{ "333000332_0": "「九皐さん、\\n オレたちの次のターゲットが決まったんだって?」", "333000332_1": "「はい。シャロンさんの次は\\n こちらを抑えますよ」", "333000332_2": "「モニターに出します」", "333000332_3": "「これは……ッ!?」", "333000332_4": "「予想以上の大物……」", "333000332_5": "「はい。これは二課の管理下にある、\\n ヴィマーナです」", "333000332_6": "「複数の聖遺物と機械の継ぎ接ぎによって作り上げられた\\n 戦艦であり、極めて強大な潜在性能を有しています」", "333000332_7": "「複数の聖遺物でって……、まるで……」", "333000332_8": "「そうです。\\n 我々が探し求める『アレ』に近しい構造」", "333000332_9": "「入手した資料によれば、日米が保有するオートマシン群は、\\n ヴィマーナの内部に収められていた兵装だとわかりました」", "333000332_10": "「それじゃ、まさか、あの中に――ッ!?」", "333000332_11": "「なんらかの手がかりがあるかもしれません。\\n 内部の調査をお願いします」", "333000332_12": "「必要な情報を手に入れたあとは――?\\n こんなに大きいんだもの、回収はできない」", "333000332_13": "「持って帰れないなら\\n 二度と使えないようにぶっ壊すまでだ」", "333000332_14": "「はい、それで構いません」", "333000332_15": "「ヴィマーナはとてつもない力を秘めた聖遺物。\\n 戦争にでも利用されれば、その被害は甚大です」", "333000332_16": "「それに、ヴィマーナの制御には、\\n ヤントラ・サルヴァスパ――」", "333000332_17": "「すなわちシャロンさんの身体と融合している\\n 聖遺物の起動が必須とされているのです」", "333000332_18": "「となれば――」", "333000332_19": "「なるほどッ、このデカいのさえ壊せば……ッ!」", "333000332_20": "「もうあの子は利用されない」", "333000332_21": "「そういうことです」", "333000332_22": "「一石二鳥ってやつだなッ!\\n よーし、それならあの子のためにもがんばろうッ!」", "333000332_23": "「……うんッ!」", "333000332_24": "「格納施設については位置、および内部構造についての\\n 資料をこちらで用意しておきました」", "333000332_25": "「ですが、十分気を付けてください」", "333000332_26": "「先日の件もあり、確実に二課は警備を強化しているでしょう。\\n それに、並行世界の装者もいます」", "333000332_27": "「本来であれば、もう少し落ち着いた段階で、\\n 行うべきでしょうが……」", "333000332_28": "「そんな悠長なこと言ってられないだろう?\\n もし、アレがヴィマーナの中にあるのだとしたら――」", "333000332_29": "「わかっています。ですから、作戦は実行します。\\n 2人とも、頼みましたよ」", "333000332_30": "「ああ、任せてくれッ!」", "333000332_31": "「行ってきます」" }