{
"366000422_0": "(全然……歯が立たない……ッ!)",
"366000422_1": "「もう終わりか?」",
"366000422_2": "「ま・だ・ま・だああああッ!」",
"366000422_3": "「筋はいいが――」",
"366000422_4": "「簡単に受け止められ――うわッ!?」",
"366000422_5": "「きゅぅ、参りました……」",
"366000422_6": "「まるで、見えない壁に吹き飛ばされたみたい……」",
"366000422_7": "「拳圧による衝撃波だ」",
"366000422_8": "「そんなことまでできるなんて……」",
"366000422_9": "「小宇宙を極めた聖闘士の力はこの程度ではない。\\n 黄金聖闘士の放つ拳は、光速に達する」",
"366000422_10": "「こ、光速ッ!?」",
"366000422_11": "「小宇宙を感じたければ、己の内面に目を向けるんだ。\\n おまえの中には宇宙が広がっている」",
"366000422_12": "「わたしの中の宇宙――」",
"366000422_13": "「ここまでしてもらって申し訳ないのですが……、\\n 言ってること、全然わかりませんッ!」",
"366000422_14": "「フッ、まあそうだろう。\\n すぐに理解できるものでもない」",
"366000422_15": "「次は、星矢。\\n おまえが彼女の相手をしてやってくれ」",
"366000422_16": "「オレが!?」",
"366000422_17": "「星矢の粗削りな小宇宙に触れた方が、\\n むしろ得るものが多いかもしれないと思ってな」",
"366000422_18": "「そういうことなら――」",
"366000422_19": "「お願いしますッ!」",
"366000422_20": "「ペガサス流星拳!」",
"366000422_21": "「く――ッ!」",
"366000422_22": "「やっぱり、すごい破壊力……ッ!」",
"366000422_23": "「教えてやるよ。世にある全ての物は原子でできている。\\n 破壊するということの根本は、原子を砕くってことなんだ」",
"366000422_24": "「原子を……」",
"366000422_25": "「だから、体内にあるパワーとソウルを、\\n 破壊しようとする物の原子の一点に集中させて打ち抜くんだ」",
"366000422_26": "「こんなふうに……!」",
"366000422_27": "「うう……ッ!\\n もっとちゃんと理科の授業を聞いておくんだった……ッ!」",
"366000422_28": "「ヘヘ、今のは魔鈴さんの受け売りなんだけどな」",
"366000422_29": "「魔鈴さん?」",
"366000422_30": "「オレの師匠さ。オレに聖闘士の戦い方を教え込んでくれた。\\n 厳しいけれど、優しい人だ!」",
"366000422_31": "「師匠だったら、わたしにだってッ!\\n 曰く、稲妻を喰らい、雷を握り潰すように打つべし――ッ!」",
"366000422_32": "「今度はわたしの番だッ!」",
"366000422_33": "「うあああ――!」",
"366000422_34": "「どうだッ!\\n 小宇宙が感じられなくたって、これくらいッ!」",
"366000422_35": "「く――!」",
"366000422_36": "「まだだ……!」",
"366000422_37": "「燃えろ、オレの小宇宙!\\n 燃え上がれええええ!」",
"366000422_38": "「一度は倒れたのに、まだこんな力がッ!?\\n これが、小宇宙……ッ!」",
"366000422_39": "「うおおおおお!」",
"366000422_40": "(力だけじゃない……。\\n 身体を包む光の奥に、何かが見える――ッ!)",
"366000422_41": "(これは……ッ!)",
"366000422_42": "魔鈴さんを助けるため、燃えろオレの小宇宙よ、奇跡を起こせ……!",
"366000422_43": "みんながこのオレに勇気と力を与えてくれた。オレはみんなの希望なのだ――!",
"366000422_44": "もう一度オレに力をくれ! 小宇宙よ、女神よ!",
"366000422_45": "ねえさん! ねえさん――!!",
"366000422_46": "「これが小宇宙の力だああ!」",
"366000422_47": "「うわあああッ!?」",
"366000422_48": "(拳に乗った想いを感じる……。\\n いつも誰かのために……だから聖闘士はこんなに強いの?)",
"366000422_49": "(この想いが、この強さが……、\\n これが、小宇宙なの……ッ!?)",
"366000422_50": "(まだまだ、聖闘士の領域には程遠いだろう。\\n だが、何かを掴んだようだな、少女よ)"
}