{ "330000921_0": "「それは、銃……ッ!?」", "330000921_1": "「ヘルメスの剣の起動に使えないのは残念だが」", "330000921_2": "「お前はここで1人、仲間からは裏切り者として\\n 恨まれたまま消えるがいいッ!」", "330000921_3": "「――ッ!?」", "330000921_4": "「裏切り者だと? 何を言っている。\\n マリアはわたしの大切な仲間だッ!」", "330000921_5": "「翼……ッ!」", "330000921_6": "「なんだとッ!?」", "330000921_7": "「マリア、わたしの手を掴めッ!」", "330000921_8": "「ええッ!」", "330000921_9": "「やっとこの手を掴むことができたな……」", "330000921_10": "「信じていたわ、来てくれるって」", "330000921_11": "「ああ。先ほど検知されたアガートラームのギアの反応を\\n 追って、まっすぐここへ来たんだ」", "330000921_12": "「まるで助けが来ることがわかっていたような口ぶりだな」", "330000921_13": "「何故だ……。\\n お前はもう、S.O.N.G.にとっては敵も同然のはずだッ!」", "330000921_14": "「ええ……そうね。わたしも一度は、みんなと心が離れて\\n しまったと、諦めそうになったりもしたわ」", "330000921_15": "「だけど、思い出させてもらったのよ。\\n この胸に流れる、歌のことをッ!」", "330000921_16": "「歌、だと……?」", "330000921_17": "「わたしたちの胸には、同じ歌がある。それは、\\n ちょっとやそっとじゃ消えやしないわッ!」", "330000921_18": "「ああ。だからこそ、わたしはマリアに対して\\n 手を伸ばし続けると決めたんだ」", "330000921_19": "「何があっても、絶対にその手を取ってくれると信じていた」", "330000921_20": "「歌を信じるなんて、わけのわからないことをッ!」", "330000921_21": "「歌を信じることにわけなどあるものかッ!\\n そしてそれは、わたし以外のみんなも同じだ」", "330000921_22": "「その通りデスッ! アタシたちみんながマリアのことを\\n 信じてたってことデスよッ!」", "330000921_23": "「当たり前だよ。だって、マリアはわたしたちにとって\\n 大切な家族だから」", "330000921_24": "「後輩たちの世話はあたし1人じゃ無理だ。\\n あんたには帰ってきてもらわないと困るんだよ」", "330000921_25": "「マリアさんは伸ばした手を取ってくれるって\\n 信じてましたッ!」", "330000921_26": "「くッ……」", "330000921_27": "「ありがとう、みんな……」", "330000921_28": "「ケガをしているんだろう、今は下がっていろ。\\n 決着はわたしたちの手で――」", "330000921_29": "「はいそうですかって、下がれるわけないでしょうッ!」", "330000921_30": "「Seilien coffin airget-lamh tron――」", "330000921_31": "「わたしはまだ戦えるわッ!」", "330000921_32": "「ふん、ネメシスが使えずとも、わたしには\\n アルゴスの眼がある」", "330000921_33": "「眷属とした2人はわたしに攻撃することはできない。\\n 片付けるのは最後でいい」", "330000921_34": "「わたしの理想を邪魔する者は誰であろうと、\\n 消えてもらうッ!」", "330000921_35": "「そうはいかないッ!」", "330000921_36": "「マリアを好き勝手してくれた分は\\n きっちり返させてもらうデスよッ!」" }