{ "392000321_0": "一方、セレナ[Another]たちは――", "392000321_1": "「…………」", "392000321_2": "「あ……副隊長、お帰りなさいッ!", "392000321_3": " 通路の様子はどうでしたか?」", "392000321_4": "「ダメですね……とにかく虫の数が多くて。\\n 倒しても倒してもキリがないんです」", "392000321_5": "「怪盗型ギアを使っても、知覚機能がヒトと違うのか、\\n すぐに気取られてしまって」", "392000321_6": "「とても負傷者を連れて\\n 突破できるような状況では……」", "392000321_7": "「そう、ですか……」", "392000321_8": "「やっぱり、隊長が戻ってくるまで\\n ここで隠れてるしかないのか……」", "392000321_9": "「けど、水も尽きています。\\n このままじゃ、班長の治療だってままならない……ッ!」", "392000321_10": "「う、うぅぅ……」", "392000321_11": "「ッ!?", "392000321_12": " ナツミさん……ッ!」", "392000321_13": "「ヒメジマ班長……ッ!\\n 無理に身体を動かさないでくださいッ!」", "392000321_14": "「だ、大丈夫っス。\\n こんなの、全然平気っスから……」", "392000321_15": "「幸か不幸か、神経毒による麻痺の作用か、\\n 痛みはあまり感じないっスからね……」", "392000321_16": "「頑張って……必ず姉さんが、\\n 助けを連れて戻ってきてくれますからッ!」", "392000321_17": "「ま、任せてくださいっス。\\n ちょっと呼吸がしづらいっスが、耐えてみせるっスよ~……」", "392000321_18": "(強がっているけど、すごい熱……\\n 意識を保っているのだってやっとのはず……)", "392000321_19": "「フン、今のAPPLEでは\\n その女だけが科学者ではあるまい?」", "392000321_20": "「無理せず楽になって構わんぞ」", "392000321_21": "「――ッ!?」", "392000321_22": "「…………はぁ、はぁ……\\n ……ハハ、口が悪いっスねえ……」", "392000321_23": "「な、なんてことを言うのッ!\\n わきまえなさい、エジソン……ッ!」", "392000321_24": "「フン……」" }