{
"501000931_0": "「……まさか、あなた如きが、\\n たった1人で追いかけてくるなんてね」",
"501000931_1": "「いいの、相棒がいなくて?\\n あなた1人じゃ、半人前もいいところでしょ?」",
"501000931_2": "「響たちに感化されたのかしら?\\n だとしたら……わたしがしたことは無駄じゃなかったわね?」",
"501000931_3": "「黙れッ!\\n お前如き、あたし1人で十分だッ!」",
"501000931_4": "「必ずここで、お前を殺すッ!\\n 殺してみせるッ!」",
"501000931_5": "「……フフ、心地良い殺気ね。\\n その殺気に免じて、相手をしてあげる」",
"501000931_6": "「あなたは、わたしを殺したいから殺す。\\n わたしは、楽しむためにあなたを殺す……」",
"501000931_7": "「さあ、おいでなさいな。\\n 全力で、食い滅ぼしてあげるからッ!」",
"501000931_8": "「――ッ!!」",
"501000931_9": "(向けられるだけで、身体中が焼かれるような悪意……ッ!\\n だが、退くわけにはいかないッ!)",
"501000931_10": "(キョウのために、『見放された世界』のためにッ!\\n あたしは、1人でだって……ッ!)",
"501000931_11": "「はぁ――ッ!!」",
"501000931_12": "「……軽いわね。その程度?\\n それでは、わたしに傷1つ付けられないわよ?」",
"501000931_13": "「ぐ……ッ!?\\n まだ、まだだッ!!」",
"501000931_14": "(どうして――ッ!\\n どうしてあたしに応えてくれないんだ、カヴァーチャッ!!)",
"501000931_15": "「フフ、必死でかわいい。\\n それなら、これはどう?」",
"501000931_16": "「があああ――ッ!!!」",
"501000931_17": "「あら、優しく撫でてあげただけでしょう?\\n 随分と大きな悲鳴を上げるわね?」",
"501000931_18": "「でも、まだ足りないわ。\\n せっかく来たんだもの、もっとわたしを楽しませなさい」",
"501000931_19": "「ぐ、ぐうッ!?」",
"501000931_20": "「オマケも付けてあげる。\\n 頑張らないと、そのまま死んでしまうわよ?」",
"501000931_21": "「あ……」",
"501000931_22": "「フフ、良い顔ね。\\n その顔を見られたから、もういいわ」",
"501000931_23": "「あとは、この子たちに任せるわ。\\n 最期の時を、せいぜい楽しみなさい」",
"501000931_24": "(……あたしは、ここまでなのか。\\n こんなところで、終わってしまうのか)",
"501000931_25": "「……ごめんね、キョウ……。\\n やっぱりあたし、1人じゃ、何もできなか――」",
"501000931_26": "「させないデースッ!!」",
"501000931_27": "「……あら?」",
"501000931_28": "「――ッ!?」",
"501000931_29": "「危機一髪な感じデスが……\\n ギリギリセーフ、間に合ったデスねッ!?」",
"501000931_30": "「ああ、間一髪だったッ!」",
"501000931_31": "「あたしたちが来たからには、\\n もう好きにはさせねぇぞッ!」",
"501000931_32": "「お前たち……、\\n どうして、ここに――」",
"501000931_33": "「ヨウッ!」",
"501000931_34": "「……キョウまで?\\n どうして……?」",
"501000931_35": "「言いたいことは、たくさんあるけど……、",
"501000931_36": " でも今は、ヨウが無事でいてくれて、良かった……」",
"501000931_37": "「……あたし……あたしは……。\\n キョウ、ごめん、やっぱりあたし、1人じゃ、何も――ッ!」",
"501000931_38": "「1人じゃ何もできないだなんて、\\n そんなの当たり前デスッ!」",
"501000931_39": "「……ッ!?」",
"501000931_40": "「でも、\\n それでいいじゃないデスかッ!」",
"501000931_41": "「1人じゃ何もできないからこそ、\\n アタシたちは、手を取り合うことができるんデスからッ!」",
"501000931_42": "「あれは……あいつも、\\n 人工聖遺物の力を、使いこなしているのか……?」",
"501000931_43": "「キョウさんが、教えてくれたんデスッ!\\n この、アマルガム・キーパーの力をッ!!」",
"501000931_44": "「アタシは、お気楽者デスからッ!\\n どんな想いも肩代わりできるなんてことは言えないデスッ!」",
"501000931_45": "「アナタたち2人が、必死に背負っているものを\\n 代わりに背負ってみせるだなんて言うつもりもないデスッ!」",
"501000931_46": "「でも、それでもッ!\\n かつて、アタシたちがそうしてもらったように――」",
"501000931_47": "「アナタたちが、出すべき答えに辿り着くまでッ!\\n アタシが、護ってみせるデスッ!!」",
"501000931_48": "「だからこそ……応えるデスよッ!\\n アタシの、アマルガム・キーパーッッ!!!」",
"501000931_49": "「……ああ、なんてことなの」",
"501000931_50": "「…………素晴らしいわ。\\n 今まで、響にしか目が行っていなかったけれど――」",
"501000931_51": "「他の子も、\\n なかなか良い具合に育っているじゃない」",
"501000931_52": "「装者たちが皆、\\n メインディッシュになり得るというなら――」",
"501000931_53": "「我慢せずに、\\n 食べ始めてしまっても構わないわよね――ッ!?」",
"501000931_54": "「――来るぞッ!」"
}