{ "347000232_0": "「くッ、この力は……、\\n 今までの魔物とは比べ物にならないッ!」", "347000232_1": "「こっちの攻撃が効いているようにも見えないしなッ!」", "347000232_2": "(連戦による疲労も大きい。\\n このまま戦うのはあまりにも不利だ)", "347000232_3": "(ここはわたしが殿となって皆を――)", "347000232_4": "「俺があいつの気を引くから\\n みんなは森へ逃げてくれ!」", "347000232_5": "「なにッ!?」", "347000232_6": "「ロイドを置いて逃げるなんてできないよ!」", "347000232_7": "「ええ、誰かを囮にするなんて方法は認めないわッ!」", "347000232_8": "「だけど、このままじゃ……」", "347000232_9": "「待ってください、様子が変です」", "347000232_10": "「魔物が苦しんでる?」", "347000232_11": "「この隙に退くぞッ!」", "347000232_12": "「おう!」", "347000232_13": "「はぁ、はぁ……。\\n どうにか魔物を振り切ることができたみたいだ」", "347000232_14": "「ホーリィボトルがあってよかった」", "347000232_15": "「魔物と遭遇しにくくなる道具だなんて、\\n 便利なものがあるのね」", "347000232_16": "「ただ、残りは……かなり少ないです。頻繁には使えません……」", "347000232_17": "「……」", "347000232_18": "「ロイド、だいじょぶ?」", "347000232_19": "「俺は大丈夫だ。\\n でも、はぐれた他のみんなはどうなってるかなと思って」", "347000232_20": "「心配なのは……わかります。\\n でも今は……無事を願うしかありません」", "347000232_21": "「ああ、わかってる……」", "347000232_22": "「で? これからどうするんだ?」", "347000232_23": "「あの遺跡も気になるけど、\\n 島の探索もまだ途中だったわよね」", "347000232_24": "「いずれにしろ今日はもう遅い。\\n 簡易的なものでいいから、どこかに拠点を構えて休もう」", "347000232_25": "「はい。ここには……海も森もあります。\\n 食料は……確保できそうです」", "347000232_26": "「なんだか、キャンプみたいだね」", "347000232_27": "「キャンプっていうより、サバイバルだけどな」", "347000232_28": "「では、今日は交代で見張りを立てつつ、\\n ここで夜を明かすとしよう」", "347000232_29": "(……みんな、無事でいてくれよ)" }