{ "501000411_0": "幕間", "501000411_1": "「ただいま戻りましたッ!」", "501000411_2": "「お疲れ様です。", "501000411_3": " それでは、早速今後のことについて話しましょうか」", "501000411_4": "「世界蛇との決戦となれば、\\n 更なる情報が必要となるでしょう」", "501000411_5": "「そこで、セレナ。\\n あなたにお願いがあります」", "501000411_6": "「ヴェイグさんのことですよね?\\n 少し待ってください。お願いしてみますから……」", "501000411_7": "「待つ必要はない。\\n 直接話すからな」", "501000411_8": "「ヴェイグさんッ!?\\n 表に出て来て平気なんですかッ!?」", "501000411_9": "「オレのことは気にしなくていい。\\n それよりも今はベアトリーチェのことだ」", "501000411_10": "「話が早くて何よりですね。", "501000411_11": " では――ミレニアムパズルは使用できるのですか?」", "501000411_12": "「使うことはできる。", "501000411_13": " ……ただ、今のベアトリーチェを捕らえるのは難しいだろう」", "501000411_14": "「それは……最近ヴェイグさんが調子悪そうにしていることと、\\n 何か関係があるんですか?」", "501000411_15": "「……まったく、\\n お前に隠し事はできないな」", "501000411_16": "「オレは、セレナの精神に居候している身だが……\\n ヒトの精神構造ってのは、『並行世界の狭間』に似ているんだ」", "501000411_17": "「だから、セレナの裡にいるだけでも、\\n ベアトリーチェの悪意が伝わってくるんだ」", "501000411_18": "「そうだったんですか……」", "501000411_19": "「正直、『嫌な臭い』に関しては、\\n 表でも裏でもそこまで差はない……」", "501000411_20": "「むしろ……、直接、お前たちの近くにいる今の方が、\\n 調子が良いくらいだよ」", "501000411_21": "「エヘヘ……」", "501000411_22": "「どうしてお前が照れてるんだよ」", "501000411_23": "「しかし、ベアトリーチェの力は、\\n 以前よりもずっと増している……」", "501000411_24": "「悪意だけを見ても、\\n 比べものにならないくらいに膨れ上がっているようだ」", "501000411_25": "「ただ、妙なことにな。\\n 『世界蛇』を連れているような感じはしない」", "501000411_26": "「まるで、世界蛇の巫女と、世界蛇。\\n 同化して、1つのモノになったかのようだ」", "501000411_27": "「それって、\\n 以前戦った時のように……ですか?」", "501000411_28": "「……いや、あの時とも違うな。\\n もっと別の、混ざり合った存在になっている」", "501000411_29": "「だから今、\\n ミレニアムパズルを使っても捕らえるのは難しい……と」", "501000411_30": "「ああ、そうなる」", "501000411_31": "「それじゃあ……、\\n わたしがグレイプニルギアを使っても……」", "501000411_32": "「そうだ。\\n だから、あまり無茶をしないでくれ」", "501000411_33": "「ただでさえ、普段から危なっかしいんだ。\\n もう少し自分を大事にした方が良い」", "501000411_34": "「はい。\\n 気をつけます」", "501000411_35": "「そうか……こいつが纏っているのがグレイプニルギア……。\\n だからこの世界は、『グレイプニル』と呼ばれるのか……」", "501000411_36": "「……?」", "501000411_37": "「話はそのくらいにしておきましょう。\\n セレナの検査をする必要がありますからね」", "501000411_38": "「皆さんも、少し休んでください。\\n 戦いは、まだ続くのでしょうから」" }