{ "383000652_0": "「貫けええええぇぇぇッ!!」", "383000652_1": "「はああああ!」", "383000652_2": "「倒してさしあげますわ!!」", "383000652_3": "「アタシだって――ッ!!」", "383000652_4": "「――ッ!?」", "383000652_5": "「効いてるッ!\\n もう少し……ッ!」", "383000652_6": "「あうッ!?」", "383000652_7": "「ぐ……ッ!?」", "383000652_8": "「お姉様とぶつかってッ!?\\n ごめんなさい……ッ!」", "383000652_9": "「ああ、わたしも不注意だった……」", "383000652_10": "「急いで立て直さねば……ッ!」", "383000652_11": "「はいッ!", "383000652_12": " ――ッ!?」", "383000652_13": "「――ッ!!」", "383000652_14": "「特型ヒュージ、\\n ワームホール内に撤退を開始ッ!」", "383000652_15": "「同時に、ワームホールが非活性状態へと、\\n 急速に移行し始めましたッ!」", "383000652_16": "「いけない……ッ!\\n このままでは、道が閉ざされてしまいますッ!」", "383000652_17": "「そ、そんなのダメです……。\\n あとちょっと……あとちょっとなのに……痛っ!?」", "383000652_18": "「梨璃!?\\n その足の怪我……あなた、やっぱり無理を!?」", "383000652_19": "「お姉様、今はそんなことを気にしている場合じゃ――\\n いいから攻撃をっ!!」", "383000652_20": "「届けええええッ!」", "383000652_21": "「特型ヒュージ、ワームホール内に撤退。\\n 反応……消失しました」", "383000652_22": "「そん……な……」", "383000652_23": "「これで……、\\n 終わりなんですか?」", "383000652_24": "「わたしたち、もう百合ヶ丘学園には帰れない……?」", "383000652_25": "「一柳隊のみんなにも、会えなくなっちゃったんですか……?」", "383000652_26": "「…………」", "383000652_27": "「梨璃……」", "383000652_28": "「前と同じ、わたしのせいだ……。\\n わたしが、肝心なところで役に立たなかったから……」", "383000652_29": "「……響のせいではない。気を落とすな」", "383000652_30": "「でもッ!?」", "383000652_31": "(そう、立花のせいではない。\\n 原因はわたしにある……)", "383000652_32": "(未熟にもかかわらず、立花と絆を深め、\\n 手にした力を完全に使いこなせたつもりでいた……)", "383000652_33": "(その実、何1つ上手くいっていないではないかッ!!)", "383000652_34": "(何が、『お姉様』だッ!\\n わたしが未熟なばかりにッ!!)", "383000652_35": "「――ッ!!」", "383000652_36": "「たった今、解析の結果が出ましたッ!\\n まだ、チャンスは残っていますッ!!」", "383000652_37": "「――ッ!?」", "383000652_38": "「ワームホールは、\\n 非活性状態ですがいまだ健在ですッ!」", "383000652_39": "「依然、猶予はありませんが、\\n 希望はまだ失われていませんッ!!」", "383000652_40": "「ほ、本当……ですか!?」", "383000652_41": "「はいッ!\\n ですが、恐らくチャンスは次が最後になります」", "383000652_42": "「次の機会に、特型ヒュージを倒せなければ……」", "383000652_43": "「首の皮一枚繋がった、というところだな」", "383000652_44": "「次が……本当の最後……」", "383000652_45": "「……今は、チャンスが与えられたことを、喜びましょう」", "383000652_46": "「ああ……」", "383000652_47": "(希望は残った。\\n だが、恐らくこのままでは今回の二の舞だろう……)", "383000652_48": "(一体、どうすれば……)", "383000652_49": "「…………」" }