{ "373000112_0": "「なんとか、倒せたみたい……」", "373000112_1": "「でも、問題はそこじゃない。レーベンガーの統率には\\n ウォーデンクリフタワーが必要なはずだし……」", "373000112_2": "「それに、レーベンガーを造ったテスラはもう……」", "373000112_3": "あの日――", "373000112_4": "「あまりにも遅かった……。\\n だがせめて、今からでもできることをしよう」", "373000112_5": "「システムを反転する」", "373000112_6": "「集積を分配に、分解を構築に……」", "373000112_7": "「完全に消滅してしまった並行世界や人間は戻らないだろうがな」", "373000112_8": "「償いにもなりはしない……。\\n だが、できることはこれくらいしかない」", "373000112_9": "「…………」", "373000112_10": "「ここは、もともと星命力の枯渇した死にかけの星だ」", "373000112_11": "「星命力を逆流させ全て吐き出せば、消滅する。\\n 君たちは、その前に脱出しろ」", "373000112_12": "「待って……ッ!\\n それじゃ、あなたは……」", "373000112_13": "「ワールドシステムを反転させるには、\\n 私自らをコアに接続し制御する必要がある」", "373000112_14": "「私はこの星と運命を共にしよう」", "373000112_15": "「ダメだ、そんな……」", "373000112_16": "「君に、感謝する」", "373000112_17": "「――ッ!」", "373000112_18": "(レーベンガーは、テスラによって\\n いろいろな並行世界に送られて、人々を襲っていた)", "373000112_19": "(だけどあの日、テスラとウォーデンクリフタワーは消え去った。\\n それは、間違いのない事実だ)", "373000112_20": "(なのにどうして、\\n レーベンガーが動いているの……?)", "373000112_21": "(……いや、今戦った相手は、\\n テスラのレーベンガーとは少し違っていた)", "373000112_22": "(よく似ているけれど、こんな色ではなかったはずだし、\\n 対峙したとき、嫌な気配を感じたような……)", "373000112_23": "(もしかして、テスラとは別の誰かが\\n レーベンガーに改造を加えて使役を……?)", "373000112_24": "「――誰だッ!」", "373000112_25": "「待てッ!」", "373000112_26": "(この身のこなし、普通の人じゃないッ! それにあいつは、\\n 明らかにわたしの様子をうかがっていたッ!)", "373000112_27": "(黒いレーベンガーについて、何か知っているはず……ッ!)", "373000112_28": "「…………」", "373000112_29": "「行き止まりだッ!\\n 逃げるのはやめて――」", "373000112_30": "「――ッ!」", "373000112_31": "「今のゲートは――並行世界への移動ッ!?」", "373000112_32": "「いったい、何者なんだ……」", "373000112_33": "(いや、何者だろうが関係ない)", "373000112_34": "(テスラが全てを終わらせたのに、\\n レーベンガーを悪用するなんて許していい訳がないッ!)", "373000112_35": "(どの並行世界に逃げたのかは分からないけど……\\n 絶対に捜し出して、わたしが止めてやるッ!)" }