{ "385000732_0": "「スクラップにしてやるデスッ!」", "385000732_1": "「チッ……。\\n レーベンガーもそろそろ打ち止めか」", "385000732_2": "「ハァ、ハァ……ッ!\\n タルタロスを、返してッ!」", "385000732_3": "「…………」", "385000732_4": "「ミスター・イシヤッ! 君の美学か何か知らないが、\\n こだわっている場合ではないだろう。小娘をさっさと始末しろ」", "385000732_5": "「……私の美学?\\n これは、そんな些事ではありませんよ」", "385000732_6": "(やはり凡夫如きには、彼女らの特異さは理解できませんか……\\n 昔の自分を見るようで、些か辟易しますね)", "385000732_7": "「何をわけの分からないことを。\\n 君がやらないというのなら、私がやってやろうッ!」", "385000732_8": "「きゃあああああ……ッ!?」", "385000732_9": "「くそッ……派手にやりすぎたか。\\n この視界では次の狙いが定められん……ッ!」", "385000732_10": "「セレナッ!」", "385000732_11": "「なんであんな無茶を……ッ!」", "385000732_12": "「ごめんなさい、姉さん……。\\n わたしじゃ、取り戻せなかった……」", "385000732_13": "「何言ってるの。あなたが怪我をするくらいだったら、\\n わたしは子供の姿のままで構わない」", "385000732_14": "「忘れないで。あなたはわたしにとって、ただ1人の妹なの。\\n あなたを失うことの方が、ずっと怖いわ」", "385000732_15": "「姉さん……」", "385000732_16": "「大切な人がいなくなるのが、1番怖いデス。\\n アタシだって調がピンチならきっと、同じことをしたデスよ」", "385000732_17": "「うん……セレナさんがマリアさんを思う気持ちと同じくらい、\\n マリアさんもセレナさんを思ってるはず」", "385000732_18": "「だから、1人で無茶しちゃダメ。どうしても無茶しなきゃ\\n いけない時は、わたしたちも手伝うから」", "385000732_19": "「だって、……仲間でしょう。\\n わたしたち」", "385000732_20": "「みんな……」", "385000732_21": "「ったく、わたしが言うことが無くなっちゃったじゃない」", "385000732_22": "「ま、そういうわけだから。\\n もう、1人で突っ走るんじゃないわよ」", "385000732_23": "「姉さん……」", "385000732_24": "「ごめ――", "385000732_25": " ううん、そうじゃない」", "385000732_26": "「ありがとう……ッ!」" }