{ "386000332_0": "「はあっ!!」", "386000332_1": "「ふぅ……急いで戻ってきたけれど、\\n なんとか倒せたみたいね」", "386000332_2": "「2人とも大丈夫ですかッ!?」", "386000332_3": "「ああ、問題ない。\\n 東郷も助けてくれたからな」", "386000332_4": "「しかし……、\\n 本当になんなんじゃ、このバケモノたちは」", "386000332_5": "「うーん、元は私たちの世界の敵なんだけど、\\n どうして、こっちでも出るようになっちゃったんだろ」", "386000332_6": "「――ッ!?」", "386000332_7": "(まさか、\\n ひょっとして……)", "386000332_8": "「どうしたの?\\n 何か気になることでもあるの?」", "386000332_9": "「い、いえ、なんでも……」", "386000332_10": "「勇者部五箇条、一! 『悩んだら相談』!", "386000332_11": " 東郷さん、1人で悩まないでほしいな?」", "386000332_12": "「そう、ね……」", "386000332_13": "「さっきの友奈ちゃんの言葉を聞いて思ったの。\\n 星屑は、私たちが連れて来ちゃったんじゃないかって……」", "386000332_14": "「もしそうなら、私たちのせいで、\\n この世界の人たちを危険に――」", "386000332_15": "「大丈夫だよッ!」", "386000332_16": "「……え?」", "386000332_17": "「誰かを危険に晒すなんて、\\n わたしたちが絶対にさせないからッ!!」", "386000332_18": "「立花の言う通りだ。元より、あのような超常との戦いを\\n 領分とするのがわたしたち、装者やS.O.N.G.なのだからな」", "386000332_19": "「星屑とも何度か戦ってみてわかったが、十分対応できる。\\n それとも、あたしたちの実力が信用できないっていうのか?」", "386000332_20": "「い、いえ!\\n そういうわけでは……」", "386000332_21": "「1人で悩むのは、アンタの悪い癖よ。\\n グダグダ悩んでないで、今は御神体を探せばいいの」", "386000332_22": "「そうそう!\\n 私たちと一緒に、星屑もまとめて帰るかもしれないし!」", "386000332_23": "「今はそれを試してみようよ!\\n 勇者部五箇条、一! 『なせば大抵なんとかなる』だよ!」", "386000332_24": "「……ありがとう。\\n 私、少し弱気になっていたのかも」", "386000332_25": "「みんな、素敵な仲間だね」", "386000332_26": "「えへへ~、そうなんだよ~。\\n わかってもらえて嬉しいなあ!」", "386000332_27": "「それでは、\\n 御神体を持って逃げた猫の捜索を続けよう」", "386000332_28": "「グー……」", "386000332_29": "「なんの音!?\\n 新手の敵襲!?」", "386000332_30": "「ごめんッ!\\n 今のはわたしのお腹の音ッ!」", "386000332_31": "「私も!\\n ちょうど今、お腹が鳴っちゃった!」", "386000332_32": "「……コイツらには、\\n 緊張感という概念はないのか?」", "386000332_33": "「お腹空いたのなら煮干しあるわよ?\\n 一緒にサプリもキメとく?」", "386000332_34": "「駄目だよ夏凜ちゃん! ご飯はしっかり食べないと!\\n 勇者部五箇条、一! 『よく寝て、よく食べる』だよ!」", "386000332_35": "「その通りッ!\\n ご飯を食べることは、すっごく大事ッ!」", "386000332_36": "「……コイツら、メシで意気投合しやがった。\\n というか、さっきから出てくる勇者部五箇条ってなんなんだ?」", "386000332_37": "「あ、気になる?\\n それはね……!」", "386000332_38": "「待て結城。\\n その話は、昼食を食べながらにしよう」", "386000332_39": "「えっ!?\\n じゃあ、お昼休憩ですか!?」", "386000332_40": "「ああ。\\n 御神体捜索を始めて2時間以上。もう昼飯時だからな」", "386000332_41": "「わしもッ! わしも食うぞッ!\\n 人間の食事を一度食べてみたかったのじゃッ!」", "386000332_42": "「それなら、ここで1番美味しいものを食べさせてあげないと。\\n そうでしょ、友奈ちゃん?」", "386000332_43": "「もっちろん!\\n ここといえば、アレしかないよね!」", "386000332_44": "「それって、ひょっとして――」" }