{ "385000711_0": "呪いと約束", "385000711_1": "「ククッ、フハハハハッ!\\n 貴様ら全員、この一撃で消し炭にしてくれるわッ!」", "385000711_2": "「死ねぇッ、\\n 装者どもぉおおおおおおおッ!」", "385000711_3": "「みんな、逃げてぇええええ――ッ!」", "385000711_4": "「ダメ、間に合わない……ッ!」", "385000711_5": "「姉さんッ!」", "385000711_6": "「くらえぇえええええええええ――ッ!」", "385000711_7": "「――そこまでにしていただきましょう」", "385000711_8": "「……え?」", "385000711_9": "「攻撃が……こない?」", "385000711_10": "「石屋が……エジソンを、止めた……?」", "385000711_11": "「……なんのつもりだ、ミスター・イシヤ」", "385000711_12": "「優先順位を間違えないように願います。\\n 何より優先すべきは世界蛇の再誕です」", "385000711_13": "「ここで彼女に死なれれば、すべてが台無しになります」", "385000711_14": "「……フンッ」", "385000711_15": "「な、なんだか分かりませんけど、\\n 助かった……デスか?」", "385000711_16": "「……どういうつもり?\\n あんたがわたしたちを助けるなんて」", "385000711_17": "「助けた、ですか。\\n まあ、そう受け取っていただいても構いません」", "385000711_18": "「しかしお忘れなきよう。セレナ・カデンツァヴナ・イヴは未だ、\\n こちらの手の内にあります」", "385000711_19": "「人質はあくまで人質、ということ?」", "385000711_20": "「ご理解いただけているようで何よりです。\\n 馴れあったわけではありませんからね」", "385000711_21": "「……それで?\\n あんたはセレナを盾に、何を要求するつもり?」", "385000711_22": "「大したことではありません。要求は1つです。\\n ――マリア・カデンツァヴナ・イヴ」", "385000711_23": "「妹を助けたければ、抵抗せず、再び呪いを受けてください。\\n あの時のように」", "385000711_24": "「――ッ!」", "385000711_25": "「そんなッ、せっかく大人になれたのにデスか……ッ!?」", "385000711_26": "「マリアさん……」", "385000711_27": "「……いいわ」", "385000711_28": "「姉さんッ!?」", "385000711_29": "「ただし、セレナを解放すると約束しなさい」", "385000711_30": "「……いいでしょう。\\n 私の名誉にかけて、お約束します」", "385000711_31": "「そう……。\\n なら、さっさとやりなさい」", "385000711_32": "「大した覚悟ですね。ようやく本来の自分に戻れたというのに。\\n 本当に、あなた方姉妹はお強い」", "385000711_33": "「苦しみはありません。\\n さあ、こちらへ――」", "385000711_34": "「ダメ……ダメぇええええええ――ッ!」", "385000711_35": "「セレナッ!?」", "385000711_36": "「……なんのつもりですか?」", "385000711_37": "「二度と姉さんに、呪いをかけさせたりしない……ッ!\\n 今度はわたしが、姉さんを護るんだぁああああッ!」" }