{
"382000342_0": "「そこッ!」",
"382000342_1": "「イシムの眷属の動きにも、だいぶ慣れてきたね」",
"382000342_2": "「うん。でも、実戦ではなにが起こるか分からないから、\\n もっと連携を強化しないとッ!」",
"382000342_3": "「真面目もいいけど、根を詰めすぎるのもよくないわ。\\n 特に今は、いつイシムの眷属が現れるかも分からないのだし」",
"382000342_4": "「本番でへろへろになって動けませんでした、\\n じゃあ目も当てられないからな」",
"382000342_5": "「今日はこれくらいにしておこっか」",
"382000342_6": "「邪魔するよ」",
"382000342_7": "「失礼します」",
"382000342_8": "「奏? そうか、定期報告のタイミングだったね」",
"382000342_9": "「いらっしゃい、セレナ。出迎えられなくてごめんね」",
"382000342_10": "「ううん、いいの」",
"382000342_11": "「それより、今戦ってたのはなんだ?\\n アルカ・ノイズってわけじゃなさそうだけど」",
"382000342_12": "「それについては、俺から説明しよう」",
"382000342_13": "「イシムに、廃墟になった未来の世界……ッ!?」",
"382000342_14": "「またとんでもないことになってるみたいだな」",
"382000342_15": "「この世界がいつか滅ぼされるなんて……」",
"382000342_16": "「安心して、セレナ。そうならないように、\\n 対策を打っているところだから」",
"382000342_17": "「念のため、現状集まっている情報を渡そう。\\n 持って行ってくれ」",
"382000342_18": "「ああ。今のとこ、さっきみたいなやつが現れたって\\n 話は聞かないけど、気をつけるよ」",
"382000342_19": "「それより、そのイシムってのは、強いんだろ?」",
"382000342_20": "「だったら、あたしも力を貸すよ」",
"382000342_21": "「わたしも、この世界を護りたいですッ! イシムが勝利した\\n 未来があるなら、それを覆す役に立ちたいですッ!」",
"382000342_22": "「その申し出、ありがたく思う。だが……」",
"382000342_23": "「ああ。敵の全容は未だ把握できていない。そんな状況で、\\n 2人を長期間この世界にとどめておくわけにはいかない」",
"382000342_24": "「セレナ、あなたの世界でギアを纏えるのは、あなただけよ。\\n 気持ちは嬉しいけど、今は甘えられないわ」",
"382000342_25": "「それは……。\\n 確かにそうだね」",
"382000342_26": "「そういえば、あたしもこの後、任務で海外に行くんだったな。\\n 確か、デンマークだったか……」",
"382000342_27": "「そっちはそっちで、忙しくしているようだね」",
"382000342_28": "「なにぶん人手不足でね。けど、すぐに片付けてやるさ」",
"382000342_29": "「ピンチになったら、いつでも駆けつけるから、\\n 遠慮せずに頼ってくれよ?」",
"382000342_30": "「わたしもすぐに駆けつけますッ!」",
"382000342_31": "「ああ。その時は、2人の力を貸してもらおう」",
"382000342_32": "「7人の天使……滅びた未来の記述にはそうあったけど、\\n わたしたちには並行世界の心強い味方がいるものね」",
"382000342_33": "「ハハハ、天使か。ガラじゃないねぇ」",
"382000342_34": "「奏は天使というより、戦乙女という方が似合う」",
"382000342_35": "「お? 言ったな。そういう翼はどうなんだよ?」",
"382000342_36": "「わたしはあくまで防人だから」",
"382000342_37": "「マリア姉さんも、世界の歌姫って呼ばれてたんだよね?」",
"382000342_38": "「改めて言われると、照れくさいわね」",
"382000342_39": "(そうだ。わたしたちには、奏さんやセレナちゃん、\\n それにたくさんの仲間が、並行世界にいる)",
"382000342_40": "(これだけ力強い味方がいるんだ。きっと……ううん、\\n 絶対に滅びの未来だって、変えられる――ッ!)",
"382000342_41": "(そういえば、明日香ちゃんは奏さんに助けられたんだよね。\\n もし、この奏さんに明日香ちゃんが会ったら……?)",
"382000342_42": "(明日香ちゃんが奏さんに伝えたかった想い、\\n 奏さんならきっと受け止めてくれるかも)",
"382000342_43": "(……ううん、この奏さんは、別人だ。\\n そんなことしても、明日香ちゃんを混乱させるだけ)",
"382000342_44": "「ん? どうした? あたしの顔、なにか変か?」",
"382000342_45": "「す、すみません、なんでもないです」",
"382000342_46": "(大丈夫。明日香ちゃんは強い子だもん。\\n 奏さんから受け取った勇気で、これからも頑張れる)"
}