{ "392000211_0": "未知の島", "392000211_1": "「ここが、\\n エアーキャリアーの不時着した島……」", "392000211_2": "「研究施設って言ってたデスが……建物全体が\\n ジャングルに飲み込まれてるみたいデスよッ!」", "392000211_3": "「エネルギー残量、ゼロ……\\n ナツミが言ってた通り、1往復分が限界のようね」", "392000211_4": "(わたしの消耗も、かなり大きい……)", "392000211_5": "「ん?\\n その装置はなんデスか?」", "392000211_6": "「ああ、これ?\\n デュプリケイターフェイクよ」", "392000211_7": "「偽物……?」", "392000211_8": "「詳しい話は追々するわ。", "392000211_9": " 今は、一刻も早くみんなと合流しないと……」", "392000211_10": "「わたし1人じゃどうしようもなくても、\\n あなたたちがいるなら多少の無茶もできる……ッ!」", "392000211_11": "「ままま、待つデスよッ!", "392000211_12": " 焦る気持ちはわかるデスけど……」", "392000211_13": "「情報が少なすぎるデス。\\n 虫と戦うにしても、なんの虫とか……」", "392000211_14": "「マリアさんたちが苦戦するほどの虫なんですよね?\\n いったい、なんの大群なんですか?」", "392000211_15": "「問題は虫の種類じゃなくて、\\n 大きさなのよ」", "392000211_16": "「大きさ……?\\n まさか、巨大化でもしている……とかですか?」", "392000211_17": "「ええ、まさにその通りよ」", "392000211_18": "「なんとッ!」", "392000211_19": "「ムムム……なるほど。\\n 確かにそれはマズいかもデスね……」", "392000211_20": "「え、えっと……虫が巨大化しただけで、\\n そんなに恐ろしいものになるんですか?」", "392000211_21": "「恐ろしいとかそういうレベルじゃないデス。\\n テレビでも言ってたデスよ」", "392000211_22": "「たとえばカブトムシなんてのは、自分の体重の\\n 何十倍もの大きさのものを投げ飛ばすデス」", "392000211_23": "「もしカブトムシが、人間ぐらいの大きさまで\\n 巨大化したとしたら……」", "392000211_24": "「したら……?」", "392000211_25": "「大型トラックも粉砕してしまうような、\\n 超パワーのモンスターになるデスよ」", "392000211_26": "「そ、そんなに……ッ!?」", "392000211_27": "「――ッ!?」", "392000211_28": "「マリアさん、\\n どうかしたんですか……?」", "392000211_29": "「何かが、近づいてくる……ッ」", "392000211_30": "「この気配……鳥デスか?\\n いや、それにしてはなんというか……」", "392000211_31": "「バサバサというかヴヴヴというかゾゾゾというか、\\n 絶妙に不愉快な感じの羽ばたき音が……」", "392000211_32": "「キシャアアアアッ!」", "392000211_33": "「ぎぃぃぃやああああぁぁぁぁッ!」", "392000211_34": "「な、なにこれ……これが、虫ッ!?\\n こんなに大きいなんてッ!!」", "392000211_35": "「に、人間……いや、\\n それ以上の大きさデスよぉッ!?」", "392000211_36": "「あんなトンボ、テレビでだって\\n 見たことないデスッ!」", "392000211_37": "「クッ!\\n 2人とも、来るわよッ!」" }