{ "386000921_0": "「ヤコちゃんッ!」\\n「ヤコちゃん!!」", "386000921_1": "「お、おぬしら……」", "386000921_2": "「な、なんじゃッ!\\n ここはわしが作った封印の中じゃぞッ!?」", "386000921_3": "「おぬしらなんぞ呼んだ覚えはないッ!\\n いったいどうやって入ってきおったッ!」", "386000921_4": "「ごめん、ヤコちゃん!\\n 封印、壊しちゃった!」", "386000921_5": "「――なッ!?」", "386000921_6": "「なんじゃとおおおぉぉぉ――ッ!?」", "386000921_7": "「壊したッ!?\\n 封印を壊したと言ったかッ!?」", "386000921_8": "「なんてことをしてくれたんじゃッ!\\n わしが、どんな想いで封印を作ったと思っておるッ!?」", "386000921_9": "「せっかく、あのバケモノを封じられたのにッ!\\n これでは、なんの意味もないではないか――ッ!!」", "386000921_10": "「そうだね。封印を壊したせいで、\\n きっとレオ・バーテックスは復活しちゃう……」", "386000921_11": "「そ、そうだね、じゃと……ッ!?」", "386000921_12": "「ということは、\\n ヤコちゃんがここにいる理由も、もう無いよね?」", "386000921_13": "「なッ!?」", "386000921_14": "「そ、それは、\\n 確かにそうかもしれんが……」", "386000921_15": "「だからさ!\\n もう出ちゃおうよ!」", "386000921_16": "「そうだよッ!\\n こんな、何もない寂しい場所じゃなくて――」", "386000921_17": "「帰ろうッ!\\n みんなが待ってる場所にッ!!」", "386000921_18": "「……ッ!」", "386000921_19": "「突っ込むよッ!\\n はぐれないよう、このまま手を握っててねッ!」", "386000921_20": "「わ、わしは……」", "386000921_21": "(手を、掴んでしまった……\\n わしは、ここにいなくてはいけない、のに……ッ)", "386000921_22": "「いいんだよ、迎えにきたんだもん!\\n 迷子のときは、手を繋ぐと安心するもんね!」", "386000921_23": "「だから……絶対に手を放しちゃ駄目だよ?\\n 一緒に帰るんだから!」", "386000921_24": "「あ……」", "386000921_25": "「――あいわかったッ!\\n この身、おぬしらに預けるッ!」", "386000921_26": "(……絶対に。\\n 絶対に、放すものかッ!)", "386000921_27": "「行くよ――ッ!!」" }