{ "388000722_0": "「はぁ、はぁ……」", "388000722_1": "「おい、大丈夫か?\\n 顔色悪いぞ?」", "388000722_2": "「大丈夫、です……。\\n これくらい、平気……」", "388000722_3": "「そんな、ギアが……ッ!?」", "388000722_4": "「体力を消耗しすぎたのね……。\\n 吹雪もいよいよ強くなってきたし、このままじゃまずいわ」", "388000722_5": "「どうする? きっと緒川さんも見てるはずだ。\\n 先に精神世界を出るか?」", "388000722_6": "「……いえ。\\n このまま進みます」", "388000722_7": "「大丈夫? ……なんて、聞くだけ無駄ね。\\n 意地でも進むって顔してるわ」", "388000722_8": "「はい。わたしだけ途中で諦めるなんて……\\n そんなこと、できませんッ!」", "388000722_9": "「……よし。そういうことなら、あたしの背中に隠れな。\\n 少しは吹雪もしのげるだろ」", "388000722_10": "「ありがとうございます……」", "388000722_11": "「お礼を言われるまでもないさ。", "388000722_12": " できる限り体力を温存するんだ、いいね?」", "388000722_13": "「……はい」", "388000722_14": "(だけど、吹雪はどんどん強くなっていく。\\n 山頂もほとんど見えなくなった……)", "388000722_15": "(……ゴールまではいったい、あとどれくらいあるの?)" }