「制御のためのリミッターを解除しなさい。\\n フルパワーで叩き込むッ!!」", "401001532_63": "「そ、そんなことしたらミョルニル自体が持ちませんッ!\\n 我々の、人類の希望が――」", "401001532_64": "「それでもやるのッ!」", "401001532_65": "「……それが、お前の意志なんだな」", "401001532_66": "「ええ、そうよ」", "401001532_67": "「わかった。\\n おい、さっさと言われた通りにしろッ!」", "401001532_68": "「了解しましたッ!」", "401001532_69": "「ミョルニル、リミッター解除ッ!\\n ――出力解放、いつでも行けますッ!」", "401001532_70": "(希望とは、ミョルニルなんかじゃない。\\n 本当の希望は――)", "401001532_71": "「放ちなさいッ!」", "401001532_72": "「な、なんだッ!?」", "401001532_73": "「空に稲妻が……」", "401001532_74": "「あれは、ミョルニルの光ッ!?」", "401001532_75": "「なんてパワーだ……」", "401001532_76": "「まさか、効いてるデスかッ!?」", "401001532_77": "「――ミョルニルに、ヒビがッ!?」", "401001532_78": "「これ以上は無理ですッ!\\n このままでは、ミョルニルがッ!」", "401001532_79": "「構わないッ! 続けてッ!」", "401001532_80": "「スクルドの希望を断つつもりですかッ!?」", "401001532_81": "「ミョルニルを失えば、\\n 世界蛇への対抗手段がなくなりますッ!」", "401001532_82": "「くッ……、\\n ミーナ、いいんだな?」", "401001532_83": "「何度も言わせないでッ! それでもやるのよッ!」", "401001532_84": "「もう限界ですッ! これ以上は――」", "401001532_85": "「ミョルニルが……砕けるッ!?」", "401001532_86": "(――お願いッ!\\n どうか、わたしの判断が正しいものでありますように……)", "401001532_87": "「――光が、街を包んでいく」", "401001532_88": "「――ッ!?」" }