{ "397000821_0": "「行き詰っている……?\\n どういうことですか?」", "397000821_1": "「……少し、喋り過ぎました。\\n 幕を引くとしましょう」", "397000821_2": "「大丈夫、抵抗しなければ、痛くはしませんよ。", "397000821_3": " ……死ぬ寸前まで苦しいのは、嫌でしょう?」", "397000821_4": "「…………ッ!」", "397000821_5": "「――させませんッ!」", "397000821_6": "「セレナッ!」", "397000821_7": "「ごめんなさい、マムッ!\\n 途中に現れた怪物を倒すのに手間取りましたッ!」", "397000821_8": "「並行世界に向かおうというときに、\\n どうしても嫌な予感がして……」", "397000821_9": "「戻ってきて、本当によかった……ッ!」", "397000821_10": "「陽動のドッペルゲンガーを突破してきましたか……。", "397000821_11": " 存外、グレイプニルの装者もやりますね」", "397000821_12": "「ドッペルゲンガー……? あの怪物のことですね。\\n あなたがあれを街に放ったんですかッ!?」", "397000821_13": "「そうですが? ――ああ、なぜ、なんて聞かないでくださいね。\\n 答える必要も、意味もないですから」", "397000821_14": "「あるのは理由だけ……", "397000821_15": " 全ては――『見放された世界』のためにッ!」", "397000821_16": "「く……ッ!」", "397000821_17": "「セレナッ!\\n こいつら、何か変だッ!」", "397000821_18": "「ヴェイグさんッ!?」", "397000821_19": "「なにか、力を吸われているような……。", "397000821_20": " なんだ、これは……オレの知ってる力の流れじゃない……ッ」", "397000821_21": "「ヴェイグさんにまで影響がッ!?\\n やっぱりこの怪物……1匹たりとも放っておけないッ!」", "397000821_22": "「セレナッ! 行きなさいッ!!\\n 並行世界に救援要請を……ッ!」", "397000821_23": "「今ここでこの世界を……\\n ううん、マムを見捨てていくなんて、できませんッ!」", "397000821_24": "「今はそんな場合ではありませんッ!\\n 最悪なのは、このまま全滅することです……ッ!」", "397000821_25": "「…………ッ!」", "397000821_26": "「暢気なことを。どうせ、他の世界も自分のことで手いっぱい。\\n 助けなんて、呼んだって来るはずないのに」", "397000821_27": "「――終わりにしましょう。\\n 抵抗しないことをおすすめします」" }