{ "380000712_0": "「さて、マスターはこの場を何とかするようにと\\n 仰いましたけど……」", "380000712_1": "「どう見ても派手に窮地だな……」", "380000712_2": "「ザックーム本体に、伸ばされた根茎も、\\n 撒かれた葉っぱもてんこもり……。どうしたものかしらねー」", "380000712_3": "「全部倒せばいいだけだゾッ!」", "380000712_4": "「状況は厳しいが、キャロルと天羽奏が戻るまで、\\n なんとか耐えるしかないだろう」", "380000712_5": "「あの数が相手だ。バラバラに戦って孤立しては持たない。\\n それぞれ援護のできる距離で、戦ってくれ」", "380000712_6": "「そんなことしても、ジリ貧になるだけじゃないの?」", "380000712_7": "「なるだろうな。しかし、2人が戻れば押し返せる。\\n 必要なのはそのための時間を稼ぐことだ」", "380000712_8": "「なるほど。マスターのためということだな」", "380000712_9": "「私たちに相応しい作戦でしてよ」", "380000712_10": "「マスターのためならなんだってするんだゾ」", "380000712_11": "「ま、それしかないか……。", "380000712_12": " ――いいわ、乗ってあげるッ!」", "380000712_13": "「ではやるぞ。――死力を尽くせッ!」", "380000712_14": "「ヌオォォォォォォォッ!」", "380000712_15": "(根茎への攻撃は意味が無い。\\n 本体への攻撃も難しい――ならばッ!)", "380000712_16": "「――今は葉を蹴散らせッ!\\n 倒しやすい葉の数を減らすんだッ!」", "380000712_17": "「倒しやすいといっても、\\n これだけの数、どうやって相手しろっていうのよッ!」", "380000712_18": "「ならば派手に連携すればいい。\\n 私が敵の勢いを殺し……」", "380000712_19": "「私が風で間合いを空けますわ」", "380000712_20": "「離れたら、ガリィちゃんの氷で\\n 足を止めるのねっと」", "380000712_21": "「あたしがトドメを刺すんだゾッ!」", "380000712_22": "「って、ザコの葉っぱも、全然減らないじゃないのよッ!」", "380000712_23": "「倒しても倒しても、本体が新たな葉を\\n 派手に撒き散らす……」", "380000712_24": "「これは、かなりマズい状況ですわね……」", "380000712_25": "「……嫌なんだゾ」", "380000712_26": "「いきなりなんなのよ?」", "380000712_27": "「マスターの命令を破るのだけは、絶対に嫌なんだゾッ!」", "380000712_28": "「なッ!?」", "380000712_29": "「ミカ、その姿は――」", "380000712_30": "「派手に危険だッ!\\n すぐに解除するんだッ!」", "380000712_31": "「嫌なんだゾッ!\\n マスターが戻るまでは、絶対に時間を稼ぐんだゾッ!」", "380000712_32": "「あれは、ミカの奥の手……。\\n しかし、長く持つようなものでは――」", "380000712_33": "(……この場を任された者として、\\n 犠牲を出す訳には行かない……ッ!)", "380000712_34": "「ミカを援護するッ!\\n 少しでも負担を減らしつつ、相手を押し返すんだッ!」" }