{ "379000151_0": "「みんな、大丈夫ッ!?」", "379000151_1": "「なんとかな。\\n だが、この拘束は解けそうにない……」", "379000151_2": "「わたしの計算通りの結果になりましたね」", "379000151_3": "「ふぇえ……殺されちゃうよぉ」", "379000151_4": "「敗北したのは、はい、ボクダヨー」", "379000151_5": "「頼みの綱もあのざまだ。\\n 諦めるんだな」", "379000151_6": "「…………」", "379000151_7": "「では早速始めるぞ。\\n エルフナイン、お前の想い出を渡せ」", "379000151_8": "「パパを迫害した人間どもの本性を、\\n このオレに見せるのだ」", "379000151_9": "「想い出を渡す?\\n どうやって――」", "379000151_10": "「想い出を渡す方法。\\n それは、口づけだ――ッ!」", "379000151_11": "「んむッ!?」", "379000151_12": "「なんだ……この、不快な想い出の数々……。\\n いったい、何なのだ、この男は……ッ!」", "379000151_13": "「弦十郎おじいさん……強くて、優しい人……。\\n おじいさんには、何度助けてもらったか分かりません」", "379000151_14": "「それに……この女……は……」", "379000151_15": "「了子さん……不思議な人だけど、研究熱心で、\\n いつでもボクのことを気にかけてくれたッ!」", "379000151_16": "「それだけじゃない……ボクが育った村の人たちは……\\n みんな、とても親切な人たちだった……」", "379000151_17": "「何者でもなかったボクを……エルフナインを、\\n フナ太郎として大事にしてくれたッ!」", "379000151_18": "「そんな……そんな馬鹿な……」", "379000151_19": "「人間にだって、いい人はたくさんいるんだよッ!\\n 彼らが、それをボクに教えてくれたッ!」", "379000151_20": "「う……うぅ……」", "379000151_21": "「キャロル……確かにキミのパパは人間に酷い目にあわされた。\\n それは悲しいことだけど……」", "379000151_22": "「その恨みから、人間全員に復讐するなんて、\\n 間違っているよッ!」", "379000151_23": "「う……うるさい……お前なんかに……」", "379000151_24": "「ね、キャロル……こんな暗い場所に閉じこもっていないで、\\n ボクと一緒に外に出ようよ……」", "379000151_25": "「そして……一緒に流しそうめんをしよう。\\n みんなでやれば、きっと楽し……」", "379000151_26": "「うるさいッ!! 黙れッ!!」", "379000151_27": "「2度と余計な口出しができないようにしてやろうッ!」", "379000151_28": "「そ、そんな……ッ!」" }