{ "327000622_0": "「身体が軽いッ!」", "327000622_1": "「バカな、そのようなふざけたファウストローブなどにッ!」", "327000622_2": "「フ、フフ、今回も負けてしまったな」", "327000622_3": "「だが、無駄だということがわかっているはずだ。\\n さあ、次の戦いを始め――」", "327000622_4": "「いや、次の戦いはもうない。\\n 偽物相手にこう言うのもおかしいが――」", "327000622_5": "「本物のお前を消してしまえば終わりなのだから」", "327000622_6": "「サンジェルマンさん、どうして何もない所を攻撃して――」", "327000622_7": "「な、なぜ……」", "327000622_8": "「これが答えだッ!」", "327000622_9": "「水中から、サンジェルマンさんが……」", "327000622_10": "「確かに避けたはずの攻撃が何故か当たる。\\n それが大きなヒントになった」", "327000622_11": "「考えてみればとても単純なこと。\\n 攻撃は1つではなく、2つだったのだ」", "327000622_12": "「水の中で錬金術の反応が2つあったことは気づいていた。\\n ただ、その場所がわからなかった。だけど――」", "327000622_13": "「このファウストローブのおかげで、水の流れが手に取る\\n ようにわかり、水の中に潜むお前の居場所を知ることができた」", "327000622_14": "「消えろッ!」", "327000622_15": "「ぐあッ!」", "327000622_16": "「……流石、本物の私」", "327000622_17": "「……フッ、どうやら、局長に沢山褒めてもらうのは、\\n 私ではなかったということか」", "327000622_18": "「そんなのこちらから願い下げだ。\\n いいからとっとと消えないかッ!」", "327000622_19": "「ここは……『わくわくアドベンチャーゾーン』の洞窟だ。\\n 偽物を倒したから元の場所に戻ってこられた、ということか」", "327000622_20": "「素敵な上に強いなんて、すごいファウストローブですねッ!」", "327000622_21": "「そうか? 見た目なんてどうでもいいと思うが」", "327000622_22": "「え―……」", "327000622_23": "「でも、性能は申し分ない。\\n これなら、足を引っ張ることはないだろう」", "327000622_24": "「ところでここに来たのはお前たちだけか?」", "327000622_25": "「プレラーティさんはカリオストロさんに\\n ラピス・フィロソフィカスを届けに行きました」", "327000622_26": "「あッ、それから伝言があるデス。\\n 終わったら主制御室へ向かってほしい、とのことデス」", "327000622_27": "「そうか、なら私たちも行こう」", "327000622_28": "「あッ、待ってください。\\n その水着のファウストローブ、もっとよく見たいですッ!」", "327000622_29": "「遊んでいる暇はない。あとにしろッ!」", "327000622_30": "「あ、それじゃ、\\n あとで、タツノオトシゴを一匹もらえませんか?」", "327000622_31": "「……なんだか、2人とも仲良くなってる気がするデス」", "327000622_32": "「何かあったのかな?」" }