{ "321000612_0": "「このギアのおかげで、かなり楽に戦えるようになったデス」", "321000612_1": "「でも、あのオオカミとか蝙蝠はキリがないデスね……」", "321000612_2": "「それはそうだ。奴の下僕は、倒しても倒しても、\\n 奴本人の意志と力で無限に召喚できるはずだからな」", "321000612_3": "「なんデスとッ!?」", "321000612_4": "「まだ眷属がいないだけ、俺の時よりはマシだが……」", "321000612_5": "「とにかく雑魚との戦いは極力避けて、\\n 奴本体を仕留めるとしよう」", "321000612_6": "「了解デス。\\n ところで、肝心のアイツの本拠地はそろそろデスか……?」", "321000612_7": "「ああ、間違いない。\\n それに、この辺りには見覚えが……やはりな」", "321000612_8": "「知ってる場所に向かってるデスか?」", "321000612_9": "「恐らく奴は、城にいる」", "321000612_10": "「あの、記憶で見た――」", "321000612_11": "「ああ」", "321000612_12": "「ということは、前回俺が倒したときと\\n 同じ計画を動かそうとしているんだろう」", "321000612_13": "「計画デスか?」", "321000612_14": "「奴はあの針を使って、人類を選別、淘汰しようとしているのだ」", "321000612_15": "「選別って……?」", "321000612_16": "「鮮血の針に刺された者は、\\n 必ず眷属になるというわけではない」", "321000612_17": "「適性がないものは、肉体の変容に耐えきれず、死に至るのだ。\\n つまり、奴はそうして人類を分けようとしている」", "321000612_18": "「淘汰されるべき『人間』と\\n 自らの眷属としての『ヴァンパイア』に……」", "321000612_19": "「そんな……」", "321000612_20": "「もちろん人類を皆殺しにするつもりはないだろうが……最小\\n 限の人間だけを『餌』として残した世界にするつもりだろう」", "321000612_21": "「そんなの絶対に、絶対にッ! 許せないデスよッ!」", "321000612_22": "「だからこそ、止めなければならない。\\n 今度こそ、永遠にな」", "321000612_23": "「急ぐデスッ!」" }