{ "385001011_0": "円環砕く白銀の意志", "385001011_1": "「世界蛇と……ベアトリーチェそのものですって?」", "385001011_2": "「ど、どういうことデスか?\\n 世界蛇を復活させるのが目的のはずデスよね?」", "385001011_3": "「それはあくまで計画の一要素にすぎません。\\n 私が本当に蘇らせようとしているのは……」", "385001011_4": "「――世界蛇と融合し、その力を身に宿した、\\n 真なる絶対者としてのベアトリーチェ様です」", "385001011_5": "「……ッ!!」", "385001011_6": "「ベアトリーチェと世界蛇を融合させるですって……?\\n いったいどうやってそんなこと……」", "385001011_7": "「……ッ!\\n そうか……だからこそ、エジソンと……」", "385001011_8": "「察しがよろしいですね」", "385001011_9": "「この儀式に必要なものは3つ。邪竜の聖遺物、\\n ベアトリーチェ様の人格、そして――ベアトリーチェ様の魂」", "385001011_10": "「これらをあの凡夫の技術によって繋ぎ合わせ、\\n ベアトリーチェ様に復活していただく……それが私の計画でした」", "385001011_11": "「ベアトリーチェの人格と、魂……?\\n そんなもの、どうやって用意したっていうの?」", "385001011_12": "「想い出、です。私自身の想い出から、\\n ベアトリーチェ様の疑似人格を再現したのです」", "385001011_13": "「疑似人格……デスか。\\n けど、それが可能だとしても、魂なんて作れないはずデス」", "385001011_14": "「作らずとも、集めれば良いのです。\\n そう……フィーネの魂を」", "385001011_15": "「フィーネの魂……ッ!?\\n 手に入るものなんデスかッ!?」", "385001011_16": "「完全聖遺物タルタロスですよ」", "385001011_17": "「…………ッ!」", "385001011_18": "「そう……そういうことだったの」", "385001011_19": "「まさか、姉さんの運命を奪ったのは……ッ!」", "385001011_20": "「な、なんデスか?\\n どういうことデス?」", "385001011_21": "「そこのマリア・カデンツァヴナ・イヴは、\\n フィーネとなる運命にあったのです」", "385001011_22": "「…………ッ!」", "385001011_23": "「故に私は、いざという時のためのベアトリーチェ様の\\n バックアップとして、幼いあなたから運命を頂いたのです」", "385001011_24": "「それが、わたしにかけられた呪いの正体……」", "385001011_25": "「ですがそれに関しては、あなた方の利益にもなったはずですよ。\\n フィーネの人格が覚醒せずに済んだのですからね」", "385001011_26": "「それに、セレナさん。姉が大事だというのなら、\\n むしろ私はあなたから感謝されてもいいぐらいです」", "385001011_27": "「あの時の言葉は、そういう意味で……」", "385001011_28": "「ええ。あなたが姉と共にいられたのは、\\n 私がフィーネの運命を奪ったからです」", "385001011_29": "「先程、一時的にフィーネの運命を取り戻した時、\\n 何か異変が起こったのではないですか?」", "385001011_30": "「あの時の激しい眩暈……あれは、フィーネの魂が\\n わたしになり替わる前兆だったのね……」", "385001011_31": "「ええ。フィーネとして覚醒したあなたは、\\n もはや元のマリア・カデンツァヴナ・イヴではない」", "385001011_32": "「それは、あなた方にとっても喜ばしいことではないでしょう?」", "385001011_33": "「……だからって、あんたに感謝なんてしてあげないけどね」", "385001011_34": "「結構ですとも。\\n 私は私の目的を果たすべく、手を打ってきただけですから」", "385001011_35": "「そして、エジソンと手を組んだというわけですか……」", "385001011_36": "「ええ。人間性はともかく、あの男の技術力は\\n 数ある並行世界の中でも指折りのものでしたから」", "385001011_37": "「実際、計画はうまくいくはずでした……またしても、\\n シンフォギア装者に阻まれることになりましたがね」", "385001011_38": "「しかし、この核があれば、計画の進行は可能。\\n ベアトリーチェ様に、再び見えることができる」", "385001011_39": "「そんな話を聞いて、逃がすと思っているの?」", "385001011_40": "「…………」" }