{ "390000511_0": "アダムという男", "390000511_1": "「あれ?\\n エリザベートがいないゾ? どこ行ったんだゾ?」", "390000511_2": "「言われてみれば、\\n 少し前から姿が見えない気がしますわね……」", "390000511_3": "「随分気に入ってますねー。\\n おバカ同士、気が合うんですかー?」", "390000511_4": "「エリザベートはおバカじゃないゾッ!」", "390000511_5": "「それでいいのか……」", "390000511_6": "「あいつなら、コンビニに行ったぞ。\\n 徹夜のためのドリンク剤買いに行った」", "390000511_7": "「まったく、緊張感の欠片もありませんわね。\\n マスターはあんなに頑張っているというの……に……」", "390000511_8": "「1……2……1……2……」", "390000511_9": "「地味に不憫……ッ!」", "390000511_10": "「ヤバい、ヤバい、ヤバ―いッ!\\n マジでやばたにえんなんですけどーッ!」", "390000511_11": "「どうしたッ!?」", "390000511_12": "「1……2……1……2……」", "390000511_13": "「キャロぴのボックスステップ、\\n 超うまくなってるじゃんッ!?」", "390000511_14": "「――じゃなくてッ!", "390000511_15": " コンビニついでに、アタシたちの研究室に寄ってきたのッ!」", "390000511_16": "「キャロぴたちに、あの不良品アルカ・ノイズの残りも\\n 処分してもらおうと思ってぇ……」", "390000511_17": "「それなのに、誰かに侵入されて盗られてたんよーッ!!\\n 秘匿術式だって入念にかけてたのにぃッ! ぴえんッ!!」", "390000511_18": "「1……2――盗まれただとッ!?", "390000511_19": " それは聞き捨てならんぞッ!」", "390000511_20": "「作った当人たちですら、\\n 派手に制御不能だったアルカ・ノイズをッ!?」", "390000511_21": "「これは……由々しき事態ですわね。\\n いったい何体奪われたのかしら?」", "390000511_22": "「ぜ、全部……。\\n 研究室、キレイにすっからかんだったぁ……」", "390000511_23": "「やっぱりおバカね」", "390000511_24": "「いったい、誰がなんの目的で……」", "390000511_25": "「錬金術師の秘匿術式を破って……?", "390000511_26": " まさか――」", "390000511_27": "「全員いるかッ!?\\n アルカ・ノイズの反応を検知したッ!」", "390000511_28": "「場所は埠頭……\\n 幸いにも人気はないが、被害が出る前に対処を頼みたいッ!!」", "390000511_29": "「……ッ!」", "390000511_30": "「お前たち……行けるな?」", "390000511_31": "「もちろん、すぐにでも」", "390000511_32": "「暴れてやるゾッ!」", "390000511_33": "「うう、みんなイケメンすぎるぅ……\\n ゴメンね、アタシのせいで……」", "390000511_34": "「まぁ、マスターは、\\n いつもより全力でカワイイに振った見た目ですけどねー♪」", "390000511_35": "「やかましいッ!」" }