{ "376000921_0": "「グルル……ッ!」", "376000921_1": "「はあ……はあ……ッ!」", "376000921_2": "「ガウッ!」", "376000921_3": "「ぐう……ッ!」", "376000921_4": "「…………」", "376000921_5": "「く、来るな……ッ!\\n ダメ、このままじゃ……」", "376000921_6": "(このままじゃ、あの時と同じだ……。\\n ノイズに襲われて、震えていたあの時と……)", "376000921_7": "(あの時は、奏さんが助けてくれた。\\n でも今は、自分で何とかするしかないんだ)", "376000921_8": "(そうだッ! シンフォギアを纏えないか、\\n もう一度試して――)", "376000921_9": "(翼さんは、装者になることは\\n 軽いことじゃないって言ってた……)", "376000921_10": "(実際に奏さんは、そのせいで……)", "376000921_11": "(でも、もしもあたしにも、その力があるのなら……。\\n みんなを助けるために戦うことができるなら……ッ!)", "376000921_12": "「だからお願い、応えてッ!", "376000921_13": " シンフォギアァァァアアアッ!」", "376000921_14": "「…………」", "376000921_15": "「……ダメか……。\\n あたしには、装者の資質が――」", "376000921_16": "「――ッ!?」", "376000921_17": "「この光は……」", "376000921_18": "「左の――柱を――」", "376000921_19": "「――ッ!?\\n また声がッ!?」", "376000921_20": "「左の、柱を――折りなさい――」", "376000921_21": "「ええッ!?\\n なんでッ!?」", "376000921_22": "「この声……シンフォギアのペンダントを通して聞こえてくる?\\n 信じて、良いんだよね……ッ!」", "376000921_23": "「急いで。柱を折るのです」", "376000921_24": "「それくらいならッ!\\n 装者じゃないあたしにだってッ!」", "376000921_25": "「護られるだけじゃない、\\n 装者のみんなを護りに行くんだッ!」", "376000921_26": "「見ててください、奏さん……ッ!」", "376000921_27": "「やああああーーーーーッ!\\n ヒーローキイイイィィィックッ!!」", "376000921_28": "「――ッ!?\\n 天井が崩れて、上手く追手を分断できたみたいッ!」", "376000921_29": "「急ごうッ!\\n 声のする方へッ!!」", "376000921_30": "「――よく来てくれました」", "376000921_31": "「あなたたちが、あたしをここに\\n 呼んでくれたのですか……?」", "376000921_32": "「ええ。そのペンダントを通じて、\\n 私の声を届けることができたのです」", "376000921_33": "「それはかつて、共に戦った者が\\n 身に着けていたものですから」", "376000921_34": "「あなたたちは――」", "376000921_35": "「私たちは、人々を護るため、\\n 長きにわたりイシムやその眷属と戦って来ました」", "376000921_36": "「――ッ!\\n やっぱり、三柱の守り神ッ!?」", "376000921_37": "「ええ。守り神と。『アマテラス』と\\n 呼ばれていたこともありました」", "376000921_38": "「しかし、我々はイシムとの戦いに敗れた」", "376000921_39": "「護るべき対象は消え、傷ついた私たちは、\\n 人類最後の砦であったここで朽ち果てるのを待っていました」", "376000921_40": "「そんな中、想定外のことが起きました。\\n あなたたちのことです」", "376000921_41": "「あなたたちは――」", "376000921_42": "「お願いですッ! 力を貸してくださいッ!」", "376000921_43": "「今、装者のみんなが戦っていますッ!\\n だけど、敵は強大で……ッ!」", "376000921_44": "「あたしには、どうすることもできなくて……ッ!\\n だから、戦う力を貸してほしいんですッ!」", "376000921_45": "「装者……。\\n その存在を耳にするのも、久方ぶりです」", "376000921_46": "「良いでしょう。\\n どうせ、私たちの活動可能時間はもう長くない」", "376000921_47": "「それならば、再び現れた戦姫に、\\n この力を託します」", "376000921_48": "「あ、ありがとうございますッ!」", "376000921_49": "「ツクヨミ、スサノオ……。\\n 行きましょう、今一度、戦場へ……ッ!」" }