{ "384000731_0": "「わたしたちが戦う理由は、分かってもらえたか」", "384000731_1": "「……話してくれてありがとう。\\n そして――」", "384000731_2": "「改めて提案させてちょうだい。\\n わたしたちに、あなたたちの手伝いをさせてほしいの」", "384000731_3": "「力になりたい。\\n 少しでも、目的を叶える手助けがしたい」", "384000731_4": "「苦しんでるみんなを、\\n 放っておけないデスッ!」", "384000731_5": "「だが……、並行世界の装者である\\n お前たちには関係のない話だろう」", "384000731_6": "「関係はないのかもしれない。\\n 一方的な肩入れなのかもしれない」", "384000731_7": "「けれどあなたたちを、\\n なんの繋がりもない他人だとは思えないわ」", "384000731_8": "「F.I.S.は平和を護る要だと世界に認められてるわ。\\n 世界そのものと戦うってことなのよ?」", "384000731_9": "「世界の敵、大悪人だネ……」", "384000731_10": "「それでも――」", "384000731_11": "「――ザザッ」", "384000731_12": "「F.I.S.司令部より、各部隊へ通達」", "384000731_13": "「この声は……通信機ッ!?」", "384000731_14": "「本部に侵入した時にこっそり持って帰ったんダッ!\\n 発信機もついてない掘り出し物だヨッ!」", "384000731_15": "「追っ手から逃げるのにも役立ってくれたわ。\\n けれど、この通信は……」", "384000731_16": "「ネフィリム強化を目的とした、聖遺物活性化実験は、\\n 本日、第3試験場にて予定通りに実施される」", "384000731_17": "「各部隊は事前に指示された警戒状態を維持せよ」", "384000731_18": "「繰り返す、ネフィリム強化を目的とした聖遺物活性化実験は、\\n 本日、第3試験場にて予定通りに実施される……」", "384000731_19": "「聖遺物活性化実験……ッ!?」", "384000731_20": "「ネフィリムの強化ですってッ!?」", "384000731_21": "「フィクス・ルミナレスだ……ッ!」", "384000731_22": "「ッ!?」", "384000731_23": "「ネフィリムは聖遺物を餌とする完全聖遺物ッ!\\n 与える餌の量によってその性能は向上するはずだッ!」", "384000731_24": "「フィクス・ルミナレスを活性化させるために、子供たちから\\n 今まで以上のエネルギーを絞りとるつもりなのッ!?」", "384000731_25": "「あたしたちの実験の時と同じダッ!\\n ナスターシャのやりそうなことだヨッ!」", "384000731_26": "「仲間たちの命に関わるッ!\\n 今すぐ止めに向かうぞッ!」", "384000731_27": "「待ってッ! この通信はどこかおかしいッ!\\n そんな重要な実験の情報を、通信機で全部隊に伝えるかしら?」", "384000731_28": "「……同感だ。\\n 罠の可能性が高いだろう」", "384000731_29": "「分かっているのならッ!」", "384000731_30": "「だが万が一にも本当だったらどうするッ!?」", "384000731_31": "「罠だろうとなんだろうと、\\n 仲間たちのことを見捨てるわけにはいかない」", "384000731_32": "「もしアタシたちなら……、\\n 絶対に助けに行くデスね」", "384000731_33": "「行くしかないね」", "384000731_34": "「なら全員で向かいましょうッ!\\n わたしたちが力をあわせればF.I.S.だってッ!」", "384000731_35": "「簡単に言うなッ! 物資の調達とは違うッ!\\n 命がけの戦いになるんだぞッ!」", "384000731_36": "「だからこそよッ!\\n 少しでも戦力が必要でしょうッ!」", "384000731_37": "「その通りじゃないかナ?\\n この人たちなラ――」", "384000731_38": "「――いいや、ダメだ」", "384000731_39": "「どうしてッ!?」", "384000731_40": "「これは、この世界の戦いだ。\\n 巻き込んで、死なせるわけにはいかないんだ」", "384000731_41": "「でも……ッ!」", "384000731_42": "「そうだネ……。\\n あなたたちが死んじゃったら、きっと後悔するヨ」", "384000731_43": "「なんで巻き込んじゃったんだろうっテ。\\n だから甘えるのはダメだよネ……」", "384000731_44": "「そうね。偽善なんて言ったことは謝るわ。\\n でも、ここまでにしておきなさい」", "384000731_45": "「わたしたちの覚悟は分かっただろう?」", "384000731_46": "「わたしが助けなければ、\\n わたしが強くあらねばならないんだ――ッ!」", "384000731_47": "「強く……。", "384000731_48": " いいえ、ダメよ。待ちなさ――」", "384000731_49": "「心配するな、これまでも3人で戦ってきたんだ、\\n 今回もやり遂げてみせるッ!」", "384000731_50": "「さあ――ノイズたちッ!」", "384000731_51": "「ソロモンの杖ッ!」", "384000731_52": "「あたしたちのことは忘れテッ!\\n 元の並行世界に帰ってヨッ!」", "384000731_53": "「美味しい食事をありがとう。", "384000731_54": " さようなら」", "384000731_55": "「ダメッ!\\n お願い待ってッ!」", "384000731_56": "「3人だけで行っちゃダメデスッ!」", "384000731_57": "「くッ!\\n ノイズで足止めするつもりなのッ!」" }