{ "391000211_0": "銀髪の少年", "391000211_1": "一方その頃、S.O.N.G.本部――", "391000211_2": "「状況はどうなっているッ!?」", "391000211_3": "「マリアさんと、未来ちゃん。2人の装者を取り込んだとされる\\n 『書物』の解析、全力で進めていますッ!」", "391000211_4": "「正直、『書物』を遺跡内から動かすのは賭けでしたが、\\n 回収班が上手くやってくれましたね」", "391000211_5": "「本部までの空輸は無事完了。\\n あとは、解析の結果次第ですが……」", "391000211_6": "「……大丈夫かな、2人とも」", "391000211_7": "「まさか、\\n 本の中に閉じ込められちゃうなんて……」", "391000211_8": "「楽観はできないとはいえ……あまり思い詰めるな。\\n 現状は、解析の結果を待つしかない」", "391000211_9": "「はい、わかってます。\\n 心配は……しちゃいますけど、し過ぎるのは良くないって」", "391000211_10": "「未来も、マリアさんも、きっと大丈夫ッ!\\n そう信じていますッ!」", "391000211_11": "「ああ、そうだな」", "391000211_12": "「皆さんッ!\\n 解析結果が出ましたッ!」", "391000211_13": "「よしッ!\\n 報告してくれッ!」", "391000211_14": "「はい、懸案であった、\\n 未来さんとマリアさんについてですが――」", "391000211_15": "「『書物』の内部に形成された空間内に、反応を検知しました。\\n お2人ともご無事ですッ!」", "391000211_16": "「良かった、2人とも……」", "391000211_17": "「でも、内部に形成された空間内……って?」", "391000211_18": "「詳細は省略しますが……\\n 『書物』の中に特殊な力場が形成されているんです」", "391000211_19": "「近いとすれば、セレナさんと共存関係にあるヴェイグさんが、\\n かつてミレニアムパズルの中に造っていた空間……」", "391000211_20": "「この『書物』の中には、\\n 確かに『世界』と呼べるものが存在しているんです」", "391000211_21": "「……ッ!」", "391000211_22": "「これが聖遺物であることに間違いはない、\\n けれど、正体がわからない……ッ」", "391000211_23": "「ボクは引き続き、『書物』の解析を続けます。\\n 響さんたちは、そのまま待機を……」", "391000211_24": "「待って、エルフナインちゃんッ!\\n その本、わたしにも見せてくれないかなッ!?」", "391000211_25": "「えッ!?」", "391000211_26": "「なんだか、どうしても気になっちゃって……」", "391000211_27": "「すまないが……\\n 現状での接近は、まだ許可できん」", "391000211_28": "「『書物』に取り込まれる事態は、あれ以来発生してませんが、\\n 何がトリガーになってるのかは、依然不明ですからね」", "391000211_29": "「不安なのはわかるが、\\n 今はどうかこらえて欲しい」", "391000211_30": "「不安……とは、少し違うんです。なんだかわたし、\\n まるで戦っているときみたいに、心がざわざわしていて――」", "391000211_31": "「けど……わかりました。\\n そうですよね、何がトリガーか、わからない……」", "391000211_32": "「それなら……エルフナインちゃん、\\n わたしの分もお願いねッ!」", "391000211_33": "「は――はいッ!\\n 必ず、良い報告を届けてみせますッ!」", "391000211_34": "「それではボクは解析に戻って……\\n ――ッ!?」", "391000211_35": "「待ってくださいッ!\\n 『書物』内部に、もう1つ反応が確認されましたッ!」", "391000211_36": "「何ッ!?\\n 装者以外にも、誰かがいるということかッ!?」", "391000211_37": "「しかも、この反応は既知のもの……。\\n これは――ッ!」", "391000211_38": "「間違いありませんッ!\\n エレクライトの反応ですッ!」", "391000211_39": "「っていうことは、もしかして……」", "391000211_40": "「もう1人のわたしが、\\n 未来たちと一緒にいるってことッ!?」" }