{ "506000732_0": "「あっちこっちから出てくるねッ!\\n 全部人工聖遺物かッ!?」", "506000732_1": "「あたしたちがカヴァーチャの手を逃れたことに気づいてる。\\n システムに近づかせないつもりだッ!」", "506000732_2": "「無駄な抵抗を。\\n もうシステムの中枢は、すぐそこですッ!」", "506000732_3": "「この塔は……\\n テスラさんのッ!?」", "506000732_4": "「……ええ。\\n あなたたちの宇宙から借用したデザインです」", "506000732_5": "「全て、見てきましたから」", "506000732_6": "「そっちの宇宙は……あたしたちにとって切望、羨望の対象であり、\\n 恨みの対象でもあり、そして知識の源でもあった」", "506000732_7": "「カヴァーチャという人類の叡智の結晶を、\\n この塔に置いたのは、そういうことです」", "506000732_8": "「わたしたちのことを……\\n 本当に、ずっと見ていたんだね」", "506000732_9": "「全てを観測し、貪欲に取り込まなければ生きられなかった。\\n そうでなければお前たちには勝てないと思っていた」", "506000732_10": "「――不要だと思っていた『想い』にこそ、\\n 抗うことができなかったが」", "506000732_11": "「それはそうだよ。\\n 想いこそが、人の生きる根底にあるんだと、そう感じるから……」", "506000732_12": "「……そのことを、みんなに伝えたかったな。\\n あたしが英雄でいられた間に」", "506000732_13": "「――さあ、進むぞッ!\\n もう後戻りなどするものかッ!」" }