{ "501001211_0": "『世界蛇の巫女ベアトリーチェ』", "501001211_1": "「ベアトリーチェ、\\n あなたに言われていたことを、ずっと考えていたんだ」", "501001211_2": "「ふぅん?」", "501001211_3": "「死んだ誰かを生き返らせることなんてできないのと、\\n 同じくらいに――」", "501001211_4": "「あなたが、どうしようもなく、\\n 『悪意』で在ろうとするのは、やっぱり、わたしは悲しいよ」", "501001211_5": "「…………」", "501001211_6": "「けど……わたしは、その悲しみを抱いてこそ、\\n ベアトリーチェと向き合い続けることができるんだ……」", "501001211_7": "「誰かと向き合うっていうことは、\\n 受け止めるっていうこと」", "501001211_8": "「誰にだってある、自分が自分であるために必要な、\\n 絶対に、譲れないこと……」", "501001211_9": "「それは、自分の気持ちを折ってまで、\\n 誰かに明け渡していいものじゃない」", "501001211_10": "「だから、\\n 本当に悲しいけれど……」", "501001211_11": "「悪意が……愉しい。\\n それが、ベアトリーチェの本当の気持ちなんだね」", "501001211_12": "「ええ、そうよ。\\n ようやく……わかってくれたみたいね」", "501001211_13": "「たとえ、わたしの始まりに、どんな理由があったとしても。\\n 今のわたしは、悪意を愉しんでいる」", "501001211_14": "「今も、愉しくて愉しくて、\\n あなたの表情を歪めるのが、幸せで仕方がないわッ!」", "501001211_15": "「もしも、わたしたちがわかり合えることがあるとしたら。\\n それは、ただの1点のみ」", "501001211_16": "「悪意と希望――、\\n お互いに、譲れない意思があるという、それだけよね」", "501001211_17": "「うん。\\n でも、きっと、それで十分なんだ」", "501001211_18": "「ええ、そうね。\\n その通りよ」", "501001211_19": "「ごめんね。\\n これだけのことが、こんなに遅くなって」", "501001211_20": "「――いいのよ。\\n 待った甲斐があったというものだわ」", "501001211_21": "「わたし、全力で戦う。全力で……唄うよ。\\n それこそがあなたにとって、わたしが手を伸ばすということッ!!」", "501001211_22": "「あなたが、みんなの心に、\\n 悲しい想い出を刻むというのなら――ッ!」", "501001211_23": "「わたしは必ず、それを止めるッ!\\n この、胸の歌でッッ!!!!」", "501001211_24": "「ええ、来なさいッ!\\n あなたの想い、歌、その全てを――」", "501001211_25": "「世界蛇の巫女、ベアトリーチェとッ!\\n 世界蛇ヨルムンガンドが、受け止めてあげるッ!!!」" }