{
"401001132_0": "「やあ――ッ!」",
"401001132_1": "「準備はッ!?」",
"401001132_2": "「既に完了しています」",
"401001132_3": "「こちらはいつでも行けるぞ」",
"401001132_4": "「何か手があるんですか?」",
"401001132_5": "「ええ、ここは任せておいてッ!\\n こっちに誘導をッ!」",
"401001132_6": "「わかりましたッ! はあ――ッ!」",
"401001132_7": "「来ますッ!」",
"401001132_8": "「いいわ、任せてッ!」",
"401001132_9": "「――ミョルニルッ!」",
"401001132_10": "「すごい、カルマノイズをたった一撃で……ッ!」",
"401001132_11": "「仮にも完全聖遺物だからな」",
"401001132_12": "「もしかして前にわたしたちを助けてくれた武器が\\n それですか?」",
"401001132_13": "「ええ、そうよ。これが『ミョルニル』」",
"401001132_14": "「名前は聞いたことがあります」",
"401001132_15": "「ミョルニルは世界蛇を止めるために作られた\\n 現時点で唯一、世界蛇に対抗できる聖遺物よ」",
"401001132_16": "「その名の通り、雷を模した\\n 高出力のエネルギーによる長距離射程の砲撃が可能であり――」",
"401001132_17": "「俺たちスクルドは、\\n このミョルニルの力を使って戦っているんだ」",
"401001132_18": "「じゃあ、それがあれば、世界蛇を倒せる?」",
"401001132_19": "「残念ながら、そう簡単にはいかないわ」",
"401001132_20": "「世界蛇は世界を食らうことによって\\n 無限に成長を続ける」",
"401001132_21": "「カルマノイズ……、ガンドがいろんな世界に\\n 現れてるのは、世界蛇の力が強まってるからなんですよね」",
"401001132_22": "「そうだ、\\n 並行世界への影響力が強くなっている証拠だ」",
"401001132_23": "「それだけ強化された今の世界蛇に対して、\\n たとえ万全の状態のミョルニルを使ったとしても」",
"401001132_24": "「果たしてどこまで通用するか……」",
"401001132_25": "(ミョルニルでも世界蛇に対抗できないなら、\\n やっぱり、わたしたち、装者が戦うしか……)",
"401001132_26": "(響たちみんなと合流して戦えば、勝てるのかな。\\n その時わたしは、みんなの力になれるの?)",
"401001132_27": "(力……)",
"401001132_28": "(アイギスの盾を使った時は、確かに強い力を感じられた)",
"401001132_29": "(でも、あれは偶然)",
"401001132_30": "(2つの聖遺物を同時に纏う――。\\n 一瞬だけ、近い状態になったのかも)",
"401001132_31": "(だけどすぐにわたしは倒れてしまった。\\n 耐えきれなかった)",
"401001132_32": "(奏さんたちのように2つの聖遺物の制御に成功すれば、\\n わたしにも戦える力がッ!)",
"401001132_33": "(……そんなこと、わたしにできるのかな?)",
"401001132_34": "「何を考え込んでいるの?」",
"401001132_35": "「ミーナさんから、アイギスの盾をお借りした時、\\n 一瞬だったけど、力を感じたんです」",
"401001132_36": "「これまでに感じたことのない力を……」",
"401001132_37": "「もし、わたしが、神獣鏡とアイギスの盾を同時に\\n 使いこなすことができれば、もっと強くなれるのかなって」",
"401001132_38": "「試してみたいなら、アイギスの盾を貸しましょうか?」",
"401001132_39": "「いいんですか?」",
"401001132_40": "「ええ。わたしもあなたの力に興味があるから」",
"401001132_41": "「それでは、お願いします」",
"401001132_42": "「Rei shen shou jing rei zizzl――」",
"401001132_43": "「それじゃ、あなたに渡すわね」",
"401001132_44": "「あの時はよく見てませんでしたが、指輪、なんですね」",
"401001132_45": "「そう、指にはめてかざせば、\\n 絶対防御の盾が形成される仕組みよ」",
"401001132_46": "「もしも危険な状態になりそうなら、\\n わたしたちが引き離してあげるから」",
"401001132_47": "「はいッ!」",
"401001132_48": "「2つの聖遺物を纏う装者は今まで見たことがないが、\\n 成功できれば、戦闘能力は格段に上がるだろう」",
"401001132_49": "「実に興味深い」",
"401001132_50": "「受け取って」",
"401001132_51": "「それができれば――わたしも響の力にッ!」",
"401001132_52": "「――く、うぐ、うううあ…………ッ!」",
"401001132_53": "「あああ、あああああ……ッ!\\n 身体が、千切れる……くうう――あああ……ッ!」",
"401001132_54": "「やはり、無理か……」",
"401001132_55": "「すぐに中止を――」",
"401001132_56": "「ま、待ってくだ、さい……う、んんッ、あああ……ッ!\\n わたしは、この苦しみに、耐えてええ――……ッ!」",
"401001132_57": "「ああああああああああああああああ――ッ!!」",
"401001132_58": "「未来ちゃんッ!」",
"401001132_59": "「おい、しっかりするんだッ!」",
"401001132_60": "(い、意識、が――)"
}