{ "392001111_0": "世界を覆う暗黒の使徒", "392001111_1": "「というわけで……虫たちとの苛烈な野生バトルの末に、\\n 無事、この世界に帰ってこれたデスよ」", "392001111_2": "「わたしたちがいない間に、\\n そんな大変なことになってたんだ……」", "392001111_3": "「大変も大変。\\n いやぁ、あんなに虫が恐ろしいものだとは思わなかったデス」", "392001111_4": "「この部屋で調のご飯を食べる。", "392001111_5": " アタシは今、心の底から平和を実感してるデス」", "392001111_6": "「フフ、切ちゃんってば。\\n 大げさなんだから」", "392001111_7": "「いやいや、調はあのドデカい\\n 虫たちを見てないからそう言えるデスよ」", "392001111_8": "「自然の驚異というか、\\n 人間のちっぽけさを思い知らされたデス」", "392001111_9": "「それと同時に、その自然すらも、\\n どうにか人のためにならないかと考える、科学の貪欲さも……」", "392001111_10": "「自然の驚異に、科学の貪欲さか……」", "392001111_11": "「わたしたち人間も、自然の一部であることには\\n 変わりないんだもんね」", "392001111_12": "「デスデース。\\n 虫たちにも命や本能があって……」", "392001111_13": "「アタシたち人間と同じように、\\n 生きるために必死に戦ってたデスよ」", "392001111_14": "「けど、あの世界の人たちはきっと、かつて\\n 飢えている人たちを助けるためにあの研究をしてたデス……」", "392001111_15": "「人間だけが特別な存在じゃない。\\n だからこそ、食べることに……」", "392001111_16": "「命をいただくことに、\\n 感謝しないといけないね」", "392001111_17": "「食べることに感謝……", "392001111_18": " うんうん、そうデスよッ! その通りデスッ!」", "392001111_19": "「じゃあ、日々のご飯に感謝しながら、\\n 一緒にいただきますしよっか」", "392001111_20": "「デスデースッ!」", "392001111_21": "(――カサカサッ!)", "392001111_22": "「へ……?」", "392001111_23": "「カサ……カサカサ……」", "392001111_24": "「ぎゃあああああッ!」", "392001111_25": "「え……?", "392001111_26": " ウソッ!? まさか、今のはッ!?」", "392001111_27": "「ま、また出たデスッ!\\n 全人類の敵……世界を覆う暗黒の使徒ッ!」", "392001111_28": "「アレだけは……、\\n 絶対に、許せないッ!」", "392001111_29": "「同感デスよッ!\\n デストロイデースッ!」", "392001111_30": "「……って、なんか前にも\\n こんなことがあったような気が……」", "392001111_31": "「切ちゃん、そっち行ったよッ!」", "392001111_32": "「えええッ!?」", "392001111_33": "「ぎえええぇぇぇッ!\\n なんで奴らはいつも最後に飛ぶデスかぁぁッ!」" }