{ "315000422_0": "「はあ――ッ!」", "315000422_1": "「ちょこまかとッ!」", "315000422_2": "「こっちも、さっきからかわされてばかりだよ」", "315000422_3": "「やっぱり、行動パターンを知られているようね……」", "315000422_4": "「だけど。その割に、あいつらはずいぶん調子よくないか?」", "315000422_5": "「あいつらって、切歌ちゃんたちのこと?」", "315000422_6": "「デース、デース、人間倒すデースッ!」", "315000422_7": "「切ちゃん、どうするッ!?」", "315000422_8": "「取りあえず適当に突っ込むデスよッ!」", "315000422_9": "「うん。じゃあ援護する」", "315000422_10": "「はあ―――ッ!!」", "315000422_11": "「デデデデデースッ!?」", "315000422_12": "「背中がガラ空きッ!」", "315000422_13": "「――ッ!?」", "315000422_14": "「切ちゃんの背中はわたしがッ!」", "315000422_15": "「そんな――ッ!?」", "315000422_16": "「サンキューデス、調ッ!」", "315000422_17": "「どういたしまして」", "315000422_18": "「ほんとだ……。次々と敵を倒してくね」", "315000422_19": "「一体、何が違うんだ?」", "315000422_20": "「連携は凄いけど、計算された動きには見えないのよね……」", "315000422_21": "「だが、2人の撃破効率が高いことは確かだ」", "315000422_22": "「そうね。なら2人を中心に囲んで、\\n フォローしながら戦いましょう」", "315000422_23": "「はいッ!」", "315000422_24": "「お前たちで最後デスッ!」", "315000422_25": "「戦力劣勢、戦力劣勢」", "315000422_26": "「自爆モード起動」", "315000422_27": "「近寄らせないデスッ!」", "315000422_28": "「はぁぁぁ――ッ!」", "315000422_29": "「ふう……終わったデスか」", "315000422_30": "「2人とも、お疲れ様。大活躍だったわね」", "315000422_31": "「うんうん。\\n 半分くらいは2人で倒しちゃったんじゃない?」", "315000422_32": "「そうですか?」", "315000422_33": "「秘訣があったら教えてほしいくらいだよ」", "315000422_34": "「秘訣デスか? うーん……そう言われても……」", "315000422_35": "「よく分からないです」", "315000422_36": "「ひとまず、仮設本部に戻るとするか。\\n 勝因の分析はそこで行おう」", "315000422_37": "「はい、そうですねッ!」", "315000422_38": "「――というわけで」", "315000422_39": "「なぜか、切歌ちゃんたちの攻撃は相手に通用してるんです」", "315000422_40": "「なるほど、な……」", "315000422_41": "「どういうことだか分かりますか?」", "315000422_42": "「……ああ。だいたい読めてきた」", "315000422_43": "「確認だが、2人は戦っている時、\\n いつもどうやって連携を取っている?」", "315000422_44": "「どうやってって……?」", "315000422_45": "「いつも、なんとなく?」", "315000422_46": "「な、なんとなく?」", "315000422_47": "「適当にやーッと突っ込んで、がーッと行って、\\n おりゃーって感じで」", "315000422_48": "「後はお互いの動きを見ながら、臨機応変に……」", "315000422_49": "「へぇ。それだけであんな風に連携取れるなんて凄いなあ」", "315000422_50": "「切ちゃんの考えてることなら、なんとなく分かるから」", "315000422_51": "「アタシもデス」", "315000422_52": "「やはりな……。\\n 偽ロボたち攻略の糸口が見えてきた」", "315000422_53": "「どういうことですか?」", "315000422_54": "「2人の行動が、計画されたフォーメーションではなく、\\n 即興での連携だという点が重要なポイントだ」", "315000422_55": "「即興での連携?」", "315000422_56": "「数値化、パターン化できない不確定要素を含んだ行動は、\\n さすがのロボたちも予測が難しいのかもしれない」", "315000422_57": "「なるほど……」", "315000422_58": "「その上、2人は連携の相乗効果で個々の戦闘能力も向上する。\\n 敵にとって2人の連携戦闘はイレギュラーの塊なのだろう」", "315000422_59": "「それは、他の者に同じことをやれといっても恐らく\\n 難しいでしょう……」", "315000422_60": "「ええ。昔からずっと一緒にいる2人だからこそ、成せる技ね」", "315000422_61": "「ああ、俺もそう思う」", "315000422_62": "「だからまずは、調くんと切歌くんの2人を中心に据えた\\n 反撃計画を練ってみよう」", "315000422_63": "「今回現場でとった戦術を、更に一歩進めた形ですか?」", "315000422_64": "「うむ。そういうことだな」", "315000422_65": "「それじゃ、切歌ちゃんたちが攻撃の主役ってことですね」", "315000422_66": "「アタシたちが――」", "315000422_67": "「主役ッ!?」" }